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中国料理「ましの軒」

感動の出会いは突然に。

大阪・淡路町1丁目。
東横堀川すぐの、まさかこんな場所に!?って
オフィスビルの2Fに、その店はある。

中国料理「ましの軒」
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店主・増野 慎さんが一人で切り盛りする。
まさかこんな場所に!?というハナレ感もいいエッセンス。


増野さんは、広東・四川料理で25年以上のキャリアをもつ料理人。
神戸「老香港酒家」(オールドホンコンレストラン)を皮切りに
北新地「避風塘 みやざわ」宮澤シェフの元で修業。その後、
「老虎菜」(ラオフーツァイ)で料理長として4年、腕を振るった後、独立。

この日は、「老虎菜」時代からのご常連二人との会食。
念願だった。


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紹興酒「塔牌加飯酒陳10年」のソーダ割りで喉を潤す。
スターターに最強、清涼感のある夏向きの一杯。
飲み物はすべて、ご常連・鈴木さんに身を委ねて大正解。笑


*順徳撈魚滑 
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広東・順徳で親しまれている、鮮魚のサラダ仕立て。
現地では川魚を使うことが主流とのことですが
この日は「鯛」の造りに、美しく切り揃えられた
白髪ネギ、5年物の陳皮、アーリーレッド(赤玉葱)、
セロリ、新生姜、レモンの皮ほか。

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鯛はむっちりねっとり。噛むほどに、
甘酢の爽やかさとコク、薬味の様々な食感や香りが、
交互に追いかけてくる。
レモンの清々しさや熟成陳皮の芳しさに、
このサンセールの、純真無垢な味わいがスーッと寄り添ってくれる。
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「Sancerre 2022 Domaine du Pre Semele」



*问候六拼盘
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前菜6種。

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甘海老紹興酒漬け、よだれ鶏、
ピータン湯葉巻きは、ピーマンとニンニクの焦がし醤油ソースと共に
器の中には、砂ズリとうずら卵、トマト飴、ツブ貝と絹さやの腐乳ソース和え。
どの品も、唸るし、サンセールと紹興酒ソーダ割りが行き交う幸せ。

順徳撈魚滑に始まり、丁寧な手仕事が窺える前菜の数々。
すでに心鷲掴みにされた!


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「Crozes Hermitage 2021 Yann Chave」
美しく清らかでほんのりスパイシー。よだれ鶏の上品なスパイス感とすこぶる合う。
端正な味わいの中国料理に合う一本だし、これは飲み続けていたい。



*鳥骨燉牛腿
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烏骨鶏や牛すね、金華ハムなどからなるスープ。
塩味はギリギリ、だからこそ、その澄みきった深みのある味わいに
感覚が研ぎ澄まされてゆく。
「具はよけながら」とのことだったけれど、隅々まで味わい尽くす。



*韮黄炒寄貝
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中国産 黄ニラの香り高く、
プルンと食感のホッキ貝は旨みが濃ゆい。
アスパラの鮮やかな食感も心地よかった。



*蛍鱿魚焼売
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ホタルイカの焼売は、ふあっふぁ、凝縮感ある味すんごい。
ネギやパクチーの軸も入るそうで、
海味の後に広がるのは爽やかな余韻。そのバランスが秀逸。




*残香景點心
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矢生姜と海老すり身の挟み揚げ。

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生姜は柔らかくって香りは穏やか、海老の甘みが寄り添う。
湯葉で巻いたサクッとした食感も心地よい。

左の生地は咸水角(ハムスイコー)。
さくふわ、中から新玉葱のピュレがとろり、ピュアな甘みを撒き散らす。
これも、なんぼでもいけそうなくらい美味。笑


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*手工北京鴨
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極薄の、薄餅と共に。
増野さんによる北京ダッグの巻き方講座付き。
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なんだろこの清々しさ。
しかも皮の香ばしさや、甘味噌のコクが
「Crozes Hermitage」とすこぶる合うの。
食べ進めるほどに、もう一巡したくなる気分になる。



*魚汁蒸鮮蚧
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ズワイガニの蒸し物。
カニのエキスと、カレイの干物の粉末や薬味などの複雑味、
さらやきつけたに汁を煮詰めるというか焼き付けるというか
その香ばしさも重なり合う。そのエキスが染みた春雨の旨いこと。


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目の前で繰り広げられる増野さんの調理をガン見。
手際よく、動きに無駄がない。


*脆皮張乳鴿
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広東の郷土味、小鳩の丸揚げ。


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まずはそのまま味わえば、
あっさりしながら脂の甘みがジュワリ。
ソースを絡めると、
香辛料の複雑味に、とうもろこしの清々しい香り。
奥行きはあるのにエレガントな味わいだった。


その後は増野さんによる即興の一品。

*黒醋酢豚
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トップにはたっぷりのミント!
「ミントは熱に触れると色が変わるから」と
素揚げの大葉も。

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コク深いあんが豚に絡み、
たっぷりのミントが、キレと爽やかさを添える。


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カスタードを詰めた冷たい月餅は、ビワと共に。
この月餅は新味。

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龍井茶のプリンと、桜の花の塩漬けのジュレ。ほんのり金木犀の芳しさ。
福建省の白牡丹茶とともにホッと至福時間。


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広東・四川を軸に、古典も新味も。
増野さんの引き出しの多さに驚いたし
決して味が濃厚なのではなく、一皿のなかのメリハリ
そしてコースの起伏が素晴らしかった。
現地での食し方や、料理の歴史的背景も聞きながら味わえるのが嬉しくって。
物腰柔らかで、職人気質の増野さんから学びたいことは多い。
増野さん、そしてご常連の鈴木さん、天野さん、ありがとうございました。




中国料理「ましの軒」
大阪市中央区淡路町1-3-6 日宝淡路ビル2F
06-6210-4449
https://www.instagram.com/mashinoken0214/

by writer-kaorin | 2024-05-28 08:59 | ましの軒 | Comments(0)  

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