北浜「ラ・トォルトゥーガ」
長〜〜いお付き合い。(京都銀行のCM的)
靱公園にあった頃、
萬谷シェフの扱う食材や調理法に度肝を抜かれた。
「何?ココットって? ホロホロ鳥って何ナニ?」
芸大生だった頃の感動は、
長い年月を経た今も「トォルトゥーガ」では健在だ。
■Mauzac Brut/Domaine Philemon
フランスの南西地方・ガイヤック。
地域特有のブドウ品種Mauzac(モウザック)を用いた
自然な造りがなされた泡。
入りは甘美、続くフレッシュな酸が広がりつつ、ブレないボディ。
安定感を感じ、飲み続けていたい。
ということで即、おかわり。
■アミューズ
リエットサンド、ピクルス、
サヴォア地方のチーズ「トム・ド・サヴォワ」
生瀬ヒュッテ(元ブランジュリタケウチ)のカンパーニュに、
自家製リエットをたっぷりと。
ザクザクとした香ばしさのあと、
リエットの旨みがじゅわりと広がる。
変わらないビジュアルと、新たな感動と。
■イワシと野菜の重ねやき"パヴェ"
トォルトゥーガの名作の一つ。
イワシ、薄切りにしたジャガイモやトマト、玉ネギ、
クタクタの青菜などが層をなす。
イワシは締まりよく、香りよく
野菜の旨みで食べさせる。
何しろ、イワシは鮮度の良さを感じる。その旨みだけでなく
野菜の味わいにも感動。
ソースがもつキレのある酸味が、見事なハーモニー。
名作としか言いようがない。
■Lo Grand Fresiment/MAS de L'Escarida
ソーヴィニヨンブラン100
くっきりとした酸味とミネラルが印象的。
飲み進めるほどに、身体が浄化される感覚。
■ソーセージ(トゥールーズ)
バリッと歯触りよく、肉汁じゅわり。
焼き色をつけたブロッコリーやロマネスコがまた美味。
Simple is best
■アンドゥイエット
豚腸に豚の内臓を詰めたシャルキュトリ「アンドゥイエット」。
大好物だ。
皮は香ばしく、
弾けた一切れをすぐさま頬張れば、
豚モツのほどよいクセと、肉肉しいインパクト。
白ワイン由来の酸がふっと輪郭を整え、
やめられない、止まらない。
滑らかなマッシュポテトがすべてを受け止める、その安心感。
お供は「ORANGE IN ALSACE 2024/Domaine Engel」。
ふくよかな果実味と、けっこうしっかりめの酸味。
軽めのタンニンが心地よく、何しろピュアな味わい。
そしてメインへ。
この時期の楽しみ「カスレ」を味わう気マンマンで来たのだが、
豚好きのワタシを惑わせるメニュー名が連なっていて。こちらに。
■鹿児島 霧島ロイヤルポーク骨付き ココット仕立て
豚肉界のトマホーク!鍋から聳り立つオーラが、とにかく凄い。
この見事な火入れ。ダイブしたくなる感覚。
その霧島ロイヤルポークの肉自体は、ほんのり桃色。
脂の甘みをしっかり感じるものの、思いの外サラリとしている。
なんぼでもいけそう。そして
豚肉とムール貝、という山海の組合せが、深淵の旨みを奏でる。
「旬菜」の存在感を引き立たせるのも萬谷シェフの真骨頂。
丸大根、蕪、赤蕪、ごぼう、黄人参、椎茸、芽キャベツ、菜花…
時間差で加えて加熱していて、どれも絶妙な食感や味わい。
冬の根菜と春の息吹が手を繋ぎ、さらに味わいに深みをもたらしていた。
タイムの香りやレモンに通ずる酸味も心地よく、
食べるほどにお腹が空くのだった。
豚ラベルのガメイが、とめどなく合うのだ。
「Une Tranche Sudiste / philippe Jambon」
濃厚なルビー色と、深みのある果実味。心なしかスモーキーな印象も。
豚とガメイが行き交う幸せ。
そして別腹が作動。デザートは
■クレームブリュレ
生地はコク深く、甘さ程よく
キャラメリゼのガリッと感と苦みという癒し。
骨太でいて、どこまでも繊細。
その二つが自然に溶け合い、記憶に残る皿が次々と運ばれる。
この日も大テーブルは満員御礼。
ワインを傾け、料理に頷き、思わず笑みがこぼれる人たち。
その風景ごと、トォルトゥーガの味なのだと思う。
「ラ トォルトゥーガ 」
大阪市中央区高麗橋1-5-22
06-4706-7524