ブリコラージュ チャイナ シン
大阪・肥後橋にある、四川料理をベースにした中国料理店
「Bricolage China Sin(ブリコラージュ チャイナ シン)」。
オーナーシェフ白澤慎一さん渾身のコース料理を味わう夜。

嗚呼、のっけからため息がでるおいしさ。
*テングニシ貝の四川山椒ソース

四川山椒、豆板醤ベースの辛旨ソースが、貝の甘みを持ち上げる。
*鶉卵の燻製煮
落花生の香辛料煮
カマンベールチーズの老酒漬け

落花生はホクホク、複雑なスパイス感。
そして、この店の名物・老酒に漬けたカマンベール!
これだけでボトル1本空になりそうなくらい、罪な名作(笑)
*鰻のジャガイモ巻き焼き ピーマンのソース

ふっくらした蒸し鰻の脂の甘みと、忍ばせたザーサイの塩味、
細切りにしたジャガイモの香ばしさが見事にマッチ。
ピーマンの青っぽい香りと、鰻の風味がまた合うんだ。
*鱈の白子入り麻婆豆腐

四川麻婆豆腐との出合い。
口に入れた瞬間、無意識のうちに目を細めたわ。
鮮烈な辛味を感じつつ、白子がそれをほんの少し和らげ、
複雑味のある香りの余韻がずっとずっと続く。
あえてこのタイミングに麻婆豆腐。
それは、withご飯でお腹を満腹にさせたくないという白澤さんの戦略(笑)
酒飲み3人のツボにはまる。

10年、15年、20年と。

私はカドが取れ、熟成香心地よき20年を。
*松茸と鱧団子、牛アキレス腱のスープ仕立て

韓国産の鱧を用いた団子は、鱧の骨まですり身にしていて、旨みの深さが凄い。
そこに、松茸の秋の香、アキレスはトロリ蕩け、
様々な旨みが重なり合い、主張する。
*青島ビールフリット 白霊茸とマコモダケ

白霊茸(ハクレイダケ)とマコモダケ。
上には、ココナッツパウダーとパン粉をベースにした塩がかけられてる。
しかも青島ビールのフリットって!

*フカヒレのステーキ仕立て 鷄白湯の醤油餡掛け

肉厚でカリリ香ばしきフカヒレに、
鷄白湯の上品な旨みが絡む絡む。
お口直しではないけれど、黄ニラと金針菜のおかげで、さらに箸が進む。
*京鴨のタタキ揚げ 青山椒と生胡椒の香り

皮はパリパリッ、噛むほどに脂の甘み、赤身の香りが押し寄せる。
四川山椒のドレッシングとの相性はもちろんのこと、
実が連なった、生胡椒は辛味程よく香り深く、鴨にごっつ合うてました。

*オマール海老のブリコラージュspice炒め

酸味、辛味、そして複雑なスパイス香が
入れ替わり立ち替わり口中に押し寄せ、
ブリッと身詰まりよい、オマール海老の甘みが主張。
レモングラスのアジアな香りが、めっちゃ合う。
*アワビとウニの炒飯リゾット

イカスミと海老ミソをベースにした炒飯は、雲丹で塩味を補っているそうで。
それをアワビの肝と共に、何とリゾットに!
そしてトップにはアワビのコンフィが。
米ひと粒ひと粒に纏うは濃厚な旨み。
そこに、ホロリ柔らかなアワビが絡み合う。
*パパイヤの薬膳蒸しスープ
シャインマスカットと極上ハシマを添えて

レーズンにナツメ、ハスの実、そしてなんと「ハシマ」入り。
ハシマとは冬眠に入る前のカエルの卵管部分。希少で高価なそれは、
ぷるぷるしてて瞬時に蕩けた。温かい薬膳スープは、カラダに染み渡るおいしさでした。
カウンターの小さな厨房で、白澤シェフおひとりで繰り広げる
ブリコラージュな料理の数々。
復習してみるが、ブリコラージュとは、フランス語。
《その場で手に入るものを寄せ集め、それらを部品として試行錯誤しながら、
最終的に新しい物を作ること》
四川の技をベースにしながら、
いい意味での我流=独創的。
基礎があってこそ成り立つ、変化球なのだと実感。
おいしい驚きに満ちた、コース展開でした。
「Bricolage China Sin(ブリコラージュ チャイナ シン)」
大阪市西区江戸堀1-9-13 肥後橋双葉ビル 1F
☎06-6447-7823
open : 11:30〜13:45LO、18:00〜22:00LO(金曜の夜は〜24:00LO)
close: 土・日曜、祝日(コース貸切営業のみ土曜日営業可<要相談>)
https://www.facebook.com/Bricolage-China-Sin-393837294052200/timeline/
Doobie Brothers ~ What A fool Believes (1979)
by writer-kaorin | 2015-09-14 23:11 | Comments(2)
ほんま、アイディアに驚きのお料理たちでした。