この日は東灘区・御影にあるフレンチレストラン
「御影ジュエンヌ」へ。
カウンターに8名が陣取り、楽しい会食となりました。
この店に100回は訪れているという、伝説のフレンチ料理人・M氏のお姿も。
*三重の岩ガキと秋田のじゅん菜。
海ぶどうを添えたガスパッチョ。

ガスパチョの清々しい甘みに、
岩ガキのやさしい苦み、クリーミーなテイストとがマッチ。
じゅん菜や海ぶどうの異なる食感が舌を喜ばせる。
まずはシャンパーニュとともみ。その後はあれこれペアリングを楽しむ。
*軽く炙った明石のキスとフレッシュキャビア

昆布〆したキス。皮目は香ばしく、繊細な身は透き通った甘み。
キャビアの塩気、サワークリームの爽やかさとの相性、どんぴしゃ。
*針烏賊とモッツァレラチーズを詰めた ズッキーニの花のフリット

ズッキーニの花をサクッと齧ると、
プリプリのイカ、とろ〜り蕩け出すモッツァレラの旨み。
ソースは、ブイヤベースが主体のイカスミソース。そしてトマトのピュレ。
好みでソースやピュレを付けて味わうと、旨みの相乗効果が。
*ゴールドラッシュ(とうもろこし)のパンナコッタ

ファッファの泡と、とろり滑らかなパンナコッタ。
いずれも、とうもろこしの甘み、とてつもなく濃厚だわ。
添えられた焼きとうもろこしの塩加減も手伝い、
より一層、パンナコッタが放つ甘みが強調される。
*静岡産 赤座海老の炭火焼と 小つぶのビーツのロースト

赤座海老の芯は程よく半生。
ビーツのローストの土っぽい味と、
ベリー系ソースのフルーティーな酸味がピタリ合う。
*蝦夷あわびとオーストラリア産 黒トリュフのリゾット

あわび&黒トリュフの旨み、香りが
米ひと粒ひと粒に絡む。
マデラ酒とコンソメからなるコク深きソースの旨みに
ワインが止まらん・・・。あー、また食べたい。

目の前の演出も、おいしさをさらに倍増させてくれる。
*六月の畑

泡は、パルメザンチーズのカプチーノだった。
写真では見えないが、皿にはパンチェッタのパウダーも。
ホワイトアスパラ、ズッキーニ、野性のルッコラ、ほおずきトマト、
ゴボウ、紫タマネギほか、
フレッシュなものがあれば、火入れの異なる野菜もたっぷりと入り、
それぞれの野菜の苦み、香り、瑞々しさ…などが時間差で押し寄せるのだ。
中にはスモーキーなクラッシュアーモンドが隠れていて、
それがいいアクセントとなっていた。
*フォアグラと宮崎マンゴーのロースト カラマンシーヴィネガー

マンゴーのとろけるテクスチャーと深い甘みに
フォアグラの油分が絡み合い、新感覚な味わいの広がりが。
そのフォアグラは熱々。温度帯の違いも楽しい。
柑橘系フルーツ「カラマンシー」を用いたヴィネガー、
レモンのコンフィの、スパッと爽やかな酸味と苦味が、全体を引き締める。
*明石の鯛の炭火焼 アーティチョークのピュレ

鯛の身はふっくら、むっちり。
アーティチョークのピュレのやさしさ、
バジルのソースの香り、
シェリービネガーのソースの爽やかな酸味……と味わいの広がり楽しい。

新生姜のグラニテで、お口のなかはさっぱり。
そしてメインは4種からのプリフィックス。
*フランス ビュルゴーの鴨ロースト

その美しさに見とれてしまった。肌理細かな肉質の旨みを
ハイビスカスの塩、野生の生胡椒の酸味と香りで楽しむ。
素晴らしい火入れだわ。
詰め物をしたジャガイモは、サクッフワッと食感軽やか。
*レンズ豆みつまめ 自然放牧の牛ミルクのアイス

確かに、みつまめ(笑)。ミルクアイスは清々しい風味を放つ。
*コーヒーのジュレとバニラのプリン

泡泡は、トンカ豆のカプチーノ。ほろり広がる苦味と、
コーヒーのジュレの清々しい風味が重なり合う。
その下に潜むプリンは、バニラ香を漂わせながら蕩けゆく。
*焼きたてマドレーヌ

熱々マドレーヌは、リッチな風味!そこに
和三盆でキャラメリゼした山形のサクランボと、
自然放牧牛のミルクを使ったヨーグルトのアイス。
果実とヨーグルトの異なる酸味、その余韻を楽しんだ。
オープンキッチンの活気や音、香りなど、
料理ができあがる一部始終を、ほんまに至近距離で見れるカウンター席。
その特等席で、シェフが織り成すコース料理に酔いしれましたとも。
骨太の味、繊細なテクスチャー、さらには
温度帯や味わいの意外な組合せなど、おいしい驚きに満ちた皿の連続だった。
「日本で私が最も愛するフレンチレストラン」とはM氏。納得。
ご一緒させて頂いた皆さま、ありがとうございました♬
「御影ジュエンヌ」
神戸市東灘区御影3-1-4
☎078-854-4393
open : 12:00〜13:30LO、18:00〜20:00LO
close: 月曜(祝日の場合は翌火曜休)、月1回不定休あり
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