暑さが和らぐようで、まだむわっとする夜。
神戸・元町「Fusible」で、松本隆さん会。
そういえば今夜、放映ですね!松本さんTV出演、勝手に告知。笑
9/2(土)OA
「世界一受けたい授業」は
「心に響く歌詞」松本隆先生
ぜひご覧ください!
偶然にも、旧友・西加奈子(作家)も登場。
移住先のカナダ・バンクーバーで、がんに罹患した彼女が、
振り絞り、滲み出るその一言一句、
どんなに多くの気づきと学びをもらったことか。
久しぶりに、何度も読み返している。
めちゃくちゃ嬉しい授業だ。
でも夜はライヴ参戦につき、TVerかな。
そして夏色の「Fusible」
スターターはRhône
「TiNUS Grand Rosé 2018 / Tourettes」
■Caponata 大羽イワシ/バジル
じゅわっと程よく脂ののったイワシは、
プロヴァンスを感じさせるハーブが爽やかに香る。
カポナータ、夏野菜のクタクタすぎない食感もよく、
清々しい着地。
■Hamo 桃
鱧?桃?って目を見張る。
その鱧は、ベニエ生地に抱かれていて
軽やかサックサク、ふっくら。
フレッシュな桃とそのチャツネは、
鱧・梅肉とはまた違う、優しい甘みと酸味を放つ。
お供は、アルザスのゲヴュルツトラミネール。
桃の優しい甘みに、ゲヴュルツの濃密かつ品のあるエキス感が堪らなくハーモナイズ。
■Ayu スイカ/エストラゴン
鮎はコンフィにしているそうな。
ほおばると。ふんわり漂う甘くすがすがしい香りが、
スイカのエキスと共鳴。
皮目の香ばしさがいいアクセント。
そこにBeaujolaisのガメイを。
渋旨のニュアンスが、
鮎の肝の甘い苦みと共鳴していた。
■Plaa Nung Manao(タイ風のお魚料理)
甘鯛、若狭焼きを思い出させるこの風貌。
タイ風とあるが、タイの香りのスープ仕立てで。
バイマックル、レモングラス、酸味も程よい…現地の郷愁が、
蒸し暑い今日の気候にスッと馴染む。
しかも後味はタイではなく、和でもない
なぜなら、鶏のだしとグジのだしが、絶妙に絡み合うから。
室之園シェフのセンスを感じさせる見事な一皿。
ここで、ペティヤン(白・微発泡)とは、サイコウ。
「Bulles de Vie 」
だしの旨みのその先と共に、気持ちよく響き合っていた。
■Summer Venison 赤ワインとベリーのソース
夏鹿を塩釜焼きで。
ジュを煮詰め、赤ワインとクロゼイユからなるソースで。
皆さんよりは若干、火を入れていただいた
a pointとbien cuitのちょうど間あたり。
その身質はしっとり感この上なく、
どこかホッとするソースの深く、夏の終わりの清々しい香りがした。
「Le Relais de Durfort-Vivens 2015/LE RELAIS DE DURFORT-VIVENS」
どこまでもクリーンでピュアな果実の凝縮感。
これは飲み続けていたい赤だった。
■Crêpe マンゴー/パッションフルーツ/ココナッツ
目の前で焼き上げるクレープに、
マンゴー、ココナッツ、パッションフルーツのソースとクランブル。
小気味良い食感も、噛むほどに広がる南国的ニュアンスも、最高。
シードルに、エルダーフラワー・シロップの香りと甘み。
いろんな甘酸っぱさが優しく主張し合う
クレープとのセッションは見事でした。
小菓子は、小さなフィナンシェ バナナのピュレ。
焼き切ったフィナンシェの香ばしさに、
バナナのフレッシな芳しさと酸味が優しく寄り添っていた。
ベースにはクラシックな技が潜み、
各国のエッセンスが心地よく薫る。
季節の移ろい、さらには旅の記憶を蘇らせる
室之園シェフらしいクリエーションに唸る。
また、パティシエであり、ペアリング担当(ノンアルのそれも秀逸)
マダム尚美さんとのタッグが、驚きと幸せを生み出すのです。
「Fusible」
神戸市中央区北長狭通5-1-13 ベルビ山手元町1F
050-3204-3196
open:通常は[木・金]18:00~23:00、
[土・日]12:00~15:00、18:00~23:00
close:月・火・水曜