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ご機嫌なイタリア時間と唸る味「ヴィネリア ヴィア ヴィーノ」

ライヴ・アフター。
街はもわっと蒸し暑く、喉はカラッカラ。
急にイタリアの夜が恋しくなり(とくにナポリあたり南イタリアの路地の)

本町四ツ橋近く、酒場ストリート(横堀筋)
「ヴィネリア ヴィア ヴィーノ」へ。N・社長夫妻と共に。
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店主のアントンが、満遍の笑みで出迎えてくれる。
この安心感がいいのよねー。


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ヴェネトの泡「FRANCHETTO Borgoletto LESSINI DURELLO BRUT」で乾杯!



◆オリーブの肉詰めフリット
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あると必ず頼むやつ。これ数個食べた時点で泡、おかわりとなる。




◆おまかせ前菜
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「イワシのマリネ」はハリよく風味よく。
「スルメイカとジャガイモの煮込み」はアマルフィの郷土味。
 ジャガイモのほろほろ感やくたっとなったイカの風味は、
 日本人の琴線にも触れる郷愁。
「ナスと夏野菜のトマトソース」は、素材の味がくっきりしているから、野菜で飲める。
「ブルスケッタ クリームチーズと青菜」は、
 白菜とレタスと小松菜のクッタクタの感じがとてもイタリア的。
 唐辛子やアンチョビのアクセントがもうね、飲ませるのです。
「米とツナのサラダ」のすっきりとした酸味も良かった。


イタリアワインのナイスセレクトは店主・アントンが、
ワインを誘う料理は、小林 将秀シェフがその全てをこなす。
2人のタッグが、もうね、最高なのですよ。


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泡の次は「Soave Classico 2021 Gini」をグラスで。
美しい。そして柔らかな口当たりと、生き生きとした味わいに、気持ちがクールダウン。



◆生しらすのブルスケッタ
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甘い香りがする。風味よく塩味は程よく、
なんか海外沿いのテラス席で飲んでいる気分。でもここはオフィス街・本町。



◆水ダコのグリル
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長〜〜い水ダコの足を、その場で処理してグリルする小林シェフ。
ナイフを入れ、口に運べば、甘みがグッと強い。咀嚼するほどに旨みが滲み出る感じ。
添えられた野菜もいちいち美味。


お次はコチラ。
カンパーニャ地方、グレコ100%
「GRECO DI TUFO 2021/Salvatore Molettieri」
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しなやかで気品のある味わいだ。でも温度が上がるほどに、野太い個性が開花する。



◆ランプレドット
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なつかし〜!!!フィレンツェの郷土味・ランプレドット(ギアラの煮込み)
パニーノにどっさり挟んだそれを、やみくもに頬張ったなぁ。
フィレンツェのあのランプレドット屋台にまたいきたい。

やわらかーく煮込まれたランプレドットを噛むと、
じゅんわ〜りと、ギアら特有の甘みが広がる。
そこにサルサヴェルデの酸味や香りが際立ち、フォークを持つ手が止まらん。



◆ナポリのジェノヴァ風パスタ(ペンネ)
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ナポリ?ジェノヴァ?どっちやねん!って突っ込みたくなるこちらは
ナポリの伝統料理であるジェノベーゼのこと。
たっぷりの玉ねぎと牛肉を、白ワインと共に煮込んでいる。
ナポリ人も日本人も大好きな味、かつ
たっぷりかかった、黒コショウとパルミジャーノレッジャーノのおかげで
赤ワインの口です。



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同じく、Salvatore Molettieri
「IRPINIA AFLIANICO CINQUE QUERCIE 2019」
程よくスパイシー、カカオのような香りも感じつつ
南イタリアらしい果実のパワー漲る。


ライブの後は、おいしいワインと料理をいただきながら、音楽談義に花を咲かせたい。
そんな夜に最高でした。アントン、小林シェフ、ありがとうございました!
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次は、休日の昼酒に伺いまーす!



