江坂「旬彩天つちや」で、恒例の昼会。
Nさんいつもおおきに!
これは緊急事態宣言前の、夏旬と昼酒の愉悦。
ビールで喉を潤し……
▶︎先付:ホワイトコーンのすり流し 茶豆
コーンの清らかな甘み、茶豆の深い香りのハーモニー。
昆布カツオだしと塩だけのジュレが、素材の風味を一層際立たせていた。
▶︎向付:淡路島の鱧 焼き霜造り、豊後水道のモンゴイカ
鱧はふぁっ、イカはねっとり。異なる甘みが気持ちいい。
酢橘醤油と振り柚子の、シソの新芽で清々しい後味。
▶︎八寸:お祭り天神
団扇型した器の上、
串打ちした新蓮根とスモークサーモンの黄身酢、
サザエの染付けの器には鰹の寿司のシャリペースト、
普茶料理である生麩の照り煮
「つちや」流の芋たこなんきん、
淡路・福良の天然もずく……と、見目麗しく、杯が進む逸品揃い。
お次の酒は
余市産ケルナー100%「HATSUYUKI Kerner 2018/NIKI Hills Winery 」
ふくよかなながら、キリッとした酸味。余韻のミネラルまでスーッと心地いい。
モンゴルの紅岩塩、長崎 対馬の藻潮、メキシコ湾の天日塩。
さらに、だしポン酢が供され、
天ぷらへと。
▶︎天草 車海老
サクフワッと。身はしっとり緻密。ピュアな甘みが広がる。
揚げ油は、香りがなく甘みが強いノンシリコンの綿実油100%。
だから、この店の天ぷらは、素材の輪郭がくっきり、なのだ。
▶︎明石の鯛 紫蘇巻き
鯛の身は繊細、儚ささえも感じる。紫蘇の葉の香り清々しいな。
▶︎山形 金のトウモロコシ
塩などつけずにそのまま味わえば、揃った粒感と透き通った甘みに、
こちらの感覚が研ぎ澄まされるよう。
二口目は対馬の藻塩をちょんとつけて。グッと甘みが持ち上がる。
▶︎ホタテ貝柱
ぽってり肉厚。濃厚な甘みを蓄えている。
「BLANK STARE SAUVIGNON BLANC 2018」とともに
グッとくるね。燦々と降り注ぐ太陽の下で育つ、柑橘のニュアンス。
▶︎ヤングコーン
サクッと頬張れば、夏の香りに
たまり醤油と和だしの芳しさ。
▶︎香住 夏ガニ
旨みの凝縮感スゴいね。そして香り立つ。
▶︎胡麻豆腐おかき揚げ
熱々のそれと格闘する楽しみったら!
おかきのザクザク感 心地よく
なかから、香ばしい胡麻豆腐がとんろりと顔をみせる。
ナチュラルな甘み、油分と出汁の旨みのハーモニー。
おかわりしたいw
お口直しに「三河イチジクとフィンガーライム」を。
フィンガーライムのスパッと切れる酸味がいいね。
デカすぎッ!って思わず叫んでしまったのは、但馬の在来種「八代おくら」
▶︎八代おくら
四方に包丁を80回ほど入れ、種を粉砕しているそうな。
頬張れはふわっと柔らかく、甘いなぁ。心地いいねばりが口中を占拠する。
▶︎稚鮎
さっきまで泳いでた稚鮎。サクッと軽やか。
淡く甘いワタの風味に癒される。
▶︎茨城 野口蓮根
糸を引くシャキシャキ感。しかも甘くて柔らか。
▶︎淡路島 釣りのキス
厚みあり、ふっくら繊細。
味わいも力強く、後味はめちゃ清々しい。
「竹雀 超辛口純米 うすにごり生」(岐阜・大塚酒造)
キレのある味わいと、にごりの旨みが共鳴。
▶︎泉州あなご
あなごの脂の風味と、うすにごり(生)のインパクト、
めちゃくちゃ合うやないの。
▶︎千葉のシルクスイート
表面はパリッと、キャラメリゼを彷彿とさせる
メイラード&甘みのハーモニー。
そして、うすにごり、昼酒万歳。
以上、天ぷらに季節を感じながらも
店主・土阪幸彦さんならではの、天ぷらの本意をじっくり伺う
学びの時間でした。めっちゃメモした、これはまたの機会に。
「おくら、じゅんさい、汲み上げ湯葉」でクールダウン。
傍には日本酒。
最後は、「おいなりさん」にホッと和み
2年熟成の島原そうめんで、清々しいフィニッシュ。
▶︎パンナコッタ 宮崎マンゴー 能勢のブルーベリー
別腹でした。最後まで丁寧な仕事、感動モノ。
見えない仕事がいっぱいある。
それはどんな料理人さんにも言えることだけれど
聞けば聞くほど深い、深すぎる
天ぷらの凄みを、今日も学ばせていただきました。
でもってお会計でビックリ。シーズンごとにお邪魔したい一軒。
「旬彩天つちや」
吹田市豊津町41-4
06-6338-2288
open :通常は12:00〜13:00LO、18:00〜20:00LO
close:日曜、月曜の昼
The band - The Weight (Take a load off Annie/Fanny)