待ちに待った「グシテ」な夜。
@大阪・東天満
西尾シェフには取材でお世話になったり、
バールでカッフェな時間に不意打ち遭遇、なんてことは良くあるんだけれど
ゆっくりお店に伺うのは、
この日ぶり。ひゃーっ2年前。
フルフラットなカウンター席に腰を据えるだけで
今からはじまる時間に
胸が高鳴るというか、このワクワク感が堪んない。
「La Petite Folie 2015 / Laurent Bannwarth」
ゲヴェルツで微発泡だと。コク深く、溌剌とした泡が心地よいな。
この軽快な味わい、スターターにぴったり。
●〆鯖のブルスケッタ
米酢で〆た鯖はまぁるい酸味が心地よく、じゅわりと脂の甘み。
LANGHERINO(ランゲリーノ)っていうピエモンテ産白カビチーズの
まろやかなコクが堪らんなー。
●マグロと貧乏人のキャビア
ナスを使った「貧乏人のキャビア」。
ルーツは、ロシアの漁師たちの村の料理とも言われてる。
ナスの優しい塩味とコクに
マグロの清々しい酸味、フロマージュブランの爽やかさが重なり合い
ヘーゼルナッツの香ばしさがアクセント。この皿にも、ううう唸った。
●仔牛の舌のボッリート
牛舌はぽってりしつつも、とてもしっとりした質感。
その風味はじつにキレイ。生温かい温度帯もいいわ。
自家製マヨネーズを和えたラヴィコットの
スキッとした酸味が、より一層、杯を進ませる。
●バッカラ・マンテカ-ト
自家製ポレンタの上に、ぽってりこんもりとバッカラ・マンテカート。
(ちなみにピエモンテ「ムリーノ・マリーノ社」のポレンタ粉)
バッカラのやさしい旨みに
カリリと香ばしく、透き通った味わいのポレンタが寄り添う。
ローヌの白「Le Raisin et I'Ange Blanc NEdjMA 2017」の
薄にごりな旨みが、すーっと馴染む。
フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州の郷土の味、
ウォッシュチーズとジャガイモのおやき的「フリコ」は
その香ばしさととろける旨みに、凝縮感あるガメイがするする進む。
ヴェネト州の「自然放牧豚の生サラミ」は、塩味がほんとに柔らかい。
実直に作られたナチュラルな味がする。
●秋刀魚 水牛リコッタチーズ 肝のソース
秋刀魚とリコッタの素晴らしき出会い!
ソースは優しくほろ苦く、トマトソースの酸味が心地よい。
●鱈 白子
白子の、カリリと香ばしくもとろ〜りクリーミーな味わいと
菊芋の一種「トピナンブール」の
ゴボウっぽい質朴な甘みが響き合う。
ピエモンテ「Erbaluce di Caluso/Monte Maletto」がピタリ。
●木下牛ハンバーグ
まるでタルタルステーキのような木下牛、
香りよく肉そのものにしっかりと味がある。
そんな肉の鮮烈な旨みと、
マレーシア産グリーンペッパーの
爽やかスパイシーな風味が、交互にやってきて
鶏ブロードやクリームからなるソースの優しいコクに
まぁるく包み込まれる。そして私は幸せすぎて溶けそう。
至近距離にある自家製タヤリンが、次の出番を待ってる。
●タヤリン
卵黄の極細麺・タヤリンの繊細な食感とコシ、
咀嚼するほどに浮かび上がる、深いコクにんもうメロメロ。
しかも。爽やかに香る、トリュフの存在感に陶酔。
とある私的ランキングに堂々、殿堂入り。
満腹なのに、思わずおかわりしたくなるのが西尾さんのタヤリンなの。
●モンテビアンコ
丹波栗を使ったモンブラン。
もう終わってしまったが、栗がある季節の限定品。
やっとあなたに巡り合えましたね(笑)。なんせ初登頂だったから。
その栗のふくよかな香りと質朴さに、ただただ微笑むしかない。
甘さ控えめな生クリームとのバランス、繊細なテクスチャーも重なり
もう、このまま時が止まってほしいとさえ感じたモンテビアンコでした。
おまかせの皿に合わせてちょこちょこと、
絶妙な間合いで、注がれるワインたち。
いずれもナチュラルな造りのワインだから、
食後と翌朝の爽快感、ハンパない。
西尾さんに心を開き、身を委ねる楽しみが「グシテ」にはあるの。
週1で通うご常連もおられると聞いたが、お気持ち分かる。
間髪開けずして、また来週にでも伺いたい。(笑)
西尾シェフ、ドラゴンさん、毎度な皆さん☆
Grazie!
「gucite (グシテ)」
大阪市北区天満2-7-1 末澤ビル102
☎06-6809-7376(要予約、基本的にワインを飲める方のみ)
open :18:00〜24:00LO(日曜は14:00〜22:00)
close:木曜、月1回不定休
11/9、ついに公開ですね!早く観たいー
Queen - Don't Stop Me Now