「Vineria Via Vino」
大阪市中央区本町4-8-6 日宝横堀ビル1F
06-6245-6008
open :火〜金曜16:00〜24:00(土曜14:00〜、日曜・祝日14:00〜22:30)
close:月曜、第3日曜
https://viavino.jp/



ブログ書いてるときのBGM、復活させまーす。
Bruce Springsteen - The River (The River Tour, Tempe 1980)


# by writer-kaorin | 2023-07-31 18:31 | Vineria Via Vino | Comments(0)  

「カドー・ドゥ・ラ・メール」@淡路島・ホテルアナガ

梅雨が明け、大好きなシーズンがやってきた!
脳内には、夏の名曲がリフレイン。
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先週末、近場の異国へ行っていました。

雄大な海と空をのぞむ、島のオーベルジュ
ホテルアナガ(HOTEL ANAGA)@淡路島・南あわじ
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お部屋などの紹介は後にするとして。
ランチに伺った、フレンチレストラン「カドー・ドゥ・ラ・メール」での感動を。
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「絶景」なんて言葉を遥かに超えたこのロケーション。
空が広く青く、すぐそこには大鳴門橋。
肉眼で渦潮(うずしお)を望むことだってできる。


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コースの始まりは、3種のアミューズから。
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石や砂岩は、敷地内の岩場で、料理長・島岡雄一さんが採ってきたものらしい。


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「北坂卵のフラン」は卵そのもののコクが深い。オクラ、イカ、キャビア入り。

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ムール貝は2種の調理法で。「アスピック」は澄んだエキスが舌を喜ばせるし
「ア・ラ・クレーム」は、ミルキーなコクが加わる。
「トマトタコタコス」はタコのトマト煮込みの清々しい旨みが広がった。


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バターがめっちゃ淡路島!そして地元の藻塩で「沼島」を模っている。

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プティパン、トウモロコシのパン。どちらも素朴で味わい深く、思わず食べ進む。



■真鯛の生ハムと小茄子のマリネ
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真鯛のねっとりと絡みつく旨みは、確かに生ハム的。
小茄子は、皮を素揚げに、刻んだ茄子にはヴィネガーの酸味を効かせ、さらに
まったりと甘みを感じさせる茄子のピュレ…と、三者三様の表情が心地いい。



■鱧の炙りとフリット 発酵檸檬のコンディモン
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鱧を2種の調理法で。
炙りは、ホクッとむっちり食感、淡路の夏の香りがするねー。
かたやフリットは、蒸された身の濃密な甘みを感じつつ、鱧の香りがより高く。
島岡シェフ曰く「柚子胡椒のような発想で」と、
発酵レモンにはピーマンのピュレも混ぜ合わせているとか。
まぁるい酸味とほろ苦さに、ピーマンの清々しい風味が生きている。
ツルムラサキ、空芯菜、万願寺唐辛子、ミョウガなど地野菜の味わいも濃かった。


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■“スペシャリテ” 鮑を詰めた玉葱の塩釜焼き
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塩釜のなかには、丸ごとタマネギ!堂々とした風貌。

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中には、ムチホロッとした柔らかなアワビや、香る椎茸に、肝ソースが絡む。
さらに、パセリバターのソースがいいアクセントになり
エスカルゴバター?アヒージョ?そんなニュアンスも。

タマネギは、柔らかすぎず硬すぎず、透き通った甘みを撒き散らす。
そう、鮑に引けを取らないタマネギの存在感が凄いの。
タマネギの栽培法、目利き、オーブンでの緻密な火入れ…。
淡路島という地で、島岡シェフの技をもって、生み出されるスペシャリテだと実感。




■淡路和牛のロティ
 小さい豆をのせたズッキーニのバトー
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淡路和牛・経産牛のサーロイン。
低温調理の後、表面を香ばしくさせたそれは、ねっとりと舌に絡みつつ、
赤身の濃厚な旨みが、じわっじわっと押し寄せる。あっさりとした脂の質感も良いのだ。
ソース・ペリグー、ズッキーニのピュレと共に。


