仕事仲間との会食はこちらで。
大阪・天満橋
「天満橋 藤かわ」
久しぶりの訪問です。
小さなビールで喉を潤す。
カウンター内には店主・藤川慎司さんをはじめ
キリッと凛々しい女性スタッフが数名。期待に胸が膨らむ。
◆蒸し鮑 胡麻豆腐 冷やしあん
明石の鮑(蒸し)は、シャクッと歯触りよく、しっとりもっちり。
冷やしあんは透き通った旨みを感じ、
胡麻豆腐のコク、だだちゃ豆のピュレの質朴な甘みの余韻。
気持ちのいい始まり。
即、泡にシフト。笑
◆太刀魚と新銀杏の飯蒸し
季節の移ろいを感じさせるお凌ぎ。
太刀魚は脂ののり良く、銀杏はホコホコ、
天草の生ウニの、ピュアな甘みが清々しく広がり
ぬくい餅米の香りや甘みがグッと増す。
◆煮物椀
淡路の鱧と冬瓜、叩きオクラ、振り柚子。
だしの深遠な味わいと香りに目を細めつつ…。
つい今まで、目の前で骨切りをしていた鱧はホワホワ。
その旨みがじわじわと滲み出、正統派でいて心をグッと掴む味。
◆八寸
「みずの実と茄子のオランダ煮」は、酢橘を効かせただしのジュレで爽やかな余韻。
「明石蛸の柔らか煮、無花果 豆腐のソース」も丁寧な仕事を感じさせる味わいだし
「鱧の子の卵とじ」はひんやりとした温度帯よく、プチプチ感と澄んだ旨みがいい。
◆鰯の炙り らっきょうジュレ
鰯は軽く酢〆がなされていて、炙りの香ばしさと脂の甘みが印象的。
そこに、らっきょうと加減酢と用いたまぁるい酸味のジュレ。
爽やかな素材らしさを引き立たせる
それぞれの酢加減と相性がバッチリだった。
うだるような一日だったから、こういう皿がキュンとくる。
◆石川 迷い鰹 藁炙り
日本海に迷い込んだ鰹は、
脂よりも、香りや旨みをグッと感じるアスリート系。
◆明石鯛、長崎 剣先烏賊
鯛は皮霜造りに。じわっな旨みを感じるし
ケンイカはねっとり甘いわ。
そして「藤かわ」さんならではの献立が始まろうとしている。
そう、懐石料理の中盤で「天ぷら」が登場。しかも
まるで専門店のように、目の前で揚げてくれるのが嬉しくって!
始まりは「車海老」。
カラリと揚がっていて軽やか、かつ
海老の芯部はしなやか。その熱の入り具合がナイス。
2品目は海老の頭。ほんまにここ天ぷら専門店!?って感覚が楽しいの。
◆マナガツオ 大葉
マナガツオの繊細な身質と、
大葉の芳しさのハーモニー。
◆ズッキーニ
厚みあり中はとろんと。歯を入れるほどに甘いエキスが溢れ出る!
◆キス
キスも明石揚がり。繊細な身、味わいは清らか。
二口目は、天つゆと鬼おろしで。染み入ります。
◆八代オクラ
兵庫・豊岡の伝統野菜だ。一般的なオクラと比べると
めちゃくちゃ大きくて太い八角形。でも驚きの柔らかさ。
◆ピーナッツもやし
ピーナッツの新芽!
香りもホクホク感も、ほろりとした苦味も
ザ・ピーナッツ! 笑
◆穴子
やや厚めの衣により、齧れば湯気立つその芳しさと
迸る脂の甘みが堪らない。
◆白甘鯛 新蓮根
艶やかな銀あんが絡む。
白甘鯛はとろける舌ざわりで、旨みは深く
蓮根饅頭はむっちりホクッ、素朴な甘み、大地の味。
◆鰻 ごぼう 山椒 ご飯
〆にならないくらい味わい深い。
留椀にほっと落ち着きつつ、最高のフィニッシュ。
ピオーネのシャーベットと桃のヨーグルトを
シャインマスカット、洋梨と共に。
四季の移ろいを感じさせる懐石料理はもちろん
専門店さながらの天ぷらも味わえるこの満足感は、
「藤かわ」ならではの醍醐味。
お仕事の話も盛り上がりました。ありがとうございました。
「天満橋 藤かわ」
大阪市北区天満2-2-21ヒロビル1F
06-6360-4799