天満橋 藤かわ @割烹の新鋭 2017.3.1open
「天満橋 藤かわ」 @大阪・天満橋

藤川さん、ご開店誠におめでとうございます!

悠々と流れる大川を臨むところに店はある。
川越しには天満橋駅。橋のライトアップも美しいから
♪街の灯りちらちら〜。あれは何をささやく〜♪(by堺正章)と、
思わず口ずさみたくなるロケーションやわ。
店主の藤川慎司さんは、「船場吉兆」を皮切りに
豊中の名割烹「一汁二菜うえの」で修業を積み、
同割烹の系列店「よどやばし 燁」を任されていた料理人だ。
その節は、大変お世話になっていました。
藤かわのお料理は、昼5000円(税別)
夜8000円・1万2000円(共に税別)。〈2017/3/8現在〉
私たちは夜8000円のコース料理を事前にお願いしていた。
*鮑 赤貝 黄身酢と酢のジュレ

こごみのぬめりに春を感じ、ジュレの酸味で後味爽やか。

椀物は
*蛤しんじょ

ふぁっと今にも崩れそうなしんじょのなかには、厚みある千葉産の蛤。
そのエキスにより、吸い地はじわじわ表情を変えゆく。幸せのため息がこぼれる。
*八寸

「ホタルイカと菜の花の酢味噌和え」はぷっくり張りよいホタルイカだこと。
「富山の岩もずく」はシャクッとした歯触りで、甘酢はキレある酸味。
「厚焼き玉子」はふぁっと雲の上のようなテクスチャーだし、
「鶏肝の旨煮」は金柑とともに。金柑の優しい甘酸っぱさが鶏肝の旨みとぴたり合うわ。
桜の葉に包まれた品は


舌にねっとりと絡み、太白ごま油の上品な香が響く
玉ねぎスライスに見せかけてコレ、コリッとした食感のクエ胃袋。
向付は
*淡路産の平目・ハリイカ・由良の雲丹

この時季だから由良産は黒雲丹かな。礒の風味がじつに豊か。
*長崎産 太刀魚

太刀魚は脂ようのっている。
皮目の炙りの香ばしさとのコントラストもいいね。

この店の目玉のひとつである「天ぷら」だ。
個人的に天ぷらを超欲していたので、テンション上がった!!!
驚きなのが、カウンター下、天ぷら鍋の奥に
揚げるためだけの換気扇を設えていること。
天ぷらに照準を合わせた設計に脱帽。
*たらの芽

春の香りとほろ苦さが立ち上る。
*車海老

*伝助穴子

厚みある伝助のイメージを覆す、ふぁっふぁ感。
何とも繊細な身質だこと。
*蕗の薹

*真魚鰹のかき揚げ

しっとりとした身が顔を覗かせる。
*さつまいも

聞けば揚げ油は、綿実油がベース。
揚げ上がりはじつに軽やかだし、
それぞれの素材本来の風味が、ぐぐっと主張していた。
*ふぐ白子 小芋から揚げ 生海苔あん

季節の出会いものを、慈しみ味わう。
*湯葉と山葵菜の酢物

そしてご飯物へと続きます。
*筍と蕗のごはん



ホクホクとした筍、シャキッとした蕗、さらには木の芽と
それぞれの香りが充満。旨いな〜。

確かに。ご飯物をおかわりって、あまりすることがないワタシ。

シンプルがゆえの凄みを感じたご飯だった。

*抹茶のブランマンジェ バニラアイス あまおう

ハニーロースト的なカシューナッツ、それぞれの相性よく
忍ばせたブランマンジェは、宇治抹茶を使用。とても香り高かった。
日本料理の技や季節感に忠実に。
そのなかに例えば地に足のついた遊び心を入れつつ
さらには“天ぷら”という1本の軸を置くなど
藤川さんの、“何を食べさせたいか”という想いが明確に、食べ手に伝わるの。
だからこそ食べ進める楽しみがあるのだ。
店内は、靴を脱いで寛げる畳敷きのカウンター8席、
さらには個室1室(8名までのテーブル)も。
最近、オープンラッシュの西天満〜天満橋界隈にまた、
通いたくなるお店の誕生です。
「天満橋 藤かわ」
大阪市北区天満2-2-21ヒロビル1F
06-6360-4799
open : 11:30〜13:30LO、18:00〜21:00LO
close: 不定休
お料理:昼5000円、夜8000円・1万2000円(ともに税別)
https://www.te-fujikawa.com/
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by writer-kaorin | 2017-03-08 11:12 | 天満橋 藤かわ | Comments(0)