そしてデセールへと。

■こんがり焼きトウモロコシ
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トウモロコシ入りカスタードアイス、ピュレ、スフレ、キャラメリゼ…
素材を素材らしく、いやトウモロコシそのものの香りと、糖度の高さを
単体以上に感じさせる一皿でした。キャラメリゼの郷愁もいい感じ。




■ピーチメルバ
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桃のコンポート、
桃とヨーグルトのエスプーマの中には、桃のコンポートとバニラアイス、
さらに桃と白ワインからなるジュレで清々しく。
舌触りや温度の違いが楽しい。しかもこちらはめっちゃ桃、しかも上品な。



■小さな焼菓子
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岩を削り取ったかのような器の上には
左から、ブールドネージュ、アマゾンカカオのガトー、マドレーヌ、紅茶のクッキー、
フロランタン、抹茶マカロン、フィナンシェ。どれも魅惑的小宇宙。
カモミールティーで寛ぎのとき。



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食後は、料理長・島岡雄一さんとお話することができました。
淡路島へ移住して5年目。
島岡シェフのInstagramや 
「カドー・ドゥ・ラ・メール」のInstagramを見ていると 
この島の魅力を、いかに感じ取り、料理に表現しているかがわかる。

78年、千葉県生まれの島岡さん。19歳で語学留学のためにアイルランドへ。
その後、バックパッカーで世界を旅し、23歳で飲食業界へ。
イタリアンからフレンチに転身し、東心斎橋「ル・クロ」グループや
豊中「ラ・メゾンブランシュ」を経て、26歳でフランスへと渡り、
フランスの三ツ星「マルク・ヴェラ」、二ツ星「リシャール・クタンソウ」にて修業。
帰国後は、伊豆「アルカナイズ」で副料理長として1年、
「ラ・メゾンブランシュ」で1年勤めた後、
大阪・本町「カルト ブランシュ」の料理長に。
2018年、ホテルアナガ「カドー・ドゥ・ラ・メール」の料理長に就任したという。

共通の友人シェフの話題も多く、初めましての気分じゃなかった。笑

海辺のオーベルジュで味わう、淡路島ならではの恵みと海絶景。
わざわざ目掛けていきたい、フレンチレストランに出会えた喜びを噛み締める。
島岡シェフ、ありがとうございました。



「ホテルアナガ」という宿自体が魅力に溢れているから、
おこもりしたくなるのは当然。
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2023年にリニューアルした客室へ。
広いテラスにはジャグジー。
眼下にはプールもあり、ここは沖縄か?南フランスか?なシーサイドビュー。

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読書や書き物に集中できる大テーブルがあるのも私好み。

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大阪から車で2時間のシーサイドリゾート。
来月もこの地へやってこようと心に決めたのでした。

ちなみに「愛犬と過ごせるドギー・ヴィラ」もあり(高台に建つコテージタイプの客室)
こちらは、愛犬家にオススメです。




「HOTEL ANAGA」(ホテルアナガ)
南あわじ市阿那賀1109
0799-39-1111(代表)
http://www.hotelanaga.com/


「カドー・ドゥ・ラ・メール」
https://www.hotelanaga.com/restaurants/cadeaudelamer/



# by writer-kaorin | 2023-07-26 07:04 | カドー・ドゥ・ラ・メール | Comments(0)  

「Synager(シナジェ)」松本隆さんのお誕生日会

祇園祭の喧騒をくぐり抜け、烏丸御池の北側へ。
石畳が連なる「ろじぃ」の奥に、そのレストランはある。
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「Synager」 (シナジェ)
この日は、作詞家・松本隆さんのお誕生日!ということで
お祝いの会が開かれました。松本さん、改めましておめでとうございます。


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「Synager」オーナーシェフの北岸寿規さんは
京都大学で心理学を学び、その後、飲食の世界へ。
ソムリエとしてキャリアを積み、料理の勉強は27歳からという遅咲き。
とはいえ、京都「ベルクール」ではフレンチを
木津川「リストランテ ナカモト」でイタリアンの技を会得するなどして
2021年10月、この地に自店を構えた人物だ。



