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いふき×サカエヤ×吉田牧場×春鹿 コラボ会

京都・祇園「炭火割烹いふき」にて
スペシャルすぎるコラボ会。

「サカエヤ」新保吉伸さんが手当てした
「吉田牧場」のブラウンスイス牛に、
「炭火割烹いふき」店主・山本典央が向き合う。
そのコース料理、1品1品に
「春鹿」今西清兵衛商店 今西清隆さんが、
日本酒(春鹿)を合わせるという、いまだかつてないセッション。

乾杯は
『立春朝搾り 純米吟醸生原酒』
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今宮戎神社・祈御祈祷酒。
凛としたその味わいに、心が洗われる。


■ごま豆腐 吉田牧場のリコッタチーズ
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胡麻の絞り汁とリコッタチーズを用いた胡麻豆腐。
「フレッシュチーズをあしらい、春の雪解けをイメージしました」と山本さん。
雲丹の塩味がいいアクセント。
『春鹿 純米吟醸活性にごり酒 しろみき』のにごり部分と一緒に。
微発泡の爽やかさに続き、クリーミーでふくよかな味わいが時間差で追いかけてくる。


新保さんからお肉の説明。
2013年2月生まれ、ブラウンスイス牛のみかんちゃん。
五産(子供を5回産んだ)した後は、お乳も出なくなり、人間でいうと65-70歳。
とても温厚な牛さんだった、と吉田さんはおっしゃってたそうな。
じっくり、心していただきます。


■イチボの牛カツ
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潰した一寸豆に、吉田牧場のチーズを和えて。
筋肉質。噛んで噛みしめると、奥の方から旨みが追いかけてくる。
一寸豆とチーズの芳しさが、優しく寄り添っていた。
こちらは、『純米吟醸活性にごり酒 しろみき』の上澄みと。



■ロース肉 白味噌仕立て 熟成百合根
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椀物に肉という驚き。いや、しかし目を見張る、味わい深さ。
白味噌の優しいコク、艶やかなロース肉の甘やかな香り…。そこに
帯広・山西農園から届いた「熟成百合根」のまったり深い甘みのハーモニー。
「このお椀は凄いね〜」ご一緒させて頂いていたマッキー牧元さんの一言、
そこから始まる、妙味についての語りに頷くばかり。
合わせる春鹿は『純米超辛口生原酒 仕込み第1號』
超辛口で男前。そのなかに、惚れそうな優しさがある。



■ハツ オイル焼き ホワイトアスパラガスとそのピュレ
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ハツは、森のそよ風のような清々しさ。
岩塩をちょんとつければ、甘みが深まり
鰻のタレを絡めれば、濃密な味わいに。
『春鹿 豊麗純米』のぬる燗の、まろやかな旨み、めちゃ合う。


堂々とした、ランプ肉。
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新保さんの手当ても、そして山本さんの焼きも
水分へのアプローチが非常に難しいという。
そして、この火入れの美しさったら!
指で触れると、ふるふる…と生き物のように揺れ動く。



■炭火焼 ランプ(右) ハラミ(左)
蕗の薹味噌、わさびの茎
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ランプは華麗な女性。
かたやハラミはサザン・ロックなワイルド系。

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ぷるるん、ぷにゅっと
舌の上で踊るランプ。歯を入れると清新なジュが迸り、
メロメロになっていたその直後、

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ハラミの強い主張に、目がさめる感覚。
『純米吟醸生原酒500日熟成』の炭酸割りで、ワタシ覚醒。



■焼きモツ 煮込みモツ(小腸)
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またもや驚いた。みかんちゃんの小腸に、脂がほぼない。
聞けば、吉田牧場のブラウンスイスは
穀物肥料を与えないので、余計な脂がないんだそう。
しかも、あの急勾配を行ったり来たりの放牧、だから内臓脂肪がないのだろう。

鶏だしで炊いたモツ、その上に焼きモツ、菊芋と共に。
モツはどこまでも清らか。
しかもセリとその根っこが名脇役。
大地の香りがしたし、みかんちゃんが草を食んでいたであろう、
あの丘が脳裏を過ぎる。

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少し割り水した『酒蔵見学限定酒 無圧搾り 純米生原酒』と
ブラウンスイス牛のモツを、
菊芋の質朴な甘みが繋いでいた。



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山本さんと新保さん。
この瞬間に、立ち会うことができた幸せを噛み締めて。
この日の詳細、新保さんがnoteに綴られています。読んで再び学びます。
https://note.com/sakaeya/n/n83d2394f5907


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この断層のような筋繊維、見たことがない!
山本さんを、悩みに悩ませたブランスイスのヒレ肉の塊。
だけど、さすがは炭火の魔術師でした。
色気あるこの断面に、驚きの声が上がる。

詳しくは、お隣にてご一緒していた、
マッキー牧元さんの「おいしい日記」をご覧になってください。




■ブラウンスイス ヒレ肉
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いつも味わうヒレ肉と全く違った!
面と向かって向き合わないと、心を開いてくれない。
噛んで噛んで、噛みしめる。すると、清らかな肉汁とともに
ブラウンスイス牛らしい、野趣が滲み出る。しかも、じわりじわりと。
煮詰めた黒酢が、肉の旨みを助長させ
『春鹿 生酛純米大吟醸生原酒』ぬる燗が
気持ちを穏やかにさせた。

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■焼き蕪 慈姑
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興奮を落ち着かせてくれる。
蕪はジュワリと甘いエキスを撒き散らし、
慈姑のパリポリッな食感楽しい。


■すき焼きロース
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肉は、ほのかにミルキーさを漂わせる。その優しい味わいと
ローストした玉ネギ、半熟卵、上品な味わいの割下というハーモナイズ。
永遠に食べ続けていたい味。


■ブラウンスイス牛と海老芋のコロッケ
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海老芋の大地の味と相まって、
ブラウンスイス牛の甘やかな香りが引き立ってる。
実山椒の鮮烈な香りもいい。



■能勢のしずく
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能勢町のイチゴ。大粒でジューシー。
そのイチゴのジュレは甘酸っぱさが凝縮。
『立春朝搾り 純米吟醸生原酒』と見事なタッグでした。




■ぜんざい
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「無類のぜんざい好き」という新保さんのための、ぜんざい。
ああ、幸せだなぁ。そろそろ、あんこ会を再開させようと心に誓う。



ブラウンスイスの経産牛の凄みに、魅了され続けた夜。
そこには、吉田さん、新保さん、山本さん、今西さん
プロフェッショナルな4人の孤高の仕事があるからこそ。
学びが多すぎる時間でした。
今西さん、ご一緒させて頂きました皆様、そしてみかんちゃん。
ありがとうございました。





「炭火割烹 いふき」
京都府京都市東山区祇園町南側570-8
075-525-6665
open :17:00~23:00 (L.O.21:30)
close:火曜
https://gion-ifuki.com/



Doing the Thing / 白木秀雄



by writer-kaorin | 2022-03-05 12:54 | 炭火割烹いふき | Comments(0)  

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