地元・小浜にある行きつけの寿司屋「鮨富」が
2021年末、ガラリとリニューアルを遂げた。その名は
「寿し 島川」
内外観、すべてが様変わり。
このシュッとした空気感にテンション高まる。
おまかせコースをいただきながら、ひとり飲みの愉悦。はじまりはじまり〜。
■小浜 天然とらふぐ
焼き霜にて。ぷっくり質感心地よく
すっきり、爽やか。
■ふぐ白子
かりっトロッ。あんの深い旨みと花山椒の余韻に浸る。
■あんきも
あんきも&甘ダレという、互いのコクのハーモニー。
これには辛口の酒やな。
越前岬 超辛口純米 シュタルク カイザー 生原酒
[福井・永平寺町/田邊酒造]
ちょっとハマってる、この酒に。
■剣先イカの塩辛
自家製。塩味というよりは、まろやかな甘みを感じる。
すっきりとした後味もいいね。
■伝助穴子 炭火焼
ほわっほわ。そして、肝の醤油焼きはコク深い。
純米吟醸わかさ[福井・小浜市/小浜酒造]
ふくよかな旨みを感じながら、喉通りがいい。
■小浜産 鮑 蒸し
昆布、そして黒龍の大吟醸「龍」とともに5時間蒸し煮に。
シャクっと歯切れよく、質朴な磯香から、上品な風味へと。
■甘海老 新ジャガイモ はさみ揚げ
甘みのアプローチが違っても、バッティングすることなく
どことなく懐かしいニュアンス。
甘海老と車海老からなる海老パウダーにより、香り高き一品に。
そして、握りへ。
■真鯛
2日寝かした後、焼き霜にて。
ふぁっ、白シャリとともにほどけた。
■石鯛
4日熟成。ゴリゴリの石鯛が、すこぶる滑らかな質感に。
■太刀魚
さっと炭の熾火で炙って。まず温さがよく、
太刀魚の脂のピュアなコク、シャリの甘みのハーモニー。
■グジのかわり寿司
グジの身に、シャリを鋳込み、揚げた一品。
ほわっと崩れ、グジの艶やかな身とシャリの旨みが融合。
■ノドグロ
皮目を瞬時に炙って。どこまでも芳しく
脂の濃厚な甘みが押し寄せた。
■ハマチ
1週間寝かしたハマチ。歯触りシャクッと心地よく、
すっきりとした後味。
■朝〆ヒラメ
いかった身の、歯ごたえを楽しむ。
淡泊ながら、軽やかな旨みがいいね。
■えんがわ
肉厚でコリッコリ。酒を欲するのです。
■若狭カレイ
故郷の味。この海味、そして骨までパリパリ。懐かしいなぁ
■銚子の釣り本マグロ
肌理の細かい脂が入る。すーっと消えゆく感覚。
そして香りも素晴らしい。
■剣先イカ
シャリはやや硬めだなと感じ、咀嚼するうちに
ケンイカのねっとりとした甘みが助長する。
次に供された、炙りエンペラの握りはグッと力強い旨みを感じた。
■連子鯛
振り塩して1日、昆布〆1日、その後に米酢に通して。
淡泊な身には優しい塩梅が似合う。
■釣りアジ

スキッとした脂の旨みがねっとり絡む。夏鮨もサイコウ。
■白バイ貝
炙りの香り、まったりとした甘みが印象的。
■雲丹とイクラ
飲ませる味。昨日、さんざん飲んだのに、
食べるほど元気になり杯が進むのです。笑
〆は、大将のスペシャリテ「出汁巻き」と「かんぴょう巻き」。
このホッとする味わいも大好き。赤出汁とともに。
2代目、島川陽平さんらしい、父であり師匠へのオマージュを感じさせる〆でした。
■おはぎ
丹波大納言を用いたおはぎは、島川さんの奥様作。
しみじみ美味しい。奥様のセンスをひしひしと感じました。
2代目・島川陽平さん。いつもありがとうございます。
端境期だったのに、さすがの仕入れと仕事を感じさせるコース構成。
驚くなかれ。イクラとウニ、本マグロ以外は全て、地物なのだから。
さらに、器使いにも変化が見て取れたし、シュッとした空間も含め堪能。
店舗のリニューアルと同時に、
敷地内には持ち帰り専門店「若狭 鮨富」も誕生。
こちらは、大将手製の出汁巻きやいなり寿司をはじめ、
日替わり惣菜も揃う。父と息子のタッグがほんとに素敵です。
また小浜帰省の際に、立ち寄らせていただきます。
「寿し 島川」
福井県小浜市広峰83-1
0770-53-0337(要予約)
open :12:00〜14:00、17:30〜
close:月曜