祇園 大渡 @割烹の新鋭
京都駅で下車し、京都・祇園の和食店へ。
「祇園 大渡」さん。09年8月open。
こちらのご主人・大渡さんは、
今年4月末に暖簾をおろされた、
「季節料理 津むら」さんで経験を積まれたお方。34歳の新鋭だ。

2階には茶室も。凄い民家だったんだ。。
施工の途中にはなんと防空壕まで出てきたという。
その防空壕はいま、ワイン貯蔵庫になっているんだとか。
靴を脱いでゆっくりと立ち進む。瑞々しいコケが生えた坪庭を眺めながら、
カウンター7席ほどの空間へ。
夜のみ営業で、お料理はおまかせのみ。(1万ちょいだったと思います)
まずは瓶ビールをグラスで。
前菜は
■とろろ豆腐

ウニの海味が追いかけてくる。
奥播磨の冷酒にchange。
■鱧のすりながし 鮎の練り物

鮎を練ったタネが中に潜んでいるんだが、崩れるような繊細な食感に続き、
鮎の優しいほろ苦が口中に充満。
両者特有の臭みは皆無。じつに完成度の高い、鱧と鮎の組み合わせ。
■琵琶湖産 鰻の塩焼き

遠火で20分ほど焼かれたそれは、皮パリパリッ。
中身はふっくら、そしてキレイな脂がジュワリと広がる。これ鰻!!??な繊細さ。
造りは
■箕島の鯛、琵琶湖の鱒(マス)

マスは、あっさりとした味わい。
鯛は、塩×スダチがすこぶる合ったなぁ。
で、、、、、
おくどさんで炊かれた土鍋ごはん(煮え花に近い)の上に、、、

「マス丼」?「イクラ丼」?
サケのイクラとは色が全く異なり、
こちらはややオレンジがかった黄色。しかも、イクラに比べて粒が小さい。
ゆえに、口の中では小さなプチプチ感炸裂。
塩分強過ぎず、な漬け具合が秀逸。だから、甘さがすごく引き立っていた。
イクラ大好物人間としては、おかわりしたい美味しさ(笑)
■鱧、松茸

鱧はフルフルでした。おだしも、しみじみ旨い。

■琵琶湖の鮎

頭も骨も、すべていただく。
■蒸し鮑、鯨のコロ

大渡さんがコツコツと集められた器も必見です。

賀茂瓜、海老芋を、コロの出汁で炊いたそうな

すみずみにまで行き渡ってます。この出汁でしか表現できない風味。

■土鍋ごはん

おかわりは我慢し、ちりめん山椒のおかわりをいただき
冷酒とともにチビリチビリ。
水物は、無花果とマスカット系葡萄。

■お薄

大渡さん、茶の湯の世界にも精通されているようで(私は知識不足ですが;汗)
空間、そしておもてなし、お料理、器使い、
至るところで茶の湯の心を感じさせていただけた。
スタッフは店主ひとり。
ちょっと待つこともあるかもしれないが、
大渡さんの世界観を堪能しながら
ゆるりと呑みつつ、過ごしたい。そんな一軒だ。
「祇園 大渡」
京都市東山区祇園町南側570-265
075-551-5252
夜のみ営業。
Autumn leaves/Keith jarrett
by writer-kaorin | 2009-09-03 20:06 | 祇園 大渡 | Comments(2)