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「Champagne de Barfontarc Brut Tradition」で乾杯。
茹だるような暑さだから、堪らん飲み心地。


まず運ばれてきたのが「芳香水のしずく」
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薔薇を水蒸気蒸留させた芳香水、その芳しさに心が潤うわ。




◾️小さな楽しみ
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炭火焼きのヤングコーンは、フォアグラのパウダーと共に。
懐かしい夏の香りに、フォアグラの軽やかなコクが寄り添う。

生ハムとネクタリン。
チップスの食感心地よく、両者の旨みと甘みが語りかける。

鱧のフリット カラスミのパウダー。
鱧の身は蒸されてふっくら、香りの立ち方も素晴らしかった。




「小さな楽しみ」2皿目は

◾️雲丹のフラン トマトのコンソメ
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濃密なトマトのエキスが、
清々しい雲丹の味わいとハーモナイズ。夏味凝縮。




◾️毛蟹 キャビア 薔薇
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自家製のライ麦パンを用いた見目麗しきタルティーヌ。
作りたてのサワークリームと毛蟹、キャビアが層を成し、
ドレッシングに纏わせた薔薇の香りがほんのりと。
食感の差異も楽しく、酸・旨・塩・そして香りが心地よく重なり合っていた。


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薔薇を模った発酵バターも自家製。
爽やかな酸味、そしてバターも芳醇。




◾️菜園 モロマッジョ
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万願寺唐辛子、椎茸、人参ほか、炭焼き野菜を、
燻製ブラックオリーブのペースト、そして
モロマッジョのソースとともに。
聞き慣れない「モロマッジョ」とは、和歌山・湯浅の醤油もろみをもちいたチーズのこと。
どことなく味噌に通ずる独特の熟成感と、ミルクのコクが交わる、その深いテイストは、
味の濃ゆい炭焼き野菜と見事な相性を見せていた。




◾️金目鯛 アワビ ブイヤベース
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主役はブイヤベース、と言いたくなるくらい深遠な味わいのスープ。
そこに浮かぶのは、皮目香ばしく、身はむっちりの金目鯛と、歯が要らんアワビ。
ケールの葉のチップや、花びらだけのクニュっとした食感がいい脇役。



◾️千葉から届く、椎名牛
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その赤身は、きめが細かくしっとり、噛むほどに濃厚な旨みが迸る。
嫌味のない、清々しい香りも堪らんかった。
万願寺唐辛子と柑橘からなるペーストの味の変化も良いね。



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食後は5種の「Herbal Tea」から好きなものをチョイス。
私はNo.1「野生のライオン」。ネーミングに惚れ、説明書きに納得。
↓↓↓
ローストしたダンディライオンが
香ばしくて、すっきりとした味わい。
お酒の飲み過ぎたとき
肝臓をいたわるブレンドです。
胃にもやさしく、男性にもオススメ。

笑笑。



バースデーケーキが登場。
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クレーム・シャンティと、卵の風味豊かなジェノワーズ
素材感しっかり、かつシンプルな組み合わせは、永遠に食べ続けていたかった。



ギネス認定・松本隆弘さん(大阪・岸和田)
世界で一番甘い桃ともちいたデセール、堂々登場。
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それだけで存在感のある「包近(かねちか)の完熟桃」ではあるけれど、
桃を桃らしく、潜在能力を生かしきる、北岸シェフならではの手仕事に脱帽。




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小菓子は、大和橘のフィナンシェ、カヌレ、
チョコで覆ったヘーゼルナッツキャラメリゼ。
「野生のライオン」と共に。



北岸寿規シェフならはの独創性に、ただただ驚くばかり。
香りのアプローチ、細部まで作り込まれた構成はもちろん、
想像力をかき立てられる料理の数々なのです。
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気づけば入店して4時間近くが経過。
お隣には松本隆さん、そしていつもお世話になっている皆様との、時よ止まれなひととき。
いつも本当にありがとうございます。そして松本さん、おめでとうございました!




