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ORIGIN @4.27open!日本産食材の凄みをフレンチにて。

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2017.4.27
大阪・天満橋に誕生したレストラン「ORIGIN」 -オリジン-
オープン初日に伺いました。
こちらのお店は「ワインショップ フジマル」や「島之内フジマル醸造所」をはじめ
ワイン食堂やダイナーなどを関西&関東で繰り広げる、パピーユの新展開だ。


シェフの吉田徹さん(36歳)は、関西のレストラン修業を経て、
東京では「ル・マンジュ・トゥー」谷昇シェフ、
「ビストロ天下井」天下井廉人シェフに師事。その後、渡仏。
ニースのレストラン、さらにはパリ「Group Jean-François Piège 」や
「Four Seasons Hotel George V Paris」では、
それぞれスーシェフとして働いたという経歴の持ち主。6年フランスにいたとか。

オーナーの藤丸さんとは、運命のような出会いをされた。
深夜のワインバーで、まるで男女が偶然出会い、恋に落ちる。そんな感じ?(笑)
彼らが紡ぐ食への、レストランへの想いは、後ほど述べるとしよう。

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Champagne「Augustin Cuvée CXVI」でシャン杯♪
このブラン・ド・ノワールは、日本未輸入。


夜はコース(6000円)のみという潔さ。

*北海道十勝産仔羊 クロケット
 静岡県産駿河若軍鶏 テリーヌ
 兵庫県尼崎産アスパラ フラン
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十勝「ボーヤファーム」より仔羊を1頭買いしているそうで。
その端肉を使ったクロケットは、ぶりっとジューシーですごくキレイな風味だ。
ニラのソースとともに。

グラスには、アスパラのフラン。こちらは
尼崎「島中農園」島中さんの極細アスパラガスの
皮や軸の部分からだしをとり、鶏のジュを合わせている。
生あたたかいフランは、アスパラの透明感ある香り、鮮烈!
トップのエスプーマとともに、ふぁふぁのテクスチャーが心地よい。

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駿河若軍鶏のテリーヌは、ぶりんぶりんの食感。
つなぎは鶏肝少々、とのことで旨みは深く、肉々しさこの上なし。
添えられたキアヌのチップスは食感楽しく、やめられない止まらない。


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じゃがいものフォカッチャ。しみじみ素朴な味。
供されるパンは自家製。粉は北海道はるゆたかを使っている。



*岩手県産八幡平サーモン(ニジマス)のコンフィ
 胡瓜とヨーグルトの軽いソース
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岩手「清水養鱒場」より。
鮮やかなオレンジ色したニジマスは、
ねっとりと舌に絡み、清々しい香りを放ちながら蕩けゆく。
皮チップスとの食感の差異が面白い。
マスの骨からとっただしのジュレは、白ワインの仄かな酸味ですっきりなうま味。
さらには、ライムで風味づけした胡瓜とヨーグルトの爽やかさが渾然一体に。



*兵庫県尼崎産アスパラガスのポワレ
 ナスタチウムのサバイヨンソース
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尼崎・島中さんの極細アスパラガス。
細さとは裏腹に、アスパラ本来の香り、存在感が凄いの。
白ワインや卵黄からなるサバイヨンソースのコクと酸味がピタリと決まってる。

そうそう、テーブルには「ORIGINの食材」と書かれたメニュー表が。
コース料理に登場する、日本の食材、そして生産者のストーリが綴られているのだ。

たとえば、兵庫県尼崎 島中農園(極細アスパラガス)なら
「兵庫県尼崎市で「農業は総合化学である」との独自の理論のもと
 作られるアスパラガス。その中でもアスパラギン酸の強い極細の物を毎朝、
 ORIGINのために収穫していただいています」
このように、一品一品を通して料理の、そして食材の
背景をも感じることができるのだ。



*愛媛県産八幡浜漁港より直送のイトヨリダイの鱗仕立て
 雑魚のリッチなスープ
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シェフの地元・愛媛の旬魚を余すとこなく用いた一皿。
イトヨリの鱗はまるで、グジのようなサクサク感で
身はむっちりしていながらも、ふぁっふぁ。
そこに絡むは、カワハギほか愛媛の旬魚を使ったスープ・ド・ポワソン。
何とまぁリッチで深みのある味わいなんだ。淡泊なイトヨリとの妙味も愉しんだ。


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スープ・ド・ポワソン×はるゆたかのリュスティック。
ああどうにも止まらない(笑)



*自園の筍とコンソメのジュレ
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柏原にある自社ブドウ園に生えている竹が器に。
ガリガリ、自分たちで切りましたという感じ、いいねー!

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そのブドウ園でにょきにょき顔を出すタケノコ。
ひんやり、透き通ったうま味のコンソメジュレとともに。



*北海道十勝「ボーヤファーム」の仔羊のロースト
 大阪茄子と自家製フレッシュチーズ
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この仔羊には驚いた。
イメージしている仔羊よりも大きいんだけれど、臭みが全くない。
脂はすこぶる甘く、旨み、芳醇な香り、どれも素晴らしいの。
聞けば、1頭買いした仔羊は枝のまま6日寝かせているという。
さらには。ジュ・ダニョーからなるソース。その深みに酔いしれ、
シェフ手製のフレッシュチーズ、地元・大阪のナスで味わいに起伏が生まれた。

肉料理も他の品もそうだけれど、
皿のなかの構成が潔いくらいにシンプルなものが多い。
だからこそ、「何を食べさせたいか」というシェフのコンセプトを
しっかりと感じることができるのだ。



*苺と真っ赤なルバーブのパフェ
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苺の甘酸っぱさ、アイスのすきっとした酸味、カスタードのコク。
それらをパーツごとに味わいつつ、味の重なり合いもバランス良し。


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ミントティーとショコラで〆。
じつに満足度が高い、コース料理でした。


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(Photograph by Yukiyasu Ishikawa)
吉田シェフは、フランス料理におけるクラシックなソースやスープを
とてもとても大切にされているのだろう。
その根っこがありながら、日本産の食材と生産者の想いを、
見事に皿のなかに表現していた。


足しげく通いたくなる、レストランです。
藤丸さん、吉田シェフ、誠におめでとうございます!


最後に。ORIGINのメニュー表とFBより抜粋。
『ORIGINのフィロソフィー』

起源、発生、由来、出所、出発点という意味を持つORIGINという言葉を大切に、
当たり前の事を当たり前に出来るようなレストランを目指しています。

日本産食材をふんだんに、かつ余すことなく召し上がっていただけるよう
「火を通して新鮮、形を変えて自然」をモットーに。
最善かつ最短の調理法で仕上げ、最高の状態でお客様の元へお届けいたします。

当店はコース料理(6000円)のみのご用意となっております。
理由は食材を余すことなく、かつ、ベストな状態で調理しようとすると、
万遍なく色々な部位を召し上がって頂く必要があるからです。
押し付けではなく、コースに仕立てる意味を感じて頂けたら幸いです。



「ORIGIN」
大阪市中央区釣鐘町1-4-3 舟瀬ビル1F
☎06-6809-2881
open:
 18:00〜21:00LO(¥6,000のディナーコースのみ)
 バータイム:21:00〜23:00LO ※アラカルトメニューあり

 土日祝のみランチ営業あり
 11:30〜14:00LO(¥3,800〜のランチコース)
close:水曜
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Genesis - Invisible Touch

by writer-kaorin | 2017-04-29 17:31 | ORIGIN | Comments(0)  

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