L'évo @リバーリトリート雅樂倶
「リバーリトリート雅樂倶」で1泊2日の旅時間。


透き通った空気にカラダが喜んでる。
旅の目的は、ホテル内に5/22にオープンした
「Cuisine regionale L'évo (キュイジーヌ・レジョナール・レヴォ)」でのディナーだ。


幼い頃から料理人を目指していたんだとか。
日本国内のフレンチレストランはもちろん、フランスでの修業経験も。
34歳のときに富山の地を踏み4年たった今、晴れてオーナーシェフに。
曰く、「フレンチの固定概念にとらわれず、郷土料理の枠にもはまらない。
富山から発信する “前衛的地方料理” 」がL'évoのスタンス。

料理それぞれに、シェフが富山で出会った生産者、山海の幸などの
エピソードが刻まれている。
器やカトラリーも、富山在住の作家さんものが多い。
この日は、料理にあわせて、地元の日本酒やワインも!テンション上がるや〜ん♪
〜prologue〜


富山・八尾で作っている最中のなかには凍らせた甘エビ。
厚みがある最中の食感心地よく、甘エビのギュッと凝縮感ある甘みが広がる。
中央は、麹に漬けた牛タンを炊き、揚げたもの。富山・氷見牛のものだったか。
そして、バラの葉の上には、フランボワーズのジュレ。中にはウドのマリネが!
フルーティーな酸味と、ウドのシャキッとした食感で後味爽やか。
ちなみに谷口シェフは、山菜や山野草を求めて野や山を駆け巡る料理人。

そして、ホワイトアスパラガスのギモーヴ。ファッフア&アスパラの甘い香り。
赤ビーツのメレンゲは、中に紅芋のピューレが。質朴な甘みが響く。

これ飲みたかったんだぁ〜♪
日本酒とシャンパーニュのコラボが生んだ、何ともふくよかな味わい。
〜三社柿/フォアグラ〜

この干柿の質朴な甘み、フォアグラとようマッチしてる。
パッションフルーツのソースがいぃアクセントだ。満寿泉、ススムススム。
お次の皿からは「富山湾の海の恵み」がズラリと。
〜鱒/Shinminato〜

なんと、鱒とカブラがミルフィーユ仕立てに。
鱒は脂のりが良く、卵の塩気もいいかんじ。カブラの酸味に、
西洋ワサビ(粉末)の冷たさ、ブルーベリーソースの甘みが融合。

やまふじぶどう園&ホーライサンワイナリーの「TOYAMA2013」。
フレッシュな果実味と、軽やかな酸味。

生地のムッチリ感と透き通った甘み。即、食べ尽くしてしまうおいしさ。
〜岩牡蠣/Himi〜

ミルキーな海味に、朝獲れトウモロコシの甘み、
生ハムの温かいソースの旨みが重なり合う。
〜穴子/Shinminato〜

天然酵母からなる衣を纏い揚げられた、この穴子も肉厚、ふっくら。
炭火で焼いたうすいえんどう豆の香ばしさ、
スナップエンドウのソースにより、旬が薫る。

仄かに響く、木の青い香り。脳裏はまさに森の中。
〜渡り蟹/Himi〜

特筆すべきは、このラビオリ、氷見うどんと同じ生地だということ。
プルンッと舌を滑る生地は、まず粉の甘みを感じ、
続いて渡り蟹の旨みが滝のように押し寄せる。黄色い素材は渡り蟹の内子。
生のコシアブラとそのソースとともに。

シュール・リー、6ヶ月熟成。
酸味は穏やか。
蜂蜜っぽい甘やかな香りから、ほんのりと苦みが顔を覗かせる。

重たすぎない生地、料理と寄り添う。
〜鮎魚女/Ikuji〜

その地で獲れたアイナメ。
表面が真っ黒!と驚いたが、シェフ曰く、富山の郷土食である
「黒作り」=イカの塩辛にイカ墨を混ぜたもの、の中で
アイナメを2日熟成させたという。
漆黒のアイナメは艶やか。口中でホロリ、ハラリと崩れゆく。
炭焼きにした、すすたけ(ねまがりだけ)と、
ほんのり甘い、筍のソースが見事に調和。
〜ノドグロ/Ikuji〜

ムチッと張りのある肌感、しかし瞬時にホロリ蕩ける繊細さ。
満寿泉の酒粕と、甲殻類を用いた
何というか、富山的アメリケーヌ・ソースの風味が肩を寄せる。
この地でしか味わえない皿の連続だ。
この後「森の恵み」へと続きます。
〜牛/Himi〜


ソースは玉ねぎと氷見牛のジュ。そこに、
焦がし味噌の粉末が、アクセントとなってる。
山アスパラガスなんて珍しい山野草も。
氷見牛に、合わせるワインは、

〜森のハーブ/林檎〜

リンゴのスープ。立山の水に、ニワトコの花のジュレ。
新緑の森のなかを散歩している感覚に陥る。
デセールに合わせるお酒は「満寿泉 貴醸酒」。
トロリ、上品な甘みは貴腐ワインのよう。
続いて「山の恵み」
〜山登り〜

山椒のガナッシュ、桑茶のアイス、エスプレッソのメレンゲに
トンカ豆のクレーム。デセールにも富山のストーリーが具現されてる。

蜂蜜のフィナンシェ、熟成ライムの泡を纏ったレアチーズ、
洋梨のパート・ド・フリュイ、こぶみかんのギモーヴ、
そして、生キャラメルとパッションフルーツのプティシュー。
富山に魅せられた、谷口シェフならではのコース構成。
地元ならではの山海の恵みや郷土食と、フレンチの技が見事に融合してました。
富山の恵まれた地の利や伝統的な食文化を、
こうもクリエイティブな料理で体感できるとは!
まさに、日本の、北陸の、富山なではの “前衛的地方料理” でした。
ご馳走様でした☆
「Cuisine regionale L'évo (キュイジーヌ・レジョナール・レヴォ)」
http://levo.toyama.jp/
富山県富山市春日56-2 リバーリトリート雅樂倶内
☎076-467-5550(要予約)
open : 11:30〜13:00LO、18:00〜21:00LO
close: 水曜
デジュネ¥5,700、ディネ¥13,500(税込・サ別)
Jimmy Cliff - I Can See Clearly Now Live Glastonbury 2011
by writer-kaorin | 2014-05-25 10:30 | L'évo | Comments(0)