「Synager」 (シナジェ)
京都市中京区東洞院二条上ル壺屋町512-2
075-600-9182
open :12:00〜15:00、18:00〜22:00
close:月曜(祝日の場合は営業)
https://www.synager-kyoto.jp
Instagram




# by writer-kaorin | 2023-07-22 11:57 | Synager | Comments(0)  

ロンドン発「きこりけーき」が日本初登場! 京都・ねねの道

ロンドン発の新スイーツ・ブランドが
明日2023年7月21日、京都・ねねの道にオープン!

「きこりけーき」
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ロンドンで話題の
教会跡地リノベ型フードコート「メルカート・メトロポリターノ(以下MM)」。
MMの創業者、イタリア人のアンドレア・ラスカさんと、
「ユーハイム」とタッグを組んだ新ブランドだ。

実はロンドンから逆輸入的スイーツ・ブランドが「きこりけーき」。
昨日、プレス発表会が開かれ、おじゃましてきた報告日記。

「お久しぶりです〜!Ciao〜!」って
アンドレアとの再会にテンション上がった!
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日本留学経験もあるアドレア。
彼は、日本とイタリアの食文化に共通する
シンプルな素材を活かしきる、心揺さぶられる料理やスイーツが大好きだそう。

親日家である彼が、ロンドンで「ユーハイム」河本英雄社長と
世界初のバウムクーヘン専用AI焼成器「THEO(テオ)」に出会う。
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「ユーハイム」といえば、
添加物に頼らない、純正な材料を使うお菓子づくりをモットーにされていて
https://www.juchheim.co.jp/philosophy/philosophy1
共感する部分がとても多いし
大人も子どもも安心して味わえるのが心底嬉しく、
バウムクーヘンやテーゲベック(焼菓子)、ユーハイムクランツあたりは
我が家の常備菓子でもある。


話をテオ君に戻そう。彼は凄いヤツなんです。
「地球の裏側にバウムクーヘンを届けたい」そんな夢を背負うテオ君は、
IOTやAI技術をもち、
職人が焼く生地の微妙な焼き具合を解析・データ化させながら
無人なのに、職人と同等レベルのバウムクーヘンを焼成する。
となると、地球の裏側の貧困の地でも、職人要らずして、
子どもたちに、おいしい幸せを届けることもできるというわけ。

その思想に共感したアンドレアは
THEO君がつくるバウムクーヘンが、
クリーミーなジェラートと相性が良いのでは!?と思いつく。
さすがイタリア人だ、そしてこれが新感覚!!

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今では、ロンドン「MM」で話題の、人気スイーツへと駆け上がり
本日7/21、満を持して、日本初お目見えとなったのです。
(↑画像のバウム&ジェラートは、ロンドン「MM」限定品)



「きこりけーき」日本第1号店で活躍するのはAI職人テオ君と、
フィレンツェの老舗ジェラートショップ「Badiani(バディアーニ)」
MMでも人気のジェラテリアだ。
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バウムクーヘンとジェラートの新たな出会い…
これはもうね、魅惑の味としか言いようがなかった。


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当日焼き上げたバウムクーヘンの上に
なめらかなミルクジェラート「Buontalenti(ブォンタレンティ)」をこんもりのせ、
点てたばかりの濃茶を、食べる直前にかけてくれる。

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バウムクーヘンは、質朴な味わいとしっとりとした口溶けが堪らん。
そこにジェラートって重い?と思いきや、これが意外や意外。
ミルキーな味わいでいて後味は清々しいから、
きめの細かいバウム生地との相性は最強やわ。
しかも抹茶のビターなテイストが、はんなり寄り添うから
スプーンを持つ手がとまらなくなるのです。
最後は、溶けたジェラートと抹茶をゴクリ飲み干しフィニッシュ。

