なかひがし、12月。
「草喰なかひがし」さんにて。

さやごと乾煎りにした黒豆、
昆布に巻かれているのは荒巻鮭と辛味大根。
鹿のスモークには林檎を挟んで。
柚子釜のなかには金時人参、赤蕪。
味女泥鰌(アジメドジョウ)に、
氷餅で和えたブロッコリーとカリフラワー。
この時季ならではのストーリーを、大将から聞きつつ
じっくりと味わいます。
*鶉、むかご、野三つ葉

漬け焼きにしてから叩いた鶉が合わさり、
野三ッ葉が放つ力強い香り、むかごの素朴な食感が、余韻に広がる。

すーっと透き通った甘み。
*白味噌 栃餅 日野菜 天然なめたけ

揚げた栃餅の芳しさとほろ苦さが重なり合う。
栃餅を食べると、故郷を思い出すなぁ。
そして日野菜のシャキシャキとした食感と瑞々しさが
異なる表情を与える。
*鰆のみかん漬け 朴葉焼き


みかんのジャムを付けて味わうと、その和の香りと苦みにより、
日本海側の山里の風景が脳裏をよぎるなぁ。
*鯉

雪をかき分けると、野蒜、自然薯、山葵菜、水菜やビーツが。
それらを躊躇うことなくかき混ぜて味わいます。
キレイな風味の鯉に、大根の辛味、自然薯の強い粘りほか
様々な味わいや食感が絡み、飽きさせない。
*煮物椀

目にも鮮やかな坂本菊と水菜をかき分けると
刻んだ蕪、若狭グジ、焼き原木椎茸が。
グジはムチッと肉厚。その脂がじわりと溶け出てなお旨し。
*鯖なれずし、ナイアガラ

これまた懐かしの鯖なれずし。グッとくる酸味と塩味のバランスよく、
ナイアガラとの相性、やっぱりいいわぁ。
*炊き合わせ

聖護院大根、金時人参、堀川牛蒡、菊菜、
蒸し焼きにして揚げた小芋、柚子味噌に紅葉麩。
冬の大地の味わいを、じっくりと愉しむ。
*もろこ

子持ちで大きい。野蒜酢をつけて味わいます。
カラスミや赤大根のおかげで、飲むピッチが早まる。
*鶏すき

手塩にかけて育てておられる鶏を頂きます。
ムネ肉ほか様々な部位と、生コンニャク、どっさりのネギ。
歯ごたえあるムネ肉は淡泊な中にしっかりとした味を感じ、
ネギはぬめりが強く、香り高い。
そして卵も自社養鶏場より。濃い味わいで、上等な調味料のよう。

余すところなく味わう。


そこに

お漬物

大豆や牛蒡、こんにゃくも入り、
素朴ながら、じんわりと響くおいしさ。
*デザート

洋梨、干し柿、ニンジンの葉のシャーベット、野苺。
なんと、カカオの香り広がる、トナカイの角まで。
そりに乗ったサンタ。味わいもさることながらその発想、さすがっす!


「ちょっとコーヒー」で、〆となりました。

大将が大原を駆け巡り集める
この時季ならではの山野草や、味の濃い野菜、
さらには手塩にかけて育てた鶏・・と、
おいしさはもちろんのこと、馳走の心を
有りがたく感じさせて頂いた夜でした。
「草喰 なかひがし」
京都市左京区浄土寺石橋町32-3
075-752-3500
月曜休
Peter Bjorn and John - young folks (live)
by writer-kaorin | 2014-12-31 03:03 | なかひがし | Comments(2)
またまた虎の巻にしてしもた。w
今度、一緒にいきましょう。はぁと