うろん江口

天井から吊るされたリースが、何とも落ち着いた風情を醸す。
品書きには酒の肴が単品であれこれ並び、
焼き物からうろんまで、そそられるメニュー名が多いこと。
この日は、季節のコースと〆のうろん(4500円)を。

お通しは
*鯛の子の煮物、卯の花、ちりめん山椒

卯の花は紅生姜がいいアクセント。
ちりめん山椒はふっくらとした質感で、山椒の香りがふうわりと。
*鯛と聖護院大根のお椀

むっちりと肉厚の鯛、大根の香りと控えめな甘みに、
ハフハフ、しみじみ、口数少なくなるおいしさ。

「ひとさら」ということで
*くまもと赤うし ウチヒラ

赤身のキレイな風味が際立ち、咀嚼するたびに肉のしっかりとした味が広がる。
お次は、あけがらしとともに。
ピリリとした辛味、あけがらし特有のコクが重なり合うと、
肉はまた違った表情をみせる。焼き野菜も味が濃いわ。

淡麗ではなく端麗。口中の温度と重なり合うと、芳醇な香りが顔をのぞかせる。
*旬菜盛り

「車海老」はさっと湯引きした後、酒盗地に漬けているそうな。
海老の甘みに続き、酒盗の風味が押し寄せ、飲兵衛の心、わしづかみの一品。
「柿」は胡麻酢を加えた白和えに。
まったりとした柿の甘みに、なめらかな白和えが放つ胡麻の香り、やらこい酸味が合う。
「青森産バルバリー鴨のハム」。思わずワインを欲するおいしさ。
そして「海老芋のふき味噌のせ」は、ダシで炊いた海老芋の、上品な味わいが印象的。

〆のうろん、私は
*つけめん

魚介をベースとし、表面には熱した太白胡麻油。
両者が重なり合うと、この旨みは鴨…?と
勘違いしてしまうほど深い旨みを感じる。

ツルリ。程よいコシを感じつつ、噛むほどに広がる粉いい風味。
あっという間に完食となった。
ゆるりとした時間が流れる町家で
えぇ酒と肴とうろん。
癒しの時間でした☆
「うろん江口」
大阪市中央区上本町西3-3-25
☎06-7860-2051
open : 12:00〜14:30、17:00〜21:00LO
close: 火曜、毎月21日休
Doobie Brothers - China Grove (1974) 0815007
by writer-kaorin | 2014-12-26 07:08 | うろん 江口 | Comments(0)