「玄」 @奈良・蕎麦処
「ならまち」をブラブラする時間もなく(笑)

今西社長はこの日、ご不在とお聞きしていたので、
次回ゆっくり、おじゃまさせて頂こうとおもう(^^)
この日のお目当てはこちら

某著名人や歌舞伎役者さんも、フラリ訪れるという。
夜は一日二組限定。

木造平屋。座敷から坪庭をのぞむ。
夜は「蕎麦遊膳」という¥10,000(税別)のコース料理のみ。

それぞれの皿に合わせ、ご主人おすすめの日本酒が供されるのだが、
100種以上のストックの中から、その日に合ったものをお出しするとか。
この店にしかない「春鹿」のラインナップも。
「このお酒はこんな風味です。まず口に含んで頂いた後に、
この料理を食べることで、こんな風味があわられるのです」といった、
料理と日本酒の組合せの妙を、ご主人より伝授頂き、幕開けです。

華やかでフルーティー、口当たりがじつに柔らか。
思わずピッチが早まるやないですかー!なおいしさ。
お酒飲まないお隣のお方が「うまい、うまい」と飲んでたのに驚く。
*蕎麦豆腐

その上には湯葉、雲丹、醤油豆。
だしでのばしたオクラの旨みが、全体をまとめる。
*蕎麦がき

まずは何もつけずに。
ふわっふわの質感で、質朴な甘みと実の香りが口中を占拠。
続いて、広島の藻塩をはらりと振って。するとぐぐっと甘みが際立ち、
3口目は、かえし醤油と山葵で。
こんなに存在感のある蕎麦がき、なかなか出会えないとおもう。
合わせるお酒は
「悦凱陣」純米無濾過生原酒 25BY
口に含みつつ、喉を通り抜け、その後に蕎麦がきを食すと、
眠っていたような蕎麦の甘みが、顔を覗かせる。
*蕎麦スープ

だしの仄かなうま味と、蕎麦の風味が見事に合っている。
白玉が入り、三つ葉の香りがふわりと。
*水蕎麦


その日使う分だけ石臼挽きするという。
この「水蕎麦」、まずは何もつけずに味わう。
続いて、水(軟水)をつけて頂くと、蕎麦本来の甘みがぐっと強調。
お次は藻塩で。
最後は梅肉を溶いた水とともに味わうと、喉越しの良さに続き
梅肉の爽やかさの余韻がとっても心地よかった。
この水蕎麦や、次に供される田舎蕎麦は、
1人前ずつ茹でて締めるため、ひとりひとり時間差で供される。
「春鹿」純米 超辛口(15%)
とともに愉しみつつ
さて「田舎蕎麦」

こちらもまずは、何もつけずに。
とにかくインパクトのある風味。歯にキュキュッと跳ね返るような食感に続き、
質朴な香りが鼻腔を突き抜ける。
続いて辛味大根のおろしをそばにのせ、つゆに軽く付けて手繰る。
福井出身としては、この辛味大根がスタンダード(笑)
最後は岩塩とともに。甘みの感じ方が半端やない。
「春鹿」純米 超辛口を合わせると、蕎麦に隠れたうま味が浮き出てきた。

海塩をハラリとかければ、こちらも異なる甘みが現れる。
*蕎麦の実入り鰻の蓮むし

ふくよかな鰻と、上品な銀あんとのバランスの妙味を愉しむ。
合わせる日本酒は、山形・鶴岡「大山」初しぼり 特別純米」を。
*鯛の粗挽き蕎麦粉焼き うぐいすソース

ソースはやさしいうま味。
ふっくらとした鯛に、豆のピュアな甘みが寄り添う。
お酒は、「春鹿」の新酒、無濾過の純米で、詳細はアル中ハイマーにつき失念!
*蕎麦米入りじゃこご飯

蕎麦米は風味豊か。ホッと心和むひととき。

トロリとした深い甘みにカラダ、ヨロコブ。
*蕎麦団子

以上。
蕎麦や、蕎麦料理、そして季節素材を駆使した「蕎麦懐石」。
味わいや組合せのなかの発見が多く、
さらには日本酒との組合せの妙をとことん愉しませて頂きました。
ご馳走様でした。
気付けば3時間以上経過。
外に出ると、澄みきった空気。ひんやりとした夜風が心地よかった。
ご一緒させて頂いた皆さん、ありがとうございました☆
「玄」
奈良市福智院町23-2
☎0742-27-6868
open : 11:30〜13:00最終入店(要予約)
18:00〜19:00最終入店(完全予約制)
close: 日曜、月曜
Bruce Springsteen - Working On A Dream
by writer-kaorin | 2014-06-06 07:21 | 玄 | Comments(0)