祇園「炭火割烹いふき」で
「サカエヤ」新保吉伸さんが手当てしたお肉を頂けるという
「春鹿」今西清兵衛商店 今西清隆さんプレゼンツな時間。
■前菜5種
【左上から時計回りに】
・「菱蟹と菊菜」
渡り蟹の旨みに、忍ばせた柿(極細)の初々しい甘み、素晴らしい!
・「焼き穴子、酢橘、むかご饅頭」は、秋の風味、充満。
・「カマス寿司、筋子」の塩梅よろしく
・「蒸し鮑 焼き揚げ」に無花果の質朴な甘みという調和。
・「牡丹海老 カダイフ巻き」海老味噌ソースのコク深さに陶然でした。
■近江牛レバー 石焼き
この日のために……というエピソード満載の
近江牛レバーはツヤッツヤ、宝石のように輝いていた。
チリチリ熱々の石の上で、瞬時にジュッと焼き
頬張る。清々しい風味がふんわり漂い、驚くほど甘みは濃い。
■近江牛 ハツ(生)
エッジ利いてて、ピンッピン!
舌の上でジャンピングしつつ、清新な味わいを撒き散らす。
そしてふわり優しい香りの余韻が気持ちいい。
■ハツ炙り
ピンッと張りがあるわ。そして
脂の旨味、香りのコンチェルト。
■久慈の松茸、銀杏豆腐
昆布と鰹のダシに、肉からとったダシを組み合わせて。
互いが主張しすぎることなく、しみじみと味わい深い調和。
松茸と銀杏の香り、さりげなく心地よく主張する。
■近江牛 マルシン 寿司
新保さんいわく、あえて水分が多いシンタマを選び
「水分を抜いて、枯らした」という。新保さんならではの手当て。
すっきりとした味わいのシンタマと、シャリが見事に融合。
炙ったばかりの海苔の芳しさもいい。
■河北農園 名残の賀茂茄子、雲丹
トロンとふくよかな甘み撒き散らす賀茂茄子に、
雲丹のクリアな風味、甘みさえも感じる塩味に癒されるわ。
■タン(十勝若牛ホルスタイン14ヶ月出荷)
ミルキーでピュアな味わい。
清々しい風味がずっと続く。
■シンタマ
う・う・美しい……。カウンター席、今日イチの盛り上がり。
ご主人・山本典央さん曰く、2時間じっくり炭火で炙っていたらしい。
まずは塩をちょんと添えて。
モモ肉なのに美しきサシ入り。艶っぽい質感!
柔らかすぎず、跳ね返るような優しい歯ごたえも。
白神山地の山葵を用いた山葵味噌をつけて味わえば
シンタマの清新な甘みがふわっと際立つ。
■モモ しゃぶしゃぶ 白味噌仕立て
モモ肉ってこんなに甘かったんや……。
そう驚かされ、白味噌の滋味に癒された。
■ミノサンドの炭火焼
新保さん曰く「一番、掃除が大変」というミノサンド。
さっと炭火で炙ったそれは
ぷっくり、ツヤッツヤ。
まるで草原を駆け巡っているような
清々しい風味が広がる。なんて美しい余韻。
■愛農ナチュラルポークのハンバーグサンド
三重・伊賀市。有機農業を実践する「愛農学園農業高等学校」の
生徒さんたちが育てている豚。
豚が主食の私にとって、愛農ナチュラルポークは特別な存在。
躊躇うことなく頬張れば、
ナチュラルかつ凝縮感ある旨みがずっと続く。
大葉、そしてたくあんのパリンッとした歯触りが名脇役。
食べるほどに、またもやお腹がすいてくる。
■手挽き 十割蕎麦
つけ汁 ホソ(小腸)入り。
芳しい蕎麦、芯のある旨味ながら気品に満ちたつけ汁。
孤高の味わいに、圧倒されました。
■すき焼き ご飯(亀岡の新米)
ホロホロ鶏の卵。一切れ目は白身にくぐらせて、
お次は黄身をといて…と、鍋奉行・マッキー牧元さんの流儀にのっとり
サカエヤのお肉を、最後までじっくり堪能したのでした。
■柿と葡萄
秋が香り、後味清々しい。
「小山ロール」にハニートリュフと小豆のせ。
メニューにはない逸品、ラストまで。
料理人と精肉店とのタッグに、感動しっぱなしの夜でした。
今西さん、ご一緒させていただきました食いしん坊の皆さま
心より感謝申し上げます。
「炭火割烹 いふき」
京都府京都市東山区祇園町南側570-8
075-525-6665
open :17:00~23:00 (L.O.21:30)
close:火曜