La Kanro @あのスペシャリテを
月1で通いたいくらい、オーナーシェフ仲嶺くんの料理に惚れている。
この時季ならではのスペシャリテを
何としてでも味わいたくって実現した、素敵な夜。
Amuse
ホワイトアスパラガス
大間の雲丹のペーストを忍ばせ、
トップには甲殻類のジュレ。
ホワイトアスパラの香りと甘みが一層、際立っている。
料理とのペアリングは、ソムリエ・桒原さんに全任せです。
Paella
烏賊 トマト
透明なシートは、アサリだしとトマトのエキス。
ひと口でパクリといけば、イカの身はねっとり甘く
イカ墨、アサリ、トマトといった、異なる旨みの気品ある三重奏。
シェフが実際、工房へ足を運び、交流を深め作ってもらった
この店だけの1点ものが数多く揃う。
そして、待ってました!な
この時季ならではのスペシャリテが堂々登場。
なんだかドキドキ。料理を前にしてこの感情、久しぶり。
Spring Roll
オマールブルー 完熟マンゴー
スーパースターファーマー梶谷さんの(広島・梶谷農園)
エディブルフラワーやハーブを、生春巻きの皮にあしらい、
フォアグラテリーヌ、ブルターニュ産オマール海老、
タイラギ貝、カブラを包んでいる。
Domaine de la Bongran
オマールやフォアグラの深い旨みを高めている。
そこにマンゴーソースの酸味が、立体的なコントラストを付けるのだ。
衝撃的な美しさと感動の味わい。やっとやっと巡り会えました。
品のある香りが印象的だし、仲嶺シェフの料理にピタリ寄り添うのだ。
奇才・仲嶺シェフの独創的発想は、この後もまだまだ続く。
Bamboo Shoot
香草 サワークリーム
そこに、ディルやエストラゴン、セルフィーユなどハーブが香り、
トップにはキャヴィアとボリジ。
何が驚いたかって、料理の温度。
ともすれば、ぬるいと思われがちな状態に、
あえて照準を合わせている。だからこそ、
タケノコの香りが際立ち、エストラゴンはまるで木の芽のような芳しさ。
各素材の旨みはもちろんだが、主素材の「香り」を持ち上げる
調味と温度、それが見事なのだ。
「2015 Sauvignon Serena e Figli」Serena Palazzolo
とともに。
Green Olives
マナガツオ
パートブリックに包んで揚げ焼きに。
歯を入れると、サクッと食感に続き、
細胞が蘇ったかのようなマナガツオの繊細な身質。
グリーンオリーブのワインを欲する香り、その余韻に浸る。
Veau
ハマグリ 茸
乳飲み仔牛、ハマグリ&トランペット茸。さらには
マイクロセロリ、マイクロ葉ワサビ、ディルなど。
ソースは仔牛とハマグリのだしからなり、じつにクリアなうま味!
仔牛とハマグリという、フランスのこの時季ならではの組み合わせを
仲嶺シェフ流に昇華させているのだろう。
そのミネラル感に春を感じつつ、同時に体内が浄化されゆく。
そんな清々しい美味しさがあった。
Nuts
牛ロース、ワサビ
ウルイ、コゴミ、カタクリ、カンゾウ、ノビルといった山菜を盛り
キャラメルにカシューナッツやビネガー、オレンジを合わせたソースで味わう。
「牛しゃぶごまダレ的(笑)」と冗談まじりのソムリエ桒原さん。
ロースは風味よく、いろんな山菜が口中で香り
ソースの甘・酸・苦味がぴしっと決まっている。
たまたま同席したフレンチのシェフ曰く、
「肉を薄切りにするという和食的な発想は、
僕たちフレンチの料理人にはない」とたいそう、驚いてはった。
休みの日に和食を食べまくっている仲嶺シェフだけあり、この発想は斬新!
しかも、フランスで春を感じさせるナッツと、
日本の旬・山菜を合わせるあたり流石ッス。
Green Olivesマナガツオ 以降のペアリング、ワインたち。
そしてデセールへと。
Strawberry
ロックフォール
青カビチーズの風味とが交差する、ワインを欲するデセール。
Chocolat
ヨモギ
ヨモギのニュアンスにハッとなる。
食後は、語りの時間となったのです(笑)
この日、カウンターには偶然にもずっとお会いしたかったT女史、
さらには東京のフレンチ界・若手のホープと名高いOシェフの姿もあり
その思いがけない出会いに感謝の夜。
仲嶺シェフも巻き込み、料理談義からここだけのぶっちゃけトークまで
時間を忘れてしまいそうなる、愉しいひとときでした。
スペシャリテ「Spring Roll」を含む、
この時季のコース料理はGWの期間まで。
聞けばGWも休まず営業とのことです。
このシーズン、もう1度食べに行きたい(笑)
「La Kanro」-ラ カンロ-
大阪市北区東天満1-2-3 金屋ビル1F
☎06-6242-8586
open : 18:00~20:00(日曜・祝日12:00~13:30)
close: 月曜
http://www.lakanro.jp/
https://www.facebook.com/La-Kanro-1540459862857784/
by writer-kaorin | 2017-04-24 11:28 | La Kanro | Comments(0)