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「F1シンガポール・グランプリ 2024」食の現場から

「Singapore Fomula1 GP 2024」
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F1シンガポール・グランプリは、世界屈指のBIGイベント。
先週開かれた決勝では、ランド・ノリス(マクラーレン)が優勝。
フィナーレについては、リールにまとめたので見てくださいね。
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その一部始終を、五感で楽しめるエリアが「Twenty3」だ。
マリーナベイを臨む、トラック最終コーナーにその区画はある。
目の前にはフィニッシュラインと表彰台。
F1のゴージャスな世界を体験できるだけあり、
3日通しのチケットは150万円らしい。関係者によると即完売だったとか。

「Twenty3」では、
世界中の受賞歴のあるレストランによる料理を堪能することができる。
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毎年、レストランの顔ぶれが変わるなか(通常は1回しか呼ばれない)
脅威の4回連続出店を果たしたのが、
日本を代表する「京料理たか木」高木一雄シェフだ。
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今年もTeam TAKAGIに帯同させていただき、
VIP席のバックヤードで密着!

ちなみに、シェフ高木を筆頭に
タイ最高の女性シェフ、タム・デバカムによる「Baan Tepa」(@baantepabkk)
バルセロナを拠点にするメキシコ人シェフ、
パコ・メンデス氏による「COME」や(@comerestaurant
フランス系パキスタン人のベテランシェフ「Sylvestre」はじめ錚々たる顔ぶれ!
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サーキットの最終コーナーに用意されたエリアは、
もはや単なるスポーツ観戦のための客席ではなくって。
F1の世界を体験できる非現実的な空間だった。その裏側レポ。



「Team TAKAGI(Team Japan)」を支えるシェフたち。
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「パーク ハイアット 東京」の総料理長・ティボ(Thibault Chiumenti)や
「Rougié」アジアエリアの
ダイレクター&シェフ・ジョスラン(Jocelyn DEUMIE)。
言うまでもないが、「Rougié」とは
世界中の名シェフに愛用されるフランスのフォアグラブランド。
ジョスランは「ボキューズ・ドール チーム・ジャパン」のコーチも務める強者だ。
さらには京都・出町柳にある日本料理店「弧玖」前田 翔さんの姿も。
高木一雄シェフとともに。


そして調理場という戦場へ。
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毎年「Team TAKAGI」のハードルが年々上がってきているのも事実。
なんと今年は、6時間で2500皿(8品)を作り上げる。
1日ではなく、3日間ぶっ通しで!
(皆は1週間以上、合宿のようにハードな日々を送る)

「このタフなハードワークをやり切ることができる日本人シェフは、
 Takagiしかいない」とは、食の現場を一手に仕切る、
Culinary Director(カリナリーディレクター)談。
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決勝戦の日のメニュー
1.Japanese yellow tail cold shabu shabu
Vegetables with Ponzu and Sesame Sauce
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ブリしゃぶ。だしジュレの清々しい旨みが寄り添い、
大根のマイクロリーフは、辛味大根を思わせる存在感。



2.Japanese Scallop and sea bream tartar
 Inari sushi style / Yuzu rice, vegetable /sea urchin
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いなり寿司も、高木シェフの手にかかるとこうなる!
おあげさんはグッと薄味。柚子酢をもちいた酢飯は香り高く、
鯛とホタテのタルタルの旨み、ウニの濃ゆい甘みで、堂々たる一品に。



3.Japanese Kinme sea bream with Sansho Japanese pepper leaf sauce
 mini tomato /sansho pepper leaf
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キンメには、木の芽味噌の香りを纏わせて。



4.Poached and pan fried foie gras
dashi and shiso
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フォアグラのリッチなコクと
だしのクリアな旨みが、見事なハーモニーを奏でていた。
茗荷や紫蘇など、細やかな仕事も感じさせる一皿。



5.Koji marinade duck breast and miso
hazelnut crust
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塩麹でマリネした鴨胸肉のしっとり感、芳しさには驚いた!




6.Lobster with white miso American sauce
Dashi mush potato / Cavia/ Shine Muscat(Grape)
Mushrooms and micro leaves
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ロブスターやホタテの存在感
白味噌を用いたアメリケーヌ的ソースのおいしさはもちろん
山梨シャインマスカットの弾ける食感、適度な甘みと酸味が
最高にいい仕事をしていた。



7.Roasted wagyu beef
Japanese turnip and confit vegetable
Wasabi soya sauce
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高木シェフならではの発酵技術を用いた和牛は
芳しさも舌触りも、表面のメイラードな香ばしさも、
噛み締めるほどに広がる旨みも、堪らんかった。わさび醤油のジュレと。



8.Kushiyaki.  (撮影し忘れ:)
・Chicken thigh with plum sauce
・wagyu teriyaki with truffle
・Manganji paprika with shrimp paste

串焼きは人気メニューtop。
しかも串打ちは1000串以上。
まるで写経のような仕込み風景がそこにはありました。


手数を要する皿の連続だったけれど、
「いかにクオリティ高く、スピーディーに仕上げられるか」に軸を置いた全8品。
また、五味の重ね方、日本ならではの「ウマミ」のアプローチ、
視覚への訴えかけ方など、
世界各国のVIPゲストが喜ぶ、味づくりとその構築がすごいなと、感心しっぱなし。

仕事をしながら試食もさせていただいたが、
フリーフローのシャンパーニュも、エピソードの深い日本酒も
それは進むこと必至のお料理の数々でした。
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バックヤードには、日本から届いた極みの食材がずらり。
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「山梨 シャインマスカット」
粒の大きさがレベル違い。
頬張れば、糖度は高すぎず、すっきりとした後味が最高だった。

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「Baan Tepa」のTamシェフも
日本のフルーツのクオリティを大絶賛。


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「静岡クラウンメロン」と私。笑


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「The St.Regis Hotel Singapore」のExecutive Chef
ファビオ(Fabio Granata)は、
「静岡クラウンメロン」の美味しさを称賛。

セントレジス・シンガポールでは、
日本のフルーツのフェアを実施中とのこと。
滞在中に行ってみよう。


他にも、日本産の鯛やホタテ貝柱、ウニ……。
海外における、日本食材の可能性に気付く機会になったし
日本からの輸出についての学びや、現地シェフとの出会いもあり
多くのアイディアをいただくことができた。
そんなこんなで、F-1から頭を切り替え、シンガポールを東奔西走している。


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例年と同じく
他の参加チームの2倍近くのお客様を出迎えた「Team Takagi」。
高木シェフをはじめチームの皆さん、本当にお疲れ様でした!


シンガポール・ヘベレケ日記へと続く。


「Singapore Fomula1 GP 2024」
https://www.formula1.com/en/racing/2024/singapore


by writer-kaorin | 2024-09-26 13:33 | =取材= | Comments(0)  

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