ストーリー性のある、バウムクーヘンとジェラートの新たな出会い。
これはもうね、、、クセになるわ。酒飲みですけど甘党のワタシ独り言。


「カオリ、これも試してみてよ、美味しいよ」とイタリア語でアンドレア。
「ブォンタレンティに、ジャンドゥーヤを練り込んでいるんだ」とのこと。


■BuontalentiDolcevita
(ブォンタレンティドルチェヴィータ)
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ヘーゼルナッツのペースト入りチョコ「ジャンドゥーヤ」の
香ばしさとリッチなテイストが、清々しいミルクジェラートに重なり合う。
ときおりパリッとやってくる食感も楽しくって、これもまた別腹作動で完食。
ジェラートは12種類あるから、嬉しい悩みは尽きないのだ。


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会場には「在大阪イタリア総領事館」総領事マルコ・プレンチペさんの姿も!
ロンドンのMM、さらにはイタリアと日本のものづくりの精神が
国境を超えて、ここ京都で花開く。とても喜ばしいことって、語りは熱かった。



フロアには、テオ君が焼き上げるバウムクーヘンの工房「THEO‘S CAFE」や
ジェラートショップ「Badiani(バディアーニ)」のほか、
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日本のお菓子のゲートウェイ「WA!」では
老舗から新進気鋭の若手店舗まで、日本のお菓子が定期的にポップアップとして展開。



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右から「ユーハイム」河本英雄社長
「Mercato Metropolitano」創業者兼CEO Andrea Rasca(アンドレア・ラスカ)さん
店名(題字)とロゴ制作を手掛けられた書家の中塚翠涛(すいとう)さん、
この日は、フードコラムニストで「あまから手帖」編集顧問・門上武司さんの姿も。


京都観光の合間にってのはもちろん、「きこりけーき」めがけて京都へ。
バウムクーヘンとジェラートの未知なる出会いを、ぜひ。


「きこりけーき 京都高台寺店」
京都市東山区高台寺北門前通下河原東入ル鷲尾町518
open :11:00〜18:00
close:水曜
https://www.instagram.com/kikoricake_jp/



# by writer-kaorin | 2023-07-20 15:03 | =取材= | Comments(0)  

「日本料理 研野」

この日は祇園祭で賑わいをみせる街を横目に
「日本料理 研野」へ。
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とあるお方の社長就任お祝いの会。
詳しくは後ほど紹介させていただきましょう。
おめでとうございます〜のシャン杯!に続いて、
BGMには「椿姫」の代表曲「乾杯の歌」。テンション上がるわ。

店主・酒井研野さんが創造する、
日中融合の料理はもとより、音楽のペアリングにも注目なのです。

■芋茎 毛蟹 梅肉
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昆布と鰹のだしで炊いた芋茎と、毛蟹の旨みが重なり合う。
爽やかなだしのジュレと、梅肉のまぁるい酸味がアクセントに。

夏の爽やか〜な心地を助長させるかのような
BGMは「カナリア諸島にて」
作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一

研野さん、最高です♪


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研野さんの満遍の笑顔にピント、くるよね〜!目の前には大好物の「研野」流・叉焼。



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■叉焼
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枝豆とトウモロコシのかき揚げ
赤タマネギの酢漬けと共に。

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八丁味噌の味噌床に漬けた叉焼。
薄めに切ったそれは、ほどけるような歯触り。
やや厚めの叉焼は、脂の甘みと深いコクがグッと広がる。


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ビールをチェイサーにしながら
紹興酒は、ナチュラルワインを彷彿とさせる喉通りの良さ。




■明石鯛
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淡路島岩屋の鮮魚卸専門『水口商店』より。
つまりは研野さんの修業先の一つ料亭『菊乃井』の繋がりにより
最高峰の明石鯛を仕入れることができる。

まずは少しの塩で。
目を瞑って味わえば、磯の香りと、じわじわ押し寄せる旨みに圧倒される。
のり醤油とともに味わえば、現地の情景が浮かぶ。

BGMには井上陽水「海へ来なさい」。邦楽の名曲、続きます。そして落ち着く。


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爽やかな夏吟醸「陸奥 八仙」と共に。
個人的には、渡辺美里「夏が来た」も脳裏に響くわ。笑



