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「炭火割烹 蔓ききょう」湖国の恵みに息吹を注ぐ炭火焼

滋賀・大津遠征。
瀬田の唐橋の東のたもとある「炭火割烹 蔓ききょう(つるききょう)」へ。
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まり子ママ( https://www.instagram.com/mariko_fujisaki/
お誘いいただきありがとうございます!
何もかもが念願かつ、ご常連の素敵な皆様とのおいしい時間。


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「Cuvee Sainte Anne Extra Brut / Chartogne Taillet」
シャンパーニュ(RM)で喉を潤し、ふぅ〜っと幸せのため息。この味、好きだ。


「蔓ききょう」西澤芽久美さんは料理人であり、
狩猟免許保持というハンターの顔をもつ。
ご主人・西澤和馬さんの地元・瀬田にある蔵を改装し
夫婦で店を開いたのは2009年のこと。
この日、念願の訪問が叶った。まり子ママと皆様に感謝!


基本、ディナーはアラカルトが主体。
その品書きが魅惑的すぎて瞬きを失う。「え!?マジで?」連発。笑

天然うなぎや鮎、鮒すしなど琵琶湖の恵みはもちろん、
南草津「サカエヤ」の熟成肉や走る豚の炭火焼、さらには
大津「淡海地鶏」の刺身やたたき、焼物があれば
芽久美さんが仕留める鹿・イノシシほか野生鳥獣、
なんと滋賀産ツキノワグマに至るまで(熊の手・足煮込みもある)、

つまりは滋賀ならではの極みの食材たちを
炭火焼などで味わえるという至福。
さらにはエピソードの深い地方の食材名も揃うこの品書き、瞬きを失うわ。


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染付の長角皿には、燻製塩、タスマニアマスタード(ヒルファームかな)
さらには、鮒すしの飯とバジルのピュレ、海塩、花山椒煮、山葵。
こんなん登場したら、飲みのピッチが加速するに決まってる。笑



◆北海道「村上農場」長期熟成インカのめざめ
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ねっとりホクホク、香り高く、質朴な甘みがじんわ〜り広がる。



◆のどぐろ炭火焼
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皮はバリりと香ばしく、脂のノリよく、分厚い身の弾力も健在。
のっけから炭焼きの技に、惚れました。



◆琵琶湖天然うなぎ白焼き
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厚みスゴッ。躊躇うことなくザクっと頬張れば
ブリンブリンの歯応え!
清らかな脂が顎元にスーッと漂い澄んだ風味がずっと続く。
その衝撃にまり子ママと目を見合わせた。



◆十勝若牛 タン
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これまった、稀少な…。

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頬張れば、とぅるトルゥン。初々しい香りを撒き散らす。
しかも噛めば噛むほど、ミルキーな味わいが続くのです。
タン大好き、まり子ママの嬉しそうなお顔が忘れられへん。


◆松茸 炭火焼
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この日は岩手産。どこまでも芳しい。



◆自家製からすみ
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はぁ〜幸せの連続。コクが深く、まろやかな甘みを感じる。




◆雉スープ
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五臓六腑に沁み入る、まさに命のスープ。
大ぶりの雉つくねは、飲み込みたくない味わい深さ。



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「Chapelle d'Ausone Saint-Émilion Grand Cru 2000」
(Cabernet Franc55%, Merlot45%)
入手困難度maxのシャトー・オーゾンヌが手がけた
ミレニアムヴィンテージ(2000)を贅沢にもマグナムで。
朝抜栓して10時間近く経過したという。
(正しくは、抜栓をするために早朝わざわざ来店)
アニキのホスピタリティに感謝です。

ルビーの指輪的深みのある色調、
熟成による滑らかで深みのある味わいのスケール感半端なく、
ボルドーらしからぬ、と言ったら語弊があるけれど
まるでブルゴーニュのピノを彷彿とさせるエレガンスな余韻。
飲み続けていたい、時が止まってほしいとさえ感じた。


◆滋賀産 鹿
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鹿モモの炭火焼。この断面にニンマリしつつ口に運べば、
心地よい香りが鼻腔に突き抜ける。
肉そのものはあっさりしつつ、噛めば噛むほど系。
鮒すし飯とバジルのピュレが見事なハーモニーを奏でてくれた。



◆滋賀産 月の輪熊
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噛んで噛み続けるほどに、赤身のしぶとい旨みと炭火の芳しさが口中を彷徨い
脂はスーッととろけて消えゆく軽やかさ。
その見事な火入れにも唸りっぱなしだったし
はぁもう、ニンマリ顔と、口福のため息が止まんない。



◆淡海地鶏 つくね
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めちゃ懐かしい風貌だ。
そう、芽久美さんは、日本料理やフレンチでの修業を経て
京都「うずら屋」で料理長を勤めた。

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サクホロッ(パン粉のサクッと、繊細なホロホロ感)
噛むほどに味わい深く、澄んだ旨みの余韻を残しながら儚く消えた。



◆新保さんのランプ肉カレー
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ライスなし、ルー飲み。
肉はホロリとほぐれる柔らかさで、
スパイスの鮮烈な香りが広がり、旨みはどこまでも深く。
締めにならない〆だった。



◆栗の渋皮煮
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見惚れる…。


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ラム酒の利かせ方が絶妙。
時間と手間をじっくりかけた格別な味がした。


湖国の恵みと旬の滋味。
それらの個性を、炭火焼などでじっくり引き出す芽久美さんならではの味と技。
酔いがさめそうになるほど味わい深いワインとの競演に心を奪われた。
唯一無二とは「蔓ききょう」のことを言う。
まりこママ、芽久美さん、ご常連の皆様、本当にありがとうございました。


PS:その後は、目眩くシャンパーニュやワインにどっぷり浸かり午前様(笑)。多謝。

「炭火割烹 蔓ききょう」
滋賀県大津市瀬田2-2-1
077-545-7837
https://www.tsuru-kikyou.jp/



by writer-kaorin | 2024-11-02 15:08 | 蔓ききょう | Comments(0)  

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