目の前には、荒々しくも雄大な北海の海。
思えば遠くへ来たもんだ〜。
小樽・忍路(おしょろ)にあるパン屋さん
「Aigues Vives(エグ・ヴィヴ)」。
シックでありながら気品ある内装。
目の前にいてるだけで、ゾクゾク。ワクワク。
だって365日欠かさず食べる、大好物のパンだから。
パンを求め、遠くへやってきたこの感覚、
本場のバゲットとクロワッサンを食べたいがためにパリへ
ベーグル専門店、全軒制覇するためにマンハッタンへ(ベーグル熱は冷めたけど)
パン好き高じて一人旅を決行した、10代〜20代の頃を思い出す。
基本的にこちらは販売のみなのだが、
この日はとあるミッション敢行のため、見学させていただくことに。
丹野隆善シェフありがとうございます。
でんっと鎮座する薪窯は、フランス製のもの。
窯の下にある燃焼室で薪を燃やし、
窯の上部を温め、その余熱でパンを焼き上げるという。
400℃にもなったレンガの上。
ライ麦を使ったゆるゆる生地のパンを焼きあげてくださった。
10:00am。泡と共に幸せな朝食。
焼き色美しき、クロワッサン。
口に運べば、バターの気品に満ちた香りが勢いよく押し寄せ
粉の深みある旨みが渾然となり、もう笑うことしかできない。
パン オ ショコラが放つ、ショコラの濃厚でリッチな味わい、
淹れたてのコーヒーとなんと合うこと。それぞれ瞬時にペロリ完食。
カシス ジャムの酸味が、クロワッサンのリッチ感が素晴らしき相性をみせる
レモンクリームは、どこまでも清々しい。
焼き菓子、焼きたてのパンあれこれを、心していただきました。
薪釜、全盛だった時代、南フランスで流行っていた手ごねパン「パン ド ボケール」や
ロデヴ地方に古くから伝わる「パン ド ロデヴ」ほか。
ロデヴの、くしゅくしゅとした感じの中身と、薄くて香ばしい皮、好きだな。
ガツンとハートを撃ち抜かれたような衝撃的な出合い。
久しぶり、この感覚。
パンとワインはイエスキリストの血と肉である、という言葉が脳裏をよぎるくらい、
薪窯でパンを焼くという、丹野さんの毎日の仕事が
とても神聖なものに感じられた。
「エグ・ヴィヴ (Aigues Vives)」
北海道小樽市忍路1-195
0134-64-2800
open :11:30〜18:00
一回目の焼き上がりが11:30ごろ
二回目の焼きあがりが14:30ごろ
※なくなり次第終了
close:土曜、日曜、祝日。冬季・夏季休暇あり
Leonard Cohen - Hallelujah