旭区に本店を構える、炭焼き鰻の老舗「魚伊」。
天五に2号店があり、今宵はこちらで。
「魚伊」の歴史は古くそして深い。
慶応三年(1867年)創業。
備長炭を用いた関西地焼き・炭火焼鰻の老舗として有名だが
じつは創業以来、活鰻の卸問屋としても名を馳せる。
本店には、全国各地から鰻が入荷される「立て場」という場所があるそうな。
計30トンのスペースを持つ水槽で、1日かけてゆっくり鰻を落ち着かせる。
輸送でストレスかかった鰻を落ち着かせながら
その日、一番状態がいい鰻を選別し、店で提供したり、出荷するという。
ビールで喉を潤し
▶︎鰻の三種盛り
左から。「鰻の燻製」は塩梅優しく、ふわっと広がる心地よい燻香。
さらには「八幡巻」、「山椒煮」と酒のつまみに偉大な三種。
▶︎うざく
想像するうざく、やなくってビックリ。
大きな蒲焼きがドンッとのっかる。
頬張れば、身も皮目もパリッと香ばしく、
甘酢に占拠されすぎてないから鰻本来の綺麗な風味、健在。
キュウリはザクザクッと小気味良い食感。甘すぎずな甘酢の加減も堪らん。
ビールに続き、魚伊特製梅サワーへと。
自家製の梅はちみつ漬けが入る。
粒が大きくって、芳醇で、飲みすぎるヤツ。案の定(笑)
▶︎馬刺し
脂はスーッと清らかで、甘みは深く、かなーり美味。
▶︎おばけ
尾っぽの部分「尾羽毛」。
シャキシャキ、モチモチとした食感が良いなー。
酢味噌との相性言わずもがな。
▶︎う巻
ふんわり巻いた、だし巻きと
鰻のバランス、ちょうどいい感じ。
タレを少しかけて、味変を楽しむ。
▶︎半助豆腐
品書きにあったら必ず頼む一品。大阪では鰻の頭を半助と呼ぶ。
関西では、焼き上げた後に頭を落とす。この頭から、えぇダシが出るの。
豆腐との相性、ほんまに抜群。六腑に沁み入る旨さ。
▶︎鰻 白焼き
外サクッ、中フワッ。どこまでも繊細。
ワサビをたっぷりつけても、脂の脂でそこまで辛味を感じず
むしろ鰻の清々しい風味と、ワサビの香リが共鳴。
▶︎鰻 蒲焼き
身も皮目も外側はバリッとしてて、
厚みある身はふっくら。どこまでも芳しい。
タレはまぁるく深い旨み。端正な味わいだなぁ。
プチうな丼にしてもらい、とろろと一緒に。
この組合せ、やめられない止まらない味わいでした。
発展的な話で盛り上がる、実のあるひととき。
大阪が、そして関西が誇る鰻の文化を、改めて学んだ夜でもある。
ご一緒させていただいた皆さん、ありがとうございました!
ここ「魚伊 天五店」は、しっかりご飯はもちろん、
酒とともに…な一品料理も多数というのが、酒飲みには嬉しいし、
持ち帰り専用のブースもあるのがありがたい。
「炭焼きうなぎの魚伊 天五店」
大阪市北区天神橋5-5-5
06-6882-3547
open :11:00-15:00、17:00-21:00LO(店頭販売10:00-21:00)
close:無休
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