■甘鯛 胡瓜巻き
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塩して軽く酢で〆た甘鯛の身に、ガリを忍ばせ、胡瓜巻きに。
胡瓜はシャクッと食感心地よく、甘鯛の旨み、そして
酢〆とガリの異なる酢加減が舌を喜ばせる。
研野さんのルーツ青森から届いた山菜「ミズ」と共に。


煮物椀は

■冬瓜の白味噌仕立て
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清湯を仕込み(鳥、豚、牛、金華ハム)、そのだしで冬瓜を炊いたそうな。
そこまで中華色強くなく、むしろ繊細な旨みがジュワリ。
椀種には車海老を。白味噌のだしにホッと癒され、茗荷がいいアクセントになっていた。

「お椀は心沈めていただけたら」と研野さん。
フジ子・ヘミング~ノクターン第2番/ショパン



■鮎の一夜干し 万願寺唐辛子
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鮎の旨みはグッと深く。万願寺の香りに、夏。
蓼酢ではなく、パラペーニョの辛味と香りを移したお酢が…!これがナイスなのです。


「鮎ですから」と
そして「浜崎あゆみ / Boys & Girls」という遊び心!皆、大爆笑。


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青森・鳩正宗酒造「八甲田 超辛口 特別純米酒」と共に。


■自家製の卵麺(手打ち麺)
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九条ネギや、空芯菜、キクラゲ、豚、シラス、青海苔など。
調味のアクセントに、ニョクマムを。他国の魚醤と違い、臭みなく旨みあり
コク深い卵麺との相性は絶妙だった。


で、ジッタリンジン「打ち上げ花火」
夏だ!


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トマトの浅漬けでクールダウン。
ここらで、渚のアデリーヌって、懐かしすぎるんですけど!
ノクターンといい、昔弾いていた曲オンパレードで嬉しくなる。



■カサゴ煮付け
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カサゴはむっちり。
咀嚼すれば、濃すぎず、薄くもない、端正な煮汁が舌を喜ばせる。
そのエキスが染みた、天然キノコ・アイタケや、玉ネギ、じゃがいもが名脇役。


それはもう、料理と音楽の素晴らしいペアリング、そして御飯物へ続きます。
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米は、青森「青天の霹靂」

でもってBGMに米米クラブの「浪漫飛行」ときた。
なんだこの郷愁。それは、白ごはんのDNAに響く味わいあり、
ワンフレーズで、あの頃の私に戻る。
研野さんのスタンスは、遥か彼方の時空を超えてるよ。



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自家製の漬物や、昆布の佃煮とともに。
その後、皆さんは、バターと佃煮の妙味を楽しまれたり
マグロの軽い漬など、トッピングと共に2杯目、3杯目へと。


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一日一豚の私にとって、、叉焼は欠かせない。
ということで、
アテとしての叉焼、ブルーチーズと蜂蜜。
あゝ陶酔。


■稲庭うどん
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麺はなめらかな舌触りでいて、コシもしっかり。
昆布と鰹のだしに、煮干しのコク。
酢橘の清々しさが堪りませんでした。



■ピオーネ
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ピオーネは、ソルベとコンポートとゼリーで。
台湾ライチの香りと共に。



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大豆粉を砂糖と水飴で練り上げたお菓子「州浜」と
コーヒーでフィナーレとなりました。


研野さんのこの言葉が本当に印象的。
「日本料理とは、現代の日本を映し出す料理だと捉えています。
ですから、叉焼や焼売など日本人にとって馴染みのある味も組み込み、
日本の“多様性”を表現したいと思っています」。

基本をしっかりと学んでおられるからこその独創性。
いつも大きな気づきをありがとうございます。

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この日は、江口公浩さん
「美々卯」新社長就任お祝いの会でした。

江口さん、改めておめでとうございます。
「ロマンライフ」の河内優太朗さん、河内康太朗さん、
ご一緒させていただきました皆さま、ありがとうございました。


「日本料理 研野」
京都市左京区岡崎徳成町28-22
075-468-9944
open :17:00・20:00 (2部制)