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「villa AiDA」で味わう、緑の宝石。

おいしい仲間たちと「villa AiDA」へ。
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いい季節、到来だ。
ちょうど5年前のこの時期、トスカーナへ行ってたから
半径Okmの食卓を懐かしく想いつつ、
久々に伺った「villa AiDA」。それは始終、心踊りっぱなしでした。


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禁酒法発令の前日。
到着してすぐ、マダム・小林有巳さんに農場を案内いただく。
「ツタンカーメン」ていう名の古代エンドウ豆は、甘く瑞々しく
「そら豆」はミネラル感スゴイ。もぎたての豆の生命力にただただ驚くばかり。

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ハウスにはエディブルフラワーや、いろんなハーブたち。
室内の香りを嗅ぐだけで、体内が浄化される気分。


様変わりしたフロア。
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目に飛び込むものすべてがセンスの塊。

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昼の愉悦、はじまりはじまり。



「和歌山風味」という名のもと、
今から始まる物語についてシェフからのメッセージ。
考えさせられるものがあったな。



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スターターは
RMシャンパーニュ「Bereche et Fils Brut Reserve」



▶︎カタクリ ゼラニウム
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カタクリのコンポートに、ゼラニウムのジュレ。
清々しい味わいに、心が洗われる。


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「パースニップ 大根の花とサヤのピクルスのタルトレット」は
大根の甘やかな風味、やわらかな酸味が気持ちいい。

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マメ科の山菜「あずき菜」は揚げ餅に。
むっちり。噛むほどにキヌサヤみたいな豆の風味がふうわりと。





▶︎マイクロフェーブ ナスタチウム
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二階堂明弘さんの器が、手にしっくりなじむ。
マイクロフェーブをナスタチウムで包みパクリッと。
豆のピュアな甘みがたまんない…。
ナスタチウムの辛み、コリアンダーの花の香りが追いかけてきて
ベルガモットの皮(砂糖漬け)の苦みと、
豆の甘みが広がり、心地いいため息。
ワイン・ペアリング、まずは
「La Lune Amphore 2018/La Ferme de la Sansonnière」
アンフォラで発酵、熟成。まぁるくコク深い味わいが
豆の甘みや、苦みの余韻にピタリ。



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パン、噛むほどに味わい深く、香り高く。



▶︎涙豆 タイム
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プチップチッと跳ねるような質感と、透き通った甘みにハッ!と。
いろんな小さな豆からなるピュレ、そのピュアな味わいが共鳴。
この時期にしか出逢えない、緑の宝石は、心に響くおいしさでした。
白磁は森岡希世子さん。



▶︎そら豆 レタス アオリイカ
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レタス、その張りの良さと甘みにびっくり。
そら豆のピュレと、そのジェラートの温度差も楽しく
薄く切ったイカはねっとり、巧みな塩の打ち方で甘さ際立っている。
アレノワという野生のクレソン、その香りがさりげなく響く。



▶︎独活 サザエ
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フリットにした独活に、サザエの海味。
ボリジの、牡蠣を彷彿とさせるテイストが両者をつなぐ。
器は大澤哲哉さん。風化したような独特の質感、好きだ。

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コルシカ島「Domaine Zuria」の赤とともに。



▶︎新玉ねぎ うるい 海老 カタクリ
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堂々、新玉ねぎが主役の一皿。
パリンッ、とでも言おうか玉ねぎの食感、鮮やか!
うるいのぬめりと香りも心地よく
海老の甘やかな香り、細やかに。

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ここで「Grigio in Grigio 2014 / Bressan」がきたー(感動)
ジューシーさを感じ、果実味のまとまりよく
玉ねぎやエビの甘みや香りと和音を奏でる。




▶︎ポワロー クロモジ 鯖 イタドリ
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鯖は皮目香ばしく、脂脂してないから
ポワローやクロモジ新芽、イタドリと見事なハーモニー。
そこにキウイの甘みと酸味を効かせるあたり
日々、素材と対話をする、小林シェフにしかできないクリエーション。
この器、青木良太さん。引き出し多い、その作風にただただ驚くばかり。

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テンション最高潮。ピンクペッパーのような香りがした。



▶︎筍 コリアンダー
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フォーと鮎の魚醤のニュアンスが重なり、アジアへ…と見せかけて
筍の風味や、アニス・ディル・ネギボウズの繊細な香りにより
岩出に舞い戻る。




▶︎猪豚 独活 雛豆
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猪豚は、しっかりと味があり
その脂はどこまでもクリアでびっくり…。猪豚、こんな旨かったっけ。
フレッシュなひよこ豆をピュレに、その混じりけない風味も感動ものでした。
「DNAss 2019/FABIO GEA」ネッビオーロと共に。



▶︎豆ごはん
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米はキヌヒカリ。豆のさやでダシをとり
豆は炊く直前に加えているそうな。

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その豆はプリンプチッと食感鮮やか
キヌヒカリのムチッとした弾力、双方の甘みが重なりあう。
はぁ〜っと、幸せのため息。



▶︎ココナッツミルク そら豆
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こちらも両素材の、異なる甘み、清々しさがくっきり浮かび上がる。



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ベルベーヌ、キューバミント、アップルミントからなるハーブティーとともに、
キャラメルと八朔のファーブルトンを。


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最後にミニャルディーズ。
名残惜しいとさえ感じる時間、ハーブティーを飲みながら
小林夫妻とメンバーたちと、いろんな話に花が咲く。



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「villa AiDA」の今日、という時間と向き合った昼下がり。
小林寛司シェフ、有巳さんが
土を耕し、種を植え、野菜をそだてる。
日々向き合う素材たち、その「らしさ」を
スッッと浮かび上がらせる、シェフの独創性に心揺さぶられっぱなし。
身体が目覚める料理とはこのこと。夏頃また訪れたいな。
ご一緒させていただいたEさん、皆さん、ありがとうございました。



「Villa AiDA」
和歌山県岩出市川尻71-5
0736-63-2227(完全予約制)
http://villa-aida.jp/




by writer-kaorin | 2021-05-06 09:54 | Villa AIDA | Comments(0)  

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