人気ブログランキング | 話題のタグを見る

なかひがし、8月。

ゆるりとした時間が流れる週末の夜、
「なかひがし」さんへ。


なかひがし、8月。_b0118001_083235.jpg
ひさご(瓢箪)型の漆器に葛の葉。その上に、
とうもろこしの寒天固め 大徳寺納豆のせ、 川海老 卵味噌浸け、
枝豆を詰めたもぎ茄子、 焼いたオクラに牛乳を乾燥させた醍醐、
稀少な琵琶マスの寿司にはマイクロキュウリと実山椒、
さらには、灯明に見立てた鬼灯(ホオズキ)には、新蓮根 青紫蘇 カタバミ 芥子。
最後は、アカザと百合根と塩鱈。
畑などに自生している野草「アカザ」は
お盆にお供えをすると、仏様を極楽浄土に導いてくれるのだそう。
大将おすすめのシャンパーニュと共に。



*黄瓜
なかひがし、8月。_b0118001_092142.jpg
干海老のだしで炊いたキュウリの上には、胡麻豆腐と生の青キュウリとそのムース。
江戸時代までは、キュウリを生で食べる習慣がなく、
熟れたものを煮炊きして食べていた、と大将。
清々しいキュウリの風味と、だしのうま味。
まさに、キュウリの今昔物語。



*白味噌、赤味噌、蕎麦がき、茗荷
なかひがし、8月。_b0118001_09611.jpg
白と赤の合わせ味噌は、まったりとした深いコク。
その後、口中に押し寄せる茗荷の爽やかさがいい。



*焼き鮎
なかひがし、8月。_b0118001_092559.jpg
ふっくら肥えた鮎、まずはそのままで香りを愉しみ
ふた口目は、クレソン酢でさっぱりと。
万願寺唐辛子の中には煮詰めたトマトが。トマトの濃い味わいに驚く。




*鯉
なかひがし、8月。_b0118001_0104411.jpg
紫蘇酢のジュレをしっかりと混ぜて頂く。
澄んだ鯉の風味と、清々しいジュレの味わいがピタリとマッチ。
鯉の皮の湯引き、骨からとっただしの煮こごり、
オクラの花、スベリヒユ、茗荷の花、ナスタチウム、さらには完熟梅。
口に入れるたびに、様々な味わいに変化するのです。


なかひがし、8月。_b0118001_8172713.jpg
煮えばな登場。アルデンテ(笑)


なかひがし、8月。_b0118001_8173942.jpg
「紫蘇酢ジュレをかけてもいいですよ」ってことで
2杯目はジュレとともに。お米の透き通った甘みが広がるわぁ。


なかひがし、8月。_b0118001_8175483.jpg
鮎の頭や尾などを唐揚げに。旨みの凝縮感が凄かった。
そら日本酒の口となりますわな(笑)
てことで泡2杯の後は、大将おすすめの日本酒にシフト。



*小浜産 鮑、アカヤマトリダケ
なかひがし、8月。_b0118001_819069.jpg
ポルチーニにも似た風味を醸すアカヤマトリダケはライスペーパー包み。
鮑は、噛むほどに旨みが滲み出る。


なかひがし、8月。_b0118001_8192218.jpg
煮物椀は、スズキとビーツ、扇面冬瓜、じゅんさい。
上にはウドの花を添え、題して「ウド鈴木(鱸)」(笑)
大将、この夜もあれこれダジャレ飛ばしてくれました!(メモメモ:)



*鮎のテリーヌ(蒸し焼き)とナイアガラ
なかひがし、8月。_b0118001_8203872.jpg
イタリアントマトやマイクロトマトが添えられ
水平線の上にポツリと芥子の残月。
鯖のなれ寿司とナイアガラもピッタリだが、鮎テリーヌもいけるわ。



*蒸し賀茂茄子 白味噌あん
なかひがし、8月。_b0118001_8204944.jpg
賀茂茄子は肉厚ですこぶるジューシー。
素揚げした茄子の皮、山椒の葉、山椒オイル。
夏の花火に見立て、インゲン豆やカボチャ、パプリカも。
一皿ごとの大将ならではのストーリー、その情景が脳裏に浮かぶ。



*鮎の風干し
なかひがし、8月。_b0118001_821398.jpg
先の焼き鮎とはまた違う、深い味わいに、日本酒止まりませーん。



*琵琶湖の鰻
なかひがし、8月。_b0118001_8211512.jpg
皮はバリリと香ばしく、身質はふっくら。
新牛蒡と好相性をみせた。



*じゃがいも素麺
なかひがし、8月。_b0118001_8212975.jpg
竹とんぼと称されるメニュ−。
器の底には、アカヤマトリダケとモロヘイヤのだし。
シャキッ、ツルッと食感も喉ごしも心地よかった。



そしてメインディッシュ。
なかひがし、8月。_b0118001_8214136.jpg


なかひがし、8月。_b0118001_8215197.jpg
「なかひがし」さんのスペシャリテ。
嗚呼、日本に生まれて良かった。そう思える瞬間。


なかひがし、8月。_b0118001_822534.jpg
鯉のヅケのちょっと丼も。
満腹なのにするする入る(笑)



なかひがし、8月。_b0118001_8221759.jpg
水菓子は、水寒天、スモモに桃、ほうずきトマト、
スイカに黒豆、さらにはバジルの豆乳シャーベット、
その上にはバルサミコ酢と、手が込んでいる。


なかひがし、8月。_b0118001_8224967.jpg
心地よく、歳時のあれこれにじっくりと耳を傾ける勉強の時間であり
ストーリーを感じながら美味なる皿とじっくりと向き合う、ひととき。
からだが喜んでいるのが分かる。
ご馳走様でした。


「草喰 なかひがし」
京都市左京区浄土寺石橋町32-3
☎075-752-3500
open : 12:00〜14:00LO、18:00〜21:00LO
close: 月曜


Alison Krauss & Robert Plant : Killing The Blues (Live)

by writer-kaorin | 2014-09-04 08:28 | なかひがし | Comments(2)  

Commented by at 2014-09-15 10:01 x
三年ほど、おじゃましていない なかひがしさん
今年当たり、本当に行ってみたいと思うの。涙
Commented by writer-kaorin at 2014-09-18 23:05
姫☆
予約ほんまに取りにくいけれど
毎月でもおじゃましたい!
今度一緒に行きたいわぁ(^^)

<< 割烹 しらさき @沼島 「祇園 一道」流・極みのBBQ >>