今年6月、堺から北新地に移転した
「くいじーぬ のだ屋」で「餡子会」の定例会。
この夜、念願かなってやっと伺うことができた。
「餡子会」の趣旨を述べるとなると、とあるお方のあんこ愛が強すぎて、
引いてしまうと思うので割愛。(笑)バックナンバーはこちら。
ビールで乾杯★
お料理はご主人・野田さんにおまかせで。
●セコガニ 小豆
凝縮感ある旨みのセコガニに
甘くない煮小豆の、ホクッとしたテクスチャーが寄り添う。
●エビ カニのベシャメルソース
続く品はエビの中に、カニのベシャメルソース。
トップにはマスカルポーネとカスタードと、
こしあんを合わせたソース、そして粒あん。
甲殻類の濃厚な旨みと、あんこソースの優しい甘みのハーモニー。
異なる甘みの妙味。
幹事・Kちゃん曰く
「おまかせの料理のなかの1品だけに、あんこ料理を」と伝えたそう。
その要望に、ご主人・野田祐司さん奮い立つ。結果、
各料理に何かしら、小豆(あんこ)のエッセンスを取り入れてくれたのだ。
●造り盛り合わせ
堂々たる存在感を放つネタたち。
生白子、本マグロ トロ、天然キハダ、振りナマコ、函館の無添加ムラサキウニ。
「え?振りナマコて何ですか?」と聞けば
1時間近く振ったから「振りナマコ」だそう。
かたくも柔らかくもない、独特の弾力と土佐酢の加減に、ハマった。
ほかのネタも、まぁともかく唸る味わい。
「造りだけは、あんこ勘弁して」と野田さん。
いや、1品だけで良いので。。。と恐縮がる私たち。
●合鴨ロースト オレンジソース 小豆とヨーグルトのソース
合鴨と、ほろ苦くも甘酸っぱいオレンジソースという
定番の組み合わせに、
ヨーグルトのさわやかさと小豆のほっくりした甘み。バランス秀逸なの。
●牡蠣コキール
牡蠣は小粒ながら凝縮感ある味わいで、
ホワイトソースの優しい甘みと、甘くない小豆の素朴さとが融合。
お久しぶりです、なワシントンのワイン
「Kung Fu Girl Riesling 2017
/Charles Smith Wines」と共に。
●海老芋 かき揚げ
「富田林の名もなき海老芋」と野田さんが言うそれは、
緻密でいてじつに滑らかな舌触り。刻みトリュフ入り発酵バターがまぁ合うのなんの。
そして小豆入りかき揚げ。揚げることで小豆がぐんと香ばしさを増す。
ここらで「Saint Estèphe de Calon Ségur 2014」を。
果実味豊か。そこそこしっかりタンニンも。肉料理を待ちながら至福のとき。
●鹿児島 黒毛和牛
ロゼ色したヘレ肉は、低温でローストした後、表面を香ばしく焼き上げている。
ふるふるっと、柔らかな質感が堪らんわ。
ソースは、バルサミコ酢とマデラ酒を煮詰めたところにベリーを加え
さらに。トリュフオイルに漬けた小豆も入る。
じわじわ滲み出る赤身の旨みと、甘酸っぱくもふくよかな味わいのソースが手をつなぐ。
トリュフ香を纏った小豆は、いつも以上にお上品。美しき肉との相性言うまでもない。
オマールの頭のだしと白ワイン、クリームなどでさっと煮た
下仁田ネギやアスパラガスたち。そんな付け合わせにも唸ったわー。
●松茸入り赤飯
この組み合わせはありそうで出会わなかった!
松茸の芳しさと、小豆の素朴な風味がなんて合うの。
おこげがまた、存在感ある旨さ。
●マスカルポーネと粒あん
これも間違いない組み合わせ。
ブドウとイチゴの甘酸っぱさで後味すっきりでした。
「のだ屋」のカウンターには、“帝王切開ができるギタリスト”や
トレイルラン偏愛ドクター、洋楽ロックな餡子社長に
アートな社長、「月の港」のオーナー深雪ちゃんという、
「餡子会」コアメンバー勢揃い(笑)
そして「のだ屋」店主・野田祐司さん。
いい素材を使いつつ、まさに和魂洋才といえる料理の数々に、
みんな始終テンション上がりっぱなし。
主となる素材との相性や、風味の生かし方など
しっかり意味がある小豆使いに、野田さんのセンスを感じたのでした。
野田さん、皆さん、ありがとうございました☆
「のだ屋」の通常メニューもおまかせが主体。
ワイン好きはもちろん、日本酒党にもこの上ない幸せをもたらせてくれる一軒です。
「くいじーぬ のだ屋」
大阪市北区曽根崎新地1丁目3番3号 好陽ビル1階
090-2700-4442
open :18:00〜
close:不定休
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