大阪・緑地公園
服部緑地の森の中に、イタリアンレストランが誕生。
「sasa」〜ササ〜 2024/7/17 open
薪火と地元大阪の食材を軸にしたレストランだ。
めっちゃ個人的ネタなのだが、
私の日々のジョギングコース前に誕生。笑
毎朝走りながら「お、工事始まったなぁ」とか
「看板が立ったやん」など密かに待ち構えていた。
ということで、編集者・S女史とともにコース料理と昼ワインの愉悦。
「Franciacorta Brut Cuvée alla moda / Monzio Compagnoni」
生産本数が少ないフランチャコルタ。
清々しい果実味を感じつつ、シャープな余韻につき
するする2杯目へと。笑
薪火を主役にした地産地消イタリアンがテーマだけあり、
「sasa」から自転車だと5分ほどの場所にある
朝穫れた平野ファームの野菜をここ「sasa」でも味わえるのが嬉しすぎる。
ちなみに「平野ファーム」は
我が家の「Farm To Tabl」的存在でもありいつもお世話になっています!
■ズッキーニのズッパフレッダ
ズッキーニが夏の香りを運んでくる。
清々しい甘み、クルトンの食感もいいね。
■マグロの香草マリネ
シチリア風ナスのカポナータ添え
キハダマグロは肌理が細かく、さらりとした脂を蓄えている。
潜むのはレモンを加えたナスが主役のカポナータ。
その爽やかさと甘みが、マグロの旨みと美しくハーモニーを奏でていた。
薪火の香りを纏わせた、ナスの風味ひとつを取っても、
丁寧な仕事を感じるなー。しかも、この時期になると
平野ファームで度々目にする、なにわの伝統野菜「毛馬胡瓜」が
添えられているもの嬉しい。彩りも食感も心地よかった。
■四万十鶏の冷製トンナータソース
ウイキョウのサラダ添え
鶏ムネ肉は、低温でゆっくり熱を通しているのだろう。
しっとり、繊細なテクスチャーが堪らない。
ウイキョウの甘やか&爽やかさと
トンナータソースのあっさりミルキーなコクが共鳴。
フランチャコルタの次は、NZの名作をグラスで。
「2023 WINEMAKER'S BREND / KIMURA CELLARS」
フローラルな花のような香りと溌剌とした酸が
ウイキョウの芳しさとピタリ。
■軽く炙ったハモと八尾枝豆のリゾット
まず、八尾枝豆がうまい。
薄皮を残しながら素揚げにしていて、香りの立ち方がすごい。
そこに、薪火の熾火で皮目をさっと炙った鱧の香りとふっくら感、
むっりちほどほく芯を残したリゾットという三重奏。
大阪、関西の夏の競演だね。
■トウモロコシのトルテッリ 夏トリュフがけ
程よくムチッな生地を齧れば、
濃密な甘みがあふれ出て、夏トリュフの爽やかな香りが立ち込める。
この一品もまた、夏の香りがギュッと詰まっていた。
■スズキのソテー 焦がしバターソース
身はふっくらしっとり、皮はパリッ、見事なポワレ。
焦がしバターのコクを感じつつ
トマトとケイパーのすっきりとした旨みが主張。
白菜にもサッと薪の香りを纏わせている。
それら旬野菜は、主となる素材に引けを取らない存在感。
厨房では、まさに肉料理が仕上がろうとしていた。
炭は用いず、薪を駆使している。
そうそう、この薪火の香りと、塊肉との相性は最強なのだ。
席に戻り、赤ワインを飲みながら待つ至福。
「Gigino 80 Anniversario /Barbanera」
この果実の凝縮感、優美な飲み心地、落ち着くねぇ。
■鳥取和牛ランプ肉と旬野菜の薪火焼き
ランプ肉はウルウルむっちり、噛むほどに旨み、じわじわと。
薪火の芳しさと、肉の香りがいい感じに混じり合い、後味はじつにクリア。
しかも、だ。
薪火で炙った「平野ファーム」のお野菜たち。
「パレルモ」や「ナス」「コーン」なども肉に引けを取らない存在感。
素材を活かし切る火入れの技にも唸った。
■自家製タリオリーニ
フレッシュトマトソース
〆パスタってのがいいね。
神戸西区「井上農園」のトマトを使用。
そのソースには、オーブンでセミドライにしたものを用いつつ
シェーブルチーズとオリーブオイル、以上。
ごまかしが効かないシンプルな構成だからこそ、ジーンと心に響く。
ということで、〆にはならへん(ワイン、ワイン)笑
■柑橘のセミフレッド
マンゴーのジェラート添え
最後まで抜かりなし。エスプレッソと共に。
薪火の特性を活かしながら、
イタリアの郷土らしさを感じる皿があれば
大阪、関西ならではの素材使いあり、日本の旬の喜びを感じさせる逸品あり。
食べ進めるほど身体にスッとなじむ、料理の数々でした。
シェフの下枝正樹さん。
都内の老舗イタリアンでの修業をはじめ、
イタリア現地の星付きレストランなどでも経験。
数々のレストランの料理長を務められたり、
ヴィッセル神戸のチームシェフとして海外遠征にも帯同されたことも。
下枝シェフとは、平野ファームでのお買い物途中に遭遇することでしょう。笑
リニューアルが進む、服部緑地公園の目玉になること間違いと思う。
青空と緑を愛でながらのランチタイムはもちろん
この辺り、黄昏の時間も気持ちいいからディナーにもおすすめだし
遠出しなくたって、緑地公園ですっかりイタリア旅気分に浸れます。
「sasa」
大阪府豊中市服部緑地1-8
06-6398-7783