2月初旬、江坂「旬彩天つちや」での昼餉。
素材とシンプルに向き合うことができる
天ぷらには、繊細なまでに旬と向き合う楽しみがあるので、
あえて時差投稿。
至福のとき。
■八尾若ごぼう 利休煮(煮浸し)
食感心地よく、お揚げさんがいい仕事している。
だしのうま味と胡麻の香りがじんわりと。
■明石鯛、紋甲烏賊、煎り唐墨
明石鯛はねっとりと舌に絡み、脂の甘みが滲み出る。
イカはシャクッ&透き通った甘み。そこに
煎り唐墨の香ばしさと甘みが重なり合うと、堪らぬほど味わい深く。
忍ばせた三杯酢で後味は清々しい。
■八寸
一升枡に、お多福と柊。
節分らしいこと何もしなかったから、ありがたいです。
●お多福には、おからと大豆、三度豆。
●柊の皿には、子持ちヤリイカ、干し柿バター、粟麩田楽、そら豆(春薫)
●ピンクペッパーをあしらった変わり寿司、この日は
ホタテ貝柱の焼き霜とフキ、酢飯のソース。
●菜の花と近江こんにゃく、黄身酢
店主・土坂さんによる説明を聞きながら、じっくり味わう。
次にやってくる天ぷらに照準を定め
「Sancerre Les Quarterons 2020 / Sebastien Riffault」
この染み入る旨み…。清らかな味わいに心が洗われますわ。

右からモンゴルの紅岩塩、長崎 対馬の藻潮、メキシコ湾の天日塩。
さらに、だしポン酢が供され、天ぷら、始まり。
■天草 才巻海老
サクッ、ふんわり。葉を入れればモチッ、その食感の差異が心地よく
ピュア甘みが膨らむのだ。
海老頭は身詰まりよい。
■三重 サワラ
さくふわっと。
脂すんごいのってんなーと思っていた瞬間に、蕩け消えた。
■蕗の薹
薄衣でカリッとした仕上がり。
なにせ軽いのだ。そして春の苦味に身体が喜んでいる。
■ハゼ
衣は先よりもやや厚め。
しなやかで繊細。
■ホタテ貝柱
通常より低い温度で揚げたそうな。
しっとりとした身質の、深い甘みがじーんとくる。
■茨城 あじよし蓮根。
糸を引く引く。その中は瑞々しく、
芋のような甘さに驚いた。
■香住のカニ
ザクッと香ばしく、身はハラリほどける。そして旨みの嵐。
■胡麻豆腐、おこげ。
めっちゃ熱々!あられと胡麻豆腐、
双方の異なる香ばしさと甘みが共鳴。
お口直しは
■伊賀 白いちご 淡雪
炭酸に漬けた、そのシュワ感、楽しく
すっきりとした甘みに癒される。
■愛媛 周桑のアスパラガス
穂先は瑞々しく、漂うは春の香り。
隠し包丁がなされた根元はほどける食感楽しく、
ジューシーで濃厚!
■ワカサギ
淡白で爽やかな後味。
■新玉ねぎ
間引き。
瑞々しく、甘いエキスが溢れ出る。
■宍道湖 シラウオ
宍道湖七珍のひとつ。
ふわっとした食感、
揚げることで深まる、その旨みにニンマリやわ。
■六甲山マッシュルーム
かなり肉厚。
ジュースが溢れ、味の濃さに驚いた。
■穴子
ざくっと頬張れば、すこぶる香ばしい。
脂のりよく、豊かな風味が押し寄せる。
■千葉 シルクスイート
濃密。香りと甘みはどこまでも深い。
■汲み上げ湯葉、舞茸、尾の身(撮影し忘れ)で
滋味なクールダウン。そして。。。
■かき揚げ丼 with 半熟卵黄天ぷら
こんな〆がきたなら
こちらが蕩けてしまいそう〜。
我武者羅。という欲望のまま、大変美味しくいただきました。
■黒糖のブランマンジェ
金柑の蜜煮、苺とともに。
このブランマンジェが秀逸。
コクあるけどすっきりとした後味だから、
なんぼでもいけそうな、〆でした。
土阪さんならではの揚げの妙に惚れ惚れ。
春のものが多い天ぷらと向き合い
心と身体の栄養を一緒にいただけた。
土阪さん、西口さん、いつもありがとうございます。
吹田市豊津町41-4
06-6338-2288
open :通常は12:00〜13:00LO、18:00〜20:00LO
close:日曜、月曜の昼
Rickie Lee Jones Living It Up