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カテゴリ:レ・クゥ( 1 )

 

Les Queues -レ・クゥ- @福井を掘り下げるシェフのオリジナリティ

念願叶い、伺うことができた。
福井市にあるフレンチレストラン
「Les Queues -レ・クゥ-」
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石貼りの外壁が印象的。


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このレストランと、オーナーシェフ阪下幸二さんとの出会いに、心が震えた。
久しぶり、この感覚。
阪下シェフは、福井の風土や伝統文化、
生産者との繋がりを、皿のなかに、店づくりの全てに表現されていて。
いやー、福井県で生まれ育った私にとっても
発見は多かった。



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県産材をつかったテーブル。引き出しの中にカトラリー類が収まっていて
福井が世界に誇る、越前市「高村刃物製作所」のナイフも。
さらに、グラス、木製の器、越前漆器などなど、
ストーリー性がある、県内の工芸・作家ものが、出番を待つ。



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席は石窯の真ん前だった。
プリミティブな調理器具を自在に操り、地素材の底力を生かそうとする
阪下シェフの意気込みが、言葉なくとも伝わるわ。



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泡が、身体の隅々に染み渡る。
料理はシェフにおまかせのディナーコースより。



[アミューズ]
地魚のリエット
国産オーガニックレモンと豆乳のサワークリームを挟んだ最中

ワトム農園ケール
シュークルート 発酵春キャベツ
緑ゼンマイのグレッグ
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リエットは清らかな風味を放ち、レモンの優しさが手をつなぐ。
チップスにしたケールも、
ゼンマイもキャベツも香り、味わいともに強し。



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「湧き水を汲みに鯖江と今立へ行ってきました」とシェフ。
馳走の心を感じるその一杯は、
体内にすーっと広がる、澄みきった味わい。
個人的には福井(至る所)の湧き水と、愛媛・西条のうちぬき水がマイベスト。



[前菜]
ワトム農園 エディブルフラワー
フルーツトマト  苺

黒龍 純米酒煮切り  越のルビーのクリアウォーター
敦賀 奥井海生堂 蔵囲利尻昆布
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エディブルフラワーのなかには
トマトと豆乳からなるババロア、そして苺。
口に運べば、トマトと苺の清新な香りが現れ
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すぐさま、トマトのエキス、昆布のうま味、煮切り酒が融合した液体を口に運ぶ。
すると、それぞれのピュアな旨みだけが浮かび上がり、
気品に満ちたハーモニーが広がる。



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「Roger Lassarat Saint Véran Cuvée Prestige」に続き


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「九頭龍 純米」(黒龍酒造株式会社)で通すことに。
ワイン好きのための日本酒、というと烏滸がましいけれど
和のみならず洋にも、イノベーティブにもぴたり、この酒の懐はすこぶる深い。



[前菜]
真鯛 石窯あぶり
白子のソース
六条大麦とビーツ
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「白子がメインの料理」とシェフが言うだけあり、
濃厚な旨みがどこまでも続く。そして身はふっくら繊細。

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県産の六条大麦には、ビーツのすきっとした酸味が絡む。
大粒の麦だから、噛みしめる楽しさがあるね。
忍ばせた卵黄のソースが、白身や白子の優しさを結びつける。



[前菜]
鷹巣 水蛸 
焼き茄子
コールラビ
地辛子のソース
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「鷹巣で、本家が水蛸漁をしてるんです」とシェフ。
いやはや、水蛸のうまさに開眼!ふぁっとやらこくって甘いわぁ。
しかも焼き茄子が放つ、夏の香りとなんて合うの。
塩麹と酒粕に漬けたコールラビの食感も楽しい。
ソースまで地元もんに特化。さすガッス。




