京都・紫竹「仁修樓」

京都・紫竹「仁修樓」（にんしゅうろう）での美味時間。

出迎えてくれたのは人参の花。その飾り切り、見惚れるわ。

ビールで喉潤す。華修コースの始まりだ。

▶︎海胆滑京絹

紹興酒の香りを纏った雲丹はじめ、

ピータン、裏漉しにしたピータンの黄身、

どこまでも滑らかな美山の生湯葉豆腐、瑞々しい紅芯大根など。

複雑な組合せとみせかけて、

さまざまな食感や香り心地よく、清々しい風味の余韻。

▶︎錦綉花拼盤

前菜盛合せ。上から時計回りに

「白菜･胡瓜･プチトマトの甘酢漬け」は、金柑と杏の甘やかな香りが印象的。

「白バイ貝」は肉厚でふっくら、滷水の中華エッセンスがジワリ。

　肝なんてフォアグラテリーヌみたいに緻密。

「クラゲ」は直前に白醤油で和えて。弾力ある食感、鮮烈。

「ピーカンナッツ 黒糖炊き」は甘さとほろ苦さのバランスが良いなー。

「アキレス腱の煮込み」は7時間、白の滷水で煮込んだそうで、とろみ堪らん。

「自家製 猪ベーコンの大根餅」は、心地いい野生味残しつつ瞬時にとろけた。

▶︎滋補潤灹湯

孤高の蒸しスープだこと。

干し牡蠣、干し蛸、干し貝柱、鶏肉、金華ハム、

杏仁、蓮の実、クコの実を用い、驚くことに調味料は不使用らしい。

ひゃー。佛跳牆を彷彿とさせる滋味深さに、身体が溶けてしまいそう。

「TRIMBACHT Riesling」で通すことに。

爽快かつミネラリー。

厨房には、宇宙ステーションの宇宙機かいな？と思わせる釜(炉)がある。

その釜で焼き上げた２種。

▶︎広東焼味盤

「雛鳥のロースト」そのもも肉は、ふっくらしっとり。

　しかもジューシーで、優しい味わいなの。

「豚バラ肉のクリスピーロースト」、その皮は

　バリバリッと食感鮮やか。清々しい脂がサラリじわりと。

　エンドレスで食べ続けてたかった！

▶︎上湯扒排翅

フカヒレに、清らかな味わいの上湯スープ。地鶏の油をほんの少し。

どこまでも潔く、深い……。

もやし、黄ニラ、金華ハムで立体感ある味に。

▶︎葱焼春筍海参

干しナマコは蒸した後、春筍と共に煮込みに。

ネギをエシャロットをふんだんに使った、その風味とともに

じっくり煮詰めた、厚みのある味わいを感じる。

いやーこれ、最もナマコをおいしく食べさせてくれる調理法やないの。

シャクッと食感楽しい、春筍の香りと甘みも堪らんかった。

▶︎臘肉炒香苗

自家製の干し猪肉と春キャベツ、大根漬物(紹興酒、醤油漬け）の炒飯。

ジャスミンライスはパラパラ、キャベツが薫るし、肉も漬物もしみじみ旨い。

▶︎美味甜點心

鯉泳ぐこちらは「あたたかい杏仁豆腐」。うう美しい……。

吉野葛を用いた、もっちりと独特のテクスチャー。

7日かけて水出しした鉄観音のシロップは

カテキンっぽさ一切なく、とてもクリア。

エッグタルトって、こんなに美味しかったんだっけ。

焼きたて絞りたてのフレッシュさ、おかわりしたくなる味でした。

潔くも滋味深い味わいに、しびれた……。

店主・上岡 誠さんの技はもちろん、

調理についてのお話にも、魅了されっぱなし。

ご一緒させていただいた皆さん、そして上岡シェフ

ありがとうございました。

「仁修樓」

京都市北区紫竹北栗栖町2-12

075-366-8843

open :要確認（通常は18:00-20:00入店）

close:水曜

https://www.ninshurou.jp/

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