冬の福井に来たなら、火曜サスペンスの世界を体感せねば!
ってことでお決まりの「東尋坊」へ。
自称・晴れ女が3人揃うと、
荒れ狂う冬の日本海の景色が一変。
何なら暖かいくらいの気候でした。
でもまぁ、こんなどんよりとした曇り空が、
冬やな〜日本海やなぁ〜と落ち着くワタシ。笑
夜は、東尋坊の目と鼻の先。
神の島「雄島」を臨む三国・安島にある
料理宿「おおとく」へ。
かれこれ20年前、取材でお世話になって以来の訪問だ。
お目当てはもちろん「越前ガニ」。
堂々たるその姿に、しばし見惚れる。
コースにてその凄みを堪能することに。
始まりは前菜「甘海老の茶碗蒸し」(画像なし)。
甘海老のピュアな甘みが花開き、身体がじんわり温まる。
■カニしゃぶ
「おおとく」ならではの極みの品が「カニみそしゃぶ」。
主人・大徳真一さんは、自らも港へ出向き活ガニを入手。
そして客に出す寸前に甲羅を開き、ミソを昆布だしに潜らせる。
熱が入りきるか入らないかギリギリの状態。
そのミソは清々しいとさえ思う甘みを撒き散らす。
芳しさも上々だ。
ぷっくり張りがある身の
瑞々しさと濃密な甘みに、魅了されっぱなし。
ビールから日本酒へシフト。
「黒龍大吟醸」は、心が洗われる味わい。
■甲羅焼き、カニ足の天ぷら
カニみそは濃厚な旨みを放つ。
天ぷらは越前の塩とともに。
■カニ刺し
花を咲かせないカニ刺しは、
蟹の旨みやエキスがぎゅーっと凝縮。
はぁ〜って幸せの溜息。
勝山で採れる山葵の鮮烈な香りが、身の甘みを際立たせる。
この次に供された地物
アジ、ブリ、カワハギの造りも大変美味しゅうございました。
■茹で越前ガニ
いつもなら、豪快にホジホジ〜っていってしまうけど
ここは淑やかに・・・(笑)
身をほぐして
この上にミソをのっけて味わう至福たるや…。
皆、もちろん無言です。
筋肉質な肩肉の旨みも印象的だった。
もちろんミソを絡めて無心で頬張った。
まだまだ幸せの時間は続きます。
「うちの名物・肉じゃがをぜひ」と大徳さん。
■肉じゃが
タルトタタンのリンゴを思わせる茶色いそれは、大きなジャガイモ!
中はホックホク。イモの素朴な香りと甘みが押し寄せる。
ここに豚角煮という意外性。フルフル柔らか、すっきりとした味わいだった。
■越前おろしそば
三国の越前そばは独特。
おろした辛味大根の「汁」とそばつゆを合わせた
だしで味わうのが三国流。
地元の蕎麦屋より届く朝、挽きたて打ちたての麺と
ピリッと程よい辛味を感じるだしとの絶妙なハーモニー。
■雑炊
カニしゃぶのだしで雑炊。
肩の身をのせてハフハフ頬張り、深遠な味わいをじっくり堪能。
季節の果実のパンナコッタで〆。
刺し・しゃぶ・茹でetc…
熱の入れ方により、香りの立ち方や味わいの違いが歴然。
大徳さんならではの味づくりの工夫を随所に感じたし
越前ガニのお膝元にある「おおとく」ならではの
気概と値打ちを感じた。
食後は、昨年リニューアルを遂げた「
モッコの間」で熟睡…。
翌朝は、地物ズラリな朝食を味わい宿を後にしました。
越前ガニ(ズワイガニ)の漁期は3月末まで。
週末や連休のカニ旅・福井旅、オススメです。
3/16には北陸新幹線が敦賀駅まで延伸開業!
敦賀駅から北へ、
ビュンと出かける福井の春旅も、
追ってお伝えしようと思います!
「内湯の宿 おおとく」