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「クルックフィールズ」後編。サステナブルな未来へ向けた食の提案

この日の続き。

「FARM」「EAT」「ART」「PLAY&STAY」「NATURE」「ENERGY」という
6つのカテゴリーを通して、持続可能な営みを体験できる
サステナブルファーム&パーク「KURKKU FIELDS (クルックフィールズ)」

ここには、農業と食のプロフェッショナルたちが集い、
水牛やヤギ、鶏などの家畜も、そして有機野菜も微生物たちも、
すべてが循環している場所。

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牛舎へ案内いただくと、人懐っこい水牛たちが出迎えてくれた。
どうしてもお会いしたかった方がいる。
水牛飼養とチーズ製造のリーダー・竹島英俊さんだ。
そう、竹島さんが作るチーズはあまりにも有名。
水牛乳100%「モッツァレッラ・ディ・ブッファラ」を
イタリアではなくここ日本で、クルックフィールズで作るのだから。
私はいつもこちらで頂いてます。



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酪農場にはブラウンスイスやヤギたちの姿も。
鶏舎では、鶏を平飼いにしていて、みんな気持ち良さそう。

そして敷地内で食べられるフードのほとんどは、
Made in“クルックフィールズ”。
あゝ、近所に住みたい(笑)

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丘の上にてオーラを放つ建物。こちらでは
平飼い鶏の卵と、ブラウンスイスの牛乳で作り上げる
シフォンケーキに出会える。


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そのシフォンは、ハッとするほど軽いテクスチャーながら
押すと跳ね返すような食感も。
甘みは優しく、清々しい風味が際立っている。
カットして、手で引きちぎって味わえば、もうね、心が洗われるかのよう。

このシフォンをプロデュースしたのは
「パティシエ エス コヤマ」小山進シェフ。
詳しくは、小山シェフと小林さんとの対談ページを見てくださいね。



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シフォンの建物は建築家・FUJIWALABO、
そして外壁や内壁は、左官職人・久住有生さんによるもの。
土と空気と水で作られた店内、
シフォンの空洞内にいるかのような不思議な感覚でした。



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ファーム見学後は、スタッフの皆さんたちとの美味しい時間。
(通常の営業とは異なるのでご了承くださいね)




▶︎農場サラダ
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いきなり心を掴まれたね。
ファームで採れたトマトやきゅうりなど有機野菜の上には、
ジャガイモとバジルのマッシュポテト。
ミントのソルベ、ひまわりの花。

どの野菜も味がしっかり強く、マッシュポテトが、ドレッシングがわり。
ソルベの風味や温度差楽しく、主役級サラダなのだ。

新シェフ・山名新貴さんは、
大阪「クイントカント(サローネグループ)」でスーシェフを務めていた人物。
これから始まる新たな展開、楽しみです!




▶︎竹島さんがつくるリコッタチーズ
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どこまでもクリアな味わい。爽やかな後味。




▶︎モッツァレッラ・ディ・ブッファラ
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竹島さんは朝3時から搾乳をおこない、4時からチーズ作りを始めるという。
もうね、圧倒的な鮮度の良さ……。
口に含むと薄い膜がピュッと弾け、水牛ミルクの清々しく甘い香りに包まれる。
心地よい弾力と、長く余韻のある味わい。永遠に食べ続けていたいです。




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岡田シェフが仕留めた猪肉、下山農場から届く豚肉、
そしてシャルキュトリーたちがズラリ。




▶︎豚ケールのソーセージ
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ブリンッと歯ごたえよく、
ケールの風味が心地よく広がる。


▶︎ニンジンのソーセージ
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ファームで採れる有機野菜を使ったカラフルシリーズの一つ。
ニンジンの濃い甘みが生きていた。



▶︎猪パクチーのソーセージ
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これは秀逸。パクチーと猪、両者の個性のぶつかり合い。
しかも見事にハーモナイズ。
付け合わせの野菜も、付け合わせではなくこれまた主役級です。


▶︎鹿と牡蠣のソーセージ
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淡泊だけど野生味のある鹿の味わいに、牡蠣の海の香り。
これにはね……皆が唸りましたよ。相性素晴らしい。


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ピッツァのチーズはもちろん、竹島さん作の水牛モッツァレラ!
その清々しくミルキーな旨みと
味わい深い生地、プチトマトが放つ凝縮感ある甘みが渾然に。
飲み物のようにスルスル、止まらない。



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玉ネギ、モッツァレラ、海苔。この組合せも意外な美味しさ。



山名シェフ作のパスタ。さすが「クイントカント」出身!
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マファルディーネのようなフリル状・手打ちロングパスタに、
コク深い猪ラグーが絡む。ナスやトマトなど自家栽培の夏野菜の味も生きている。
しかも、ルバーブのジャムを添えるという発想、どこから来るのか!?
その甘酸っぱにより……食べ進むに連れ変化する味わいの広がりが楽しいのです。


この他にも、猪肉、豚肩ロースあり…。
いただいた命に敬意を持ち、感謝の意を込め、全て味わい尽くしました。
トスカーナで体験した「半径0kmの食卓」を思い出しながら。

食後は、小林さんや小山シェフはじめ、皆さんと語りの時間。
経済社会の中で実践していくサスティナブルについて
小林さんからお話をじっくり伺うことができ、
ここでしか聞けない音楽的エピソードに、深夜のピアノの調べに耳を傾け……
木更津の夜は更けていったのでした。

自然と共存しながらどう生きていくべきか。
食の農業の循環について、人間らしい営み、これからの豊かさについて
この地で学びたいことはまだまだ多い。


来春、クルックフィールズに新たな宿泊施設「COCOON(コクーン)」がオープン予定。
詳しくはコチラ


同じタイミングで図書館も誕生するらしく、一日じゃ足りない!
やっぱ「TINY HOUSE」か「COCOON」にステイだね。
大阪からも意外に近いから、おじゃまする機会が増えそうです。

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「KURKKU FIELDS/クルックフィールズ」
〒292-0812
千葉県木更津市矢那2503
0438-53-8776
営業時間・定休日はHPをcheck
https://kurkkufields.jp/

※「KURKKU FIELDS MEMBERSHIP」スタート
https://kurkkufields.jp/membership/


by writer-kaorin | 2021-08-22 15:25 | KURKKU FIELDS | Comments(0)  

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