[温菜]
越前町 蛍烏賊
上志比 タラの芽
ホワイトアスパラガスのベニエ
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石窯の熾火でさっと熱を入れた蛍烏賊。ぷっくりを通り越してパンパン。
齧れば、タラの芽やアスパラのベニエの、素晴らしきソースと化す。
「朝、スタッフの家族が摘んできてくれました」という
花山椒、木の芽からなるサラダと共に。贅沢。



[スープ]
新玉葱のヴルーテ
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ヴルーテは透き通った甘み!
石窯でさっと火を通した原木椎茸は香り高い。
アーモンドミルクの泡が全体を優しく包み込む。
「油揚げ」をカリカリにさせたウエハース、合うわぁ。


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パンは自家製発酵種を用いた
福井県産の小麦「フクコムギ」100%。
発酵種のふんわりフルーティーな香り、
小麦の甘い香り、深い味わいにはハッとさせられる。


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薪火とその熾火を自在に操る、阪下シェフに目が釘付け。





[お魚]
越廼 真鯛の石窯焼き
上庄里芋と黒にんにくのピュレ
こしあぶら こごみ トウキチロウ
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熊川葛でとろみをつけた、地元の朝引き若鶏の一番出汁と
敦賀産 新わかめからなるソースをかけてくださる。



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海と山の、ここにしかない地の味が、和音を奏でる。
鯛は皮目香ばしく、ふっくら繊細、
新わかめの鮮やかな香りに、山菜が織りなす春の息吹。
トウキチロウって山菜、はじめまして。フキのような風味が印象的。

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とろみの要・熊川葛とは、
生産量が極めて少なく、質高き本葛。
幼少の頃、風邪ひいたとき、くず湯といえば熊川葛だったけど、
今や超稀少な地元食材。




[メインディッシュ]
奥越産 放牧牛若牛のヒレ肉 熾火焼
カブ 紫キャベツ
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ヒレ肉は、勝山「ラブリー牧場」より。
春から秋は放牧で草を食べ、冬は牛舎で干し草と自家製の発酵飼料を食べて育つという。


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「高村刃物製作所」のナイフを入れれば、すっと何かに導かれるように切れていく。
そのヒレ肉は、ふぁっと舌の上でほどけ
何とも優しい味わいと、放牧特有の清々しい香りが広がった。
クリアな味わいの、赤ワインソースとも相性よかったな。


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カブと紫キャベツも味がしっかり、名脇役。



そして〆へと。
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炊きたてのご飯にテンション上がる。
福井が誇るブランド米「いちほまれ」だ。
まずは、そのままで。粒感と旨みのバランスがいい。
そして甘やかな香りがずっと続く。


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次は「ジビエのカレー」で。
まったりコクのある味わい、堪らん。
スパイス強すぎない加減が、ご飯の甘みを引き立たせる。




[デセール]
かせや味噌甘酒のアイスクリーム
苺 酒粕のガトー
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パーツひとつひとつにも、地元ならではの深いエピソードが。
時が止まってほしいとさえ感じる、有意義なひとときでした。



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ある日は牛たちの顔を見に牧場へと足をはこび、
客の顔を思い浮かべながら水を汲みに、山菜を採りに奔走。
さらには地元のファーマーや漁師さん、職人さん…
福井の食に携わる方々と日々交流する阪下シェフ。
ものづくりのスペシャリスト達の、想いや情熱をものすごく大切にしながら
一皿一皿を創り上げている。

曰く「引いてみて、見えてきたこと」を表現しているという味づくり、店づくりは
地の文化とシェフならではのクリエイティブが交差した
食べ手の心に響くものばかりでした。
阪下シェフ、ありがとうございました。

福井を深く学び、創造する食のキーパーソンたちが繋がり、
新たな広がりをみせている、
福井、キテる。



「Les Queues -レ・クゥ- 」
福井県福井市高柳1-712
0776-53-4858
open :11:30〜14:00、18:00〜22:00
close:水曜(祝日の場合は翌日振替)
http://www.les-queues.jp/



by writer-kaorin | 2019-05-08 07:12 | レ・クゥ | Comments(0)