3年ぶりの「溢彩流香」(イーサイリューシャン)。
移転後、初めてとなる訪問だ。
店主・リンさんとは、電話やSNSでよくやりとりしているから
久しぶりという感覚はあまりないんだけど。
テーブルを大所帯で囲み、待ちに待った宴のはじまり。
1品目は「マコモダケのごま油和え」。
シャキフワッとした独特の食感。
控えめなごま油の利かせ方がいいね。
*サーモン、金糸瓜(そうめんかぼちゃ)、柿の湯葉巻き
食感の差異楽しく、サーモンの旨みに
柿の素朴な甘みが寄り添い、酢橘ドレッシングが爽やかに香るのだ。
ピーナッツの醤油漬けはホクッと美味。
*鶏肉といろんなキノコのスープ
どこまでも滋味深い。
キノコのぬめり、鶏肉のしっとり感も健在。
*セロリと牛肉の水餃子
「うわぁ〜久しぶりやなぁ!」って、心の中で水餃子に話かけたわ。
フゥーフゥーして頬張れば、セロリの香りと
手切り牛ミンチのエキスがブワッと溢れ出る。
むっちりしつつも軽やかな生地だから、いくらでも食べられる自分がこわい(笑)
こちらは「野沢菜と牛肉の水餃子」。
細かく刻んだ野沢菜のシャキシャキ感、独特の風味が主張する。
ビール止まらん、紹興酒いっときたい。
*水晶餃子
クワイ、ハクサイ、ニラ、豚肉が入る。
それぞれの食感と風味が時間差でやってきて、
水晶のように透き通ったプルルンとした生地と、
それはそれは見事なハーモニーを奏でるのだ。
*真珠丸子(餅米シューマイ)
クワイ、キヌガサダケ、豚肉、餅米。
餅米が香り立ち、豚肉はふぁっと軽くてジューシー。
じんわりと広がる旨みが堪んない。
続く炒め物は「牛肉とササゲ オイスターソースと刻み沢庵の炒め物」
炒めの加減がね、もう素晴らしいの。
肉はファッとしてて、食感残したササゲは香り高い。
で、細かく刻まれた沢庵の食感と味わいは
控えめと見せかけて主役級の存在感だった。
*豚トロの黒酢煮
これは記憶に残る味となるだろう。
調味は黒酢と醤油、オイスターソースに三温糖。
あらかじめ下処理がなされた豚トロは、トロンとじつに柔らか。
甘酸っぱくコク深いソースがこれでもかと言わんばかりに絡む。
そして大きな栗の質朴な甘みに癒されたのでした。
*へしこ炒飯
私の母が漬ける「鯖へしこ」、その名も「京ちゃんへしこ」を、
リンさんは随分前から使ってくれている。
へしこをまずは蒸すことで、ふぁっとした質感になり、
発酵のなかに現れる“甘み”が生きるそうな。
へしこの発酵的風味と、京ちゃんへしこ特有の甘みが
パラパラ軽やかな米ひと粒ひと粒に浸透。
食後感は驚くほど優しいから、
あぁ食べ続けていたい、そんなおいしさ。
炒飯とたらふく頂いた後なのに、リンさんの餃子が愛おしすぎて
「水晶餃子」おかわり!となる。
そしてデザートへと。
*ピーナッツとココナッツ、冬瓜糖とオレンジピールの団子
白玉粉と黒糖からなる生地を齧れば
砂糖漬けの冬瓜「冬瓜糖」のジャリッと感楽しく、
ナッツ系の風味と、オレンジピールのほのかな苦み、
それらの味わいのバランスは見事だった。
ごちそうさまでした、と皆で手を合わせたときの
口福感といったら…。
もう、リンさんのお料理と餃子が好きで好きで仕方ない。
毎日でも食べたい、食後はいつもそんな気分になるのだ。
しなやかに、淡々と料理を作るリンさんの姿を
とある伝説の料理人は「太極拳をしているかのよう」と驚いたそうな。
家庭用のキッチンで次々と生み出される、リンさんにしか作れない味。
毎日でも食べたい味。
リンさん、いつもありがとうございます★
ちなみに「溢彩流香」は、予約が取れないことでも有名だが
今、予約をして伺えるのは、2018年夏あたりかな。
次の訪問も今から楽しみでならない。
「溢彩流香」 (イーサイリューシャン)
大阪府高槻市富田丘町3-12 佐竹ビル 206
080-4017-6682(完全予約制・予約受付は22時前後)
open : 18:00~21:00
close: 日曜、月曜、祝日は不定休
https://gzlohas.jimdo.com/
この新人ロック・バンド、目が離せないワ!めっちゃZeppelin(笑)