毎度なみなさんと恒例の肉ナイツ。
一見お断りの焼肉屋「ニュー万長」へ@京都・西陣。
話は逸れるが、この界隈には足繁く通いたくなる昭和の店が多いこと。
京都の文化遺産的酒場「神馬」はじめ、挙げだしたらキリがない。
ずいぶん前に伺ったパブ「ヘルメス」も味わい深かったなぁ。
この店の何が驚愕って
目に飛び込むもの、味わうもの、全てだ。
恐る恐る、扉を開ければ煙とともに漂う焼肉のたまらん香り。
名酒場だった「万長酒場」居抜きのカウンターと小上がり席では、
労働を終えビールを飲る、作業服姿の男性客が肉をつつき合っている。
その混沌とした昭和な空気が、何とも心地よい。
ここ「ニュー万長」は紹介制を貫く、肉好きの間では有名な店。ということで
肉業界のキーパーソンに連れられ、おじゃますることに。
平井さん☆大西さん☆ありがとうございます☆
まずは冷えたビールで喉を潤し…。お母さん手製の惣菜が供される。
「モヤシとナスのナムル」は、味の馴染みよく予想以上に端正な味。
「ホウレン草のナムル」はゴマの香ばしさも手伝い、しみじみ旨い。
「チャプチェ」はそれぞれの具の食感しっかりあって
汁を吸うた春雨がまた旨いのなんの。
●若竹煮
京都らしいおばんざいも。
タケノコの甘やかな香りに、新わかめの清々しい味。
そこにだしの上品なうま味がじーんと響くのだ。
「ニラのヤンニョム」の登場に…
いても立ってもいられなくなり(笑
マッコリが来たもんだから、ヤンニョムとともに
ちびりちびり至福なとき。
通常はこういう使い方です(笑)
「おぉ〜!」という歓声とともに登場したのが
●バラ(タレ)
ぴっかぴかに磨き上げられたガスコンロだこと。
焼きは、店の常連のひとりである、ま〜じ〜に全任せ。おおきに☆
その一瞬を狙い、まず何もつけずに頬張る。
脂の旨味、コクをぐっと感じながらも、ひつこさ皆無。
じつに透明感がある清々しい後味なのだ。こら、なんぼでもいける。
ニラのヤンニョムを包み、つけダレとともに味わえば
タレの複雑な辛味と酸味で、味わいに奥行きが出た。
これはもうね、箸を持つが止まらん、禁断の組み合わせ。
何切れ頂いたんだろう…。食べるたびにお腹が空いてくる(笑)
●ミノ、ハラミ
えぇ表情してるわ。煌めいている。
ミノ、大きいなぁ!と一瞬思った。だけど、
近江商人の三方よしではないが、
“素材よし、庖丁の入れ方よし、焼きよし”のおかげで
サクッと歯に当たったかと思えば
ふぁっと柔らかで、びっくりするくらい軽い質感なのだ。
焼いても硬くならず、程よい弾力がある柔らかさとでも言おうか。
「綺麗に掃除している証やね」とは、焼き担当のま〜じ〜。
はぁ〜。こんなに軽やかなミノ、初めてかもしれん。
ハラミも堂々たる存在感。
しっかり味があり、これもまた驚きのふぁふぁ感。
マッコリの後、チェイサーのビールと麦焼酎水割とともに。
●塩タン(要予約)
はぁ〜。うっとり。
口の中で肉汁、炸裂。そのクリアで甘い味わいに、酔いがさめた(笑)。
白ネギをたっぷりのせ、レモンをキュッと絞って味わえば、こちらもエンドレスな感覚に。
〆には超常連にしか出さないという裏メニュー「ホルモンの煮こごり」が登場。
濁りもくさみも全くなく、じつに透き通った風味。
しかも、ホルモンそれぞれの食感楽しく
フロマージュ・ド・テートをもっと、上品に味わい深くさせたような存在感でした。
食後は御年84歳のお母さんと、人生談義(笑)
(Photographed by 肉食弁護士・山岸さん☆)
肉の質はもちろんのこと、タレやヤンニョムの凄みにも惚れ惚れ。
インパクトある味わいながらも、清々しい後味だから
食べるほどお腹が空く焼肉とでも言おうか。
滅多に出会うことがないこの感覚。これは夢か幻か、な目眩く夜。
ご一緒させて頂いた皆さん☆ありがとうございました☆
「ニュー万長」
京都市上京区仁和寺街道千本西入五番町5
075-462-9455(完全紹介制)
楽しみ🎶
Bon Jovi - In These Arms