寺町二条「御肉処 銀閣寺大にし」で開かれた「平井牛」の会へ。食のキーパーソンたちが集った夜☆
まずは“京丹波平井牛”についてご紹介しよう。
和牛の肥育期間は、平均、約28ヶ月なのに対し、
京丹波平井牛は約35ヶ月肥育。時間も費用もかかるけれど、
体格が良く、細やかな霜を散りばめたような肉質が実現するという。
月齢30ヵ月を超えてくると牛の脂の融点は下がり、
人の体温で自然に溶けるほどに。旨みもより増すんだとか。
牛たちが快適に過ごせるようにと、牛舎にもさまざまな工夫が施されている。
その細やかな配慮が、ストレスフリーの和牛を育て上げるのだろう。
繊細かつ深い味わい、そして驚くほど上品な舌触り。
食べたときにひつこさを全く感じさせないのが、平井牛の特長だ。
Champagne「DELAMOTTE Brut Blanc de Blancs」でシャン杯☆
「大にし特撰和牛コース」まずは
●平井牛 三角炙り握り
雲丹と平井牛内平の炙りすし
「三角炙り握り」はワサビ、ニンニクチップと共に。
三角バラは濃厚でいて、何とも透明感ある味わいだこと。
鮨飯とともに、すーっと心地よくほどけた。
「雲丹と平井牛内平の炙りすし」
内平は、赤身の旨みと、クリアな脂、雲丹の深いコクとが共鳴。
口中の温度で溶けゆき、消えたぁ〜。
●特選 平井牛 タン塩焼き
ハリがあり、甘みはじつに深い。
こちらは厚切り。
サクッと小気味よい食感、プリッと舌の上で跳ねるたまらんテクスチャー。
こちらもふくよかな味わいで、ジュが甘いの。
厚切りの加減、包丁入れも素晴らしかった。
●平井牛サーロインと松茸の焼しゃぶ
美しくて見惚れてしまう。
まずは何もつけず味わえば
肌理の細かい肉質、清らかな脂の旨みにウットリしてしまうやないの。
続いて、松茸と一緒に。
肉のクリアな風味、松茸の芳しさが重なり合う。
はぁ〜。幸せの溜め息しか出ない。

次は、メレンゲ卵白、黄味、つけダレにくぐらせて。
エアリーな質感に続き、タレでぐっとコクを増した肉は
清々しい甘みを撒き散らす。嗚呼、放心状態(笑)
●平井牛ハラミステーキ サラダ仕立て
歯ごたえあり、咀嚼するほどに
キレイな脂がすーっと広がりゆく。肌理が細かくって美しい。
●平井牛イチボのビーフカツ
ポルチーニのソース
ビフカツのイメージを覆すビジュアル!
衣はザクッ。イチボの濃厚な味わいが顔を覗かせる。
このソースがまた、凛々しいのだ。
ポルチーニの芳しさ、凝縮感ある旨みが共鳴。
イチボの風味を引き立たせるソースに、シェフの技が光る。
●平井牛シャトーブリアン トリュフの香りの塩
このシーンを眺めているだけで、ワインが進むわ。(笑)
シャクッとした表面は香ばしい。
艶っぽい赤身はどこまでも繊細で、清らかな脂が溢れ出たと思いきや
すーっと消えた。これは夢か幻か。
●平井牛レバー塩焼き
網の上で、数秒。
はぁー。どこまでも豊潤。
瑞々しく、ピュアでありながらも深い甘み、まさに極み。
そして甘やか、清らかな香りがずーっと続く。
●平井牛タレ焼 盛り合わせ 温野菜添え
ミスジ、ランプ、そして仕事が施された季節の野菜たち。
ミスジ。美しい細やかなサシに惚れ惚れ。
ミスジは濃厚ながらも、後味キリッと。そして蕩けた。
ランプも肌理が細かい肉質。濃厚な旨みが口中を占拠する。
●平井牛三角漬け丼
艶めいてる三角、なんて甘くてクリアな味わいなの!
一方、ウニはまったりとコク深い味わいで
そのバランスといったら、もうニヤけることしかできない。
松茸のお吸い物とともに。
●モンブラン

モカ、テイストのモンブラン。デザートもしみじみ、ほんとに美味でした。
その後、サプライズも待ち構えていた☆
これだけいただいて、かなーり泡やビールやワインをいただいたのに
全くひつこさを感じさせない。
なおかつ翌朝もすっきり清々しく、目眩く美味な余韻だけが残っていた。
極みの部位もお料理としてのバランスも、異なる個性があり味わい深く
本物の和牛の底力と、じっくり向き合うことができたのでした。
平井さん、大西さん、毎度な皆さん、
本当にありがとうございました☆次回も楽しみにしてます☆
「御肉処 銀閣寺大にし」
京都市中京区寺町通り二条下る榎木町98番地8
075-213-0024
open :17:00~23:00(22:00LO)
close:月曜、12/31-1/2
「平井牛」
The Doobie Brothers - Takin' It To The Streets (1977)