大阪「210K」
基本的には会員制。(一般客に開放日もあり)
営業時間も何もかも、ミステリアスなラーメン店。
「210K」のラーメンを食べたことがないのに
私のハートをこんなに鷲掴みにするのはなぜなんだ!?と
悶々とした日々を送るなか、
念願の訪問が叶った。
カウンター6席のワンオペ営業。
写真撮影は入口と料理のみ、食べログへの投稿は禁止。
スープに納得ができない日は、臨時休業することも。
いい意味で一刻者(頑固者)の店主に、お会いする前から惹かれる私。笑
「210K」のシグネチャーメニューをいただく。
■ aqua
aquaという名の塩ラーメン。
具はチャーシューと薬味のみという潔さ。
麺は「棣鄂」のストレート細麺。
何ちゅうても、この澄みきったスープの美に引き込まれる。
口に含めば、鳥肌が立った。
どこまでもクリアでいて清らかで、その旨みは強すぎず薄すぎず。
やや低めの塩分濃度がまた絶妙で、身体にスーッと馴染む心地なのだ。
細麺を噛めば、スープの清々しい旨みと綺麗に調和する。
そして
金華豚チャーシュー(左)はクリアな風味を放ち、
太湖豚(タイフートン)は赤身の旨み深く、香り個性的。
艶やかなテクスチャーのチャーシューに酔いしれ、
徐々に深みを増すスープ滋味に嵌り
無意識のうちに、飲み干した。
命のスープは骨ガラ不使用。
奥久慈軍鶏(茨城県)、天城軍鶏 (静岡県)、梅山豚(茨城県)
平田牧場の三元豚(山形県)の4種の肉(野菜含む)のみで引いているという。
店主曰く、今までは鳥・豚2種だったところを最近、
「喉越しを上げたくて」4種に変えたそうな。塩ダレについては聞き忘れ。
まさに、シンプルの極み。
心が洗われるかのような、孤高という言葉がぴったりの
ラーメンの凄みに魅了されっぱなし。
食中も食後も、まるでズワイガニを喰らうかの如く皆さん、無心・無言。笑
麺持ち上げとか、スープすくってヨリとか、そんな余裕はなく、一心不乱。
ラーメンを味わい、ここまで清らかな気持ちになれるって初体験。
「食は良き薬であり、心と体を養うもの」
ふと、禅の心に通じる何かを感じた。
また近いうちに伺える日を楽しみにしています。
「210K」