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ぶいはち中尾 @笑いあり妙味ありの中尾劇場

大阪の名割烹「ぶいはち中尾」へ(大阪・島之内)
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ピンポーンとインターホンを押し、中から開けてもらっての入店となる。
私は店主・中尾さんと、10年近く前にお会いして以来、久々の再会。念願の訪問だ。
常連・H弥センセ、ご予約ありがとうございます★ちなみに完全予約制。


お料理はおまかせのみ(¥10,000)。
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琥珀色した飲み物と、塩豆と。
だだ茶豆、この上ない香りと甘みを放つ。


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椀物は、松茸と桑名のハマグリと。
ハマグリが放つ深い旨みのエキスと、松茸の高貴な香りに
のっけから、うっとり。



*鮨一貫 -鯛-
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腹身はものすごく脂が綺麗で、
「島之内酢」と中尾さんが笑う塩梅の鮨飯は
どことなく柑橘類の芳しさと、シャープな酸味を感じ
鯛そのものの甘みを引き立たせているかのよう。



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酒は中尾さんに全任せで。そしてアンティークのグラスに見とれてしまう。


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「紗利 五割諸白 純米大吟醸 29BY」(福井・毛利酒造)。
穏やかな味わいとこの爽やかなタッチ、鮨飯と合うな。
だからシャリという名なのか。


グツグツと音を立てて登場したこちらは
バーニャカウダ、ならぬ「鯖のへしこカウダー」!!!
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鯖へしこをベースに、新生姜、ハーブ各種。
じつはこの鯖へしこの生産者は、ワタシの母なの。
ひょんなことから、中尾さんに使って頂くことになったわけ。


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国産パプリカや名残の水茄子、黄人参などと共に。

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へしこならではの発酵の風味、
さらには「京ちゃんの鯖へしこ」特有の
塩味のなかに顔を覗かせる鯖の脂の甘みと、
タイムなど香草の香りとが見事に融合し、素晴らしき相性をみせる。


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残った「鯖のへしこカウダー」は、チビリチビリ日本酒とともに。
ひと舐めするごとに押し寄せる、至福な時。



*秋刀魚の焼き霜 サラダ仕立て
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秋刀魚は皮の焼き目香ばしく、
身はふぁっふぁ繊細。肝ソースも旨し。
桂剥きした人参、白菜、ブロッコリー、湯むきトマトは
だしに浸すなど、ひと仕事が施されていて嬉しくなった。


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こんな焼酎も!
大阪のおばちゃんを彷彿とさせるヒョウ柄ラベル、イケてるわぁ(笑)
産地は鹿児島。近畿地方で限定販売しているらしい。



*酒肴7種
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「NZ産インドマグロ」の赤身は香りよく、腹身はさらりとした甘み。
「鯛 昆布〆」は数日寝かせたその旨みハンパなく
「煮穴子」はレモンバームのような香りの国産山椒がぴたりと合ってる。
「マグロの大和芋 山かけ」、「秋刀魚の骨」と日本酒止まらぬ品揃いで
「八代オクラとウニ」のオクラは、粘りが強くて驚き。
加減醤油で漬けた「ナガスクジラのオバケ」は
タスマニアのマスタード、ドンピシャな組み合わせ。



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中尾さんの洒脱なトークに、カウンター席は大盛り上がりだ。
その内容、ここでは書ききれないのだが
なんせ美味しさと「めっちゃ楽しいなぁ」とが共存していて、
新参者、かなりリラックスさせて頂いた。



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温もりある、なかなかリアルな器のなかには・・・



*鯖のへしこバーガー
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ふわもちな特性バンズのなかには、
へしこ(焼)と、古漬けキュウリ、
生へしこを混ぜたタルタルソースに、ネギのお浸し。

へしこ独特の香りと、古漬けキュウリの旨酸っぱさ
生へしこを混ぜたタルタルソースのまぁるいコク、
それらが見事に寄り添い、バンズが優しく包み込む。
これは最上級のバーガーだわ。

ちなみに糠床は、40年近く前からあるものらしく
中尾さんがお母様から受け継いだそう。人に糠床に歴史ありだ。


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中尾さんコレクションのバカラ ベガほか、
アンティークグラス、作家ものの器に至るまで、
とにかく酒器や器のエピソードも興味深かったなぁ。
(ギャラリーグレース小寺さん!噂してましたヨ ^^)



*ノドグロと鶏のWスープ
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ノドグロの骨やカツオ昆布、鶏肉からとったスープは
上等なフュメ・ド・ポワソンのよう。


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野生のエノキや讃岐ネギがどっさり入り、
ノドグロがじわじわと、スープに変化をもたらす。



*たこ焼き
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炊いた後、粉打って焼き上げたタコはめっちゃ柔らか。
噛むほどに旨みがじわじわやってくるの。
単体でも美味だけれど

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ヒシウメソースに梅肉を入れて炊いた「梅ソース」を付けて味わえば
「うぉぉ〜っ、マジたこ焼き!」となる。しかも、タコ感凄いのなんの。



*伊賀牛
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鉄板で焼いた後に、サラマンダーで火を入れた
伊賀牛(三重・奥田牧場)のラムシンは、噛みしめるからこその旨み、鮮烈。
しかも、鼻腔をくすぐる香り、これが良くって。
目を細めてずっと噛み続けていたかった。


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ブロッコリーの芯、キュウリの糠漬け。
代々伝わる糠床から出された古漬けを味わえば
どことなくホッと、心和む。


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そしてクライマックスは、「伊賀牛のあまからカレー」。
最初、野菜のナチュラルな甘みを感じるな…と思っていたら
後からじわじわぶわーっと押し寄せる、複雑なスパイス感。
インドでも欧風でもなく、これぞまさに中尾カレー。
古米と新米をブレンドし、箕面の水で炊き上げたご飯が…まった…
唸る味わいだった。


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店主の中尾素弘さん。スキンヘッドで強面かと思いきや
始終、笑っぱなしの中尾ワールドにんもう首ったけ!
トーク炸裂しながらも手は真剣。供されるメニューは
日本酒誘う正統派から、遊び心溢れる美味しさまで、
まさに中尾料理ともいうべき品ばかりだった。
中尾さん、H弥センセ、Dラゴンさん★毎度な皆さん★ありがとうございました★




「ぶいはち中尾」
大阪市中央区島之内2-13-9 第1右田ビル102号
06-6213-1563(完全予約制)


Mumford & Sons - I Will Wait




by writer-kaorin | 2017-09-21 08:43 | ぶいはち中尾 | Comments(0)  

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