「ドアは手であけてください」な普通列車にゆられ
湖西線堅田駅を降り立ち、向かうは「じどりや穏座」。
毎度な皆さんとの鍋パな夜。
掘りごたつテーブル席での食事は初めてだ。ワクワク。
この日は“地鶏とり鍋コース”目当てに、足を運んだのだが
結論、今年味わった私的鍋ランキングTop3に殿堂入りだ。
(ほかの2つの鍋は「フグ」と「熊」でした)
*酒肴2種
「ゴリの旨煮」と「ササミの“なれずし”風」。
ゴリは噛めば噛むほどな味わい深さで、
ささみは確かに!なれずし的、乳酸発酵の風味漂う。
*前菜3種盛り
「ササミの蒸し鶏」にはマグロだしとワインビネガーからなる
ジュレがかけられ、清々しい旨み。そこに酢橘の爽やかに香る。
「そぼろ巻き」はほんのり甘く、アオサ入り鶏だしの餡が絡む。
「淡海地鶏しぐれ煮」は、1切れでいくらでも飲めそう。
*淡海地鶏 お造り
淡海地鶏の雌のササミとムネ肉に
なんと、淡海地鶏の雌の白肝、ハツも入った
常連Zッキーさんスペシャル・バージョン★
大将手づくりの藻塩(羅臼昆布を再結晶させた)と、
伊豆の本ワサビとともに。
ササミはナチュラルな甘みを放ち
ムネ肉は、何とも上品な旨み。
そしてこの白肝にヤラれた!
ピンッとハリよく凛とした面持ち、
口中の温度でじわっと溶け出す甘みに、んもうメロメロ。
フォアグラを彷彿とさせる、いやそれ以上の存在感で
クリアな風味がどこまでも続くのだ。ハツの鮮度も言うまでもない。
焼物は「淡海地鶏 雌 手羽先塩焼」。
ぶりっぶり、弾けて迸る肉汁は
濃厚な味わいながらサラリとしている。
フリーズドライ醤油がこれまった、えぇ仕事してるんです。
*淡海地鶏 唐揚げ 特製中華ソース
モモや軟骨、皮など様々な部位を唐揚げに。
カリリ、じゅわり、
油淋鶏的味わいだから、箸を持つ手が止まらない。
本日のメインである“とり鍋”が来るまでに、
テンション上がりっぱなしのメニュー揃い。
さて、とり鍋。
“近江しゃも”のお出ましだ。
右の濃い肉が近江しゃもの雄肉で
左のうっすらピンク色したものが雌肉。中央は、雄雌混合。
モモ、ムネほか皮やズリ、金柑なども。
つくねも美しい顔してる。
キノコどっさり、大御所写真家ガッツリwww
女将さんから鍋の指南。まずは半分のゴボウ、お揚げさん、つくねを入れ
ぐつぐつしてきたら、ほかの食材を加える。
雄肉は、熱を通しすぎるとかたくなるから
サッと色が変われば瞬時に口のなかへ。
ブリッブリ、舌の上で跳ねる。
その弾力を口と顎で存分に楽しめば、
濃厚な旨みが顔を覗かせるのだ。
Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge 2010
Domaine Michel Gros
クゥ〜。近江しゃもとの相性、ため息もん。
雌肉は、ふぁっとソフトな口当たり。
雄と雌どっちがいいって、どっちも良さがあり甲乙つけれない。
肉の美味しさは語るまでもなく、
各素材の存在感、さらには、とり鍋のだしの深みのある味わいったら…。
五臓六腑どころか、細胞にじーんと染み渡るしみじみとした旨さなの。
だから炊きたてご飯(長浜市高月町産無農薬コシヒカリ)を
雑炊でいただく前に、「ご飯に“だし”かける派」とご一緒してたエミさん★
うんまっ!
だしの凝縮感ありつつクリアな旨みと
ツヤッツヤのご飯のおいしさをサラリと楽しめるから
何杯でもいけそうな勢い。
もちろん炊きたてそのまんまも、おこげ付きで楽しみつつ
〆に雑炊を。はぁ〜お腹破裂しそ〜とか言いながら、おかわり!
*バニラアイス マンゴーと守山産イチジクのピュレ
別腹作動となりました★
いやぁ〜鍋で感動したのは久しぶりだった。
年明け早々に味わったフグ、花山椒の時季の熊鍋以来。
この「地鶏とり鍋コース」(3800円 税抜)の値打ちはもちろんのこと、
計算し尽くされた、コース料理と鍋の味わいに惚れたのだ。
一緒に鍋を囲む、気心知れた方達との時間ちゅうのも
エッセンスになってると思うんだけどね。
来年もおじゃまできることを願って(笑)
それでは皆さん、良いお年をお迎えくださ〜い★
「じどりや穏座-ONZA-」
滋賀県大津市真野4-9-50
0120-003129(完全予約制)
open : 18:00〜22:00
close: 火・水曜・不定休
「かしわの川中」
CHUCK BERRY & KEITH RICHARDS - Nadine