中国菜 火ノ鳥
待ちに待った、ご近所の大先輩たちとの会合。
お料理は店主の井上清彦さんにおまかせ。
*前菜八点盛



ピータンの澄んだ風味に続き、絹のようななめらかさとコクが広がる。

口中でほぐれると同時にフカヒレの質感、そこに響くはクリアなうま味。


脂の甘みやスパイスの風味が、なめらかなポテトと好相性。



チビキはねっとり口中に絡みつき、生姜や青唐辛子がアクセント。
手の込んだ前菜の数々に、のっけからボルテージ上がるわ。
しかも、もう1切れ欲しい…と思わせるサイズと全体のバランス、見事です。
*点心

浮き粉を用いた皮は透明感があり、いくらでも食べれそう。
「ウマヅラハギの蒸しギョーザ」、「宮崎牛と豆腐 重ね蒸し」。
意外性のある組み合わせ、テクスチャー、そして美味しさだ。
*鳥取県赤碕港の船上活〆釣サワラ 田舎蒸し

タグ付きサワラは脂のりよく、身の締まりがいい。
ネギの風味と醤油のあっさりとしたテイストで、後味すっきり。
*一夜干し真ツブ貝の蒸しスープ

「避風塘 みやざわの宮澤さんから教わった技法です」と井上さん。
ギリギリの塩味も良くって嗚呼、飲み続けたい。そんな、香り豊かな蒸しスープ。
*上海蟹のマカオ風オーブン焼き

カレー、ココナッツミルクなどからなるソースが優しく語りかけ、
蟹が放つ濃厚な旨味と融合。
*アワビと冬野菜の八宝菜

アワビはふっくら柔らか、そこに
鳴門金時やオレンジカリフラワー、カリフラワー、
椎茸、紫芋、蕪、金時人参など味わい濃厚な野菜がゴロゴロと。
目にも舌にも嬉しい一品。
次の料理に目がテン!




*富貴鶏 -ふうきどり- 〜別名:乞食鷄 こじきどり〜

ネギやショウガ、漬物、黒龍の酒粕を食べて育った「黒龍吟醸豚」を詰めた一品だ。
肉はホロリ崩れゆく柔らかさ。蓮の香り、心地よく
包むことで味が逃げないのだろう。様々な素材の旨みが凝縮。
その複雑な味わいは、見た目以上にインパクトがあった。
*北京「譚家菜(たんかさい)」風 フカヒレごはん

「譚家菜」とは、北京の三大「官府菜(官僚貴族の家庭の料理)」のひとつで
「北京飯店譚家菜」という国から指定を受けている伝統あるレストランがある。
アヒルや丸鶏、金華ハム、干し貝柱でとったスープで煮込むフカヒレ料理が有名だ。

単体でも旨いが

コクが深いスープをたらりと垂らして頬張る。
さらに。青菜や発酵唐辛子で漬けた新白菜で口中をリセットし、
再び、フカヒレと向き合う、の繰り返し。口福至福。
*バニラ風味 杏仁豆腐


キャラメルの香ばしさに続き、酒飲みのツボをつく独特の風味でした。
デザートに至るまで、丁寧な仕事かつ食べ手の心を掴むお料理の数々。
日々、古典を突き詰める井上さんの引き出しの多さには毎回、驚かされる。
今回もまた勉強になり、そして楽しく美味しい時間でした☆
皆さんありがとうございました☆
「中国菜 火ノ鳥」
大阪市中央区伏見町2-4-9
☎06-6202-1717
open : 17:00〜23:00閉店
close: 日曜、祝日
The Rolling Stones - Ride 'Em On Down
by writer-kaorin | 2016-12-22 07:46 | 中国菜 火ノ鳥 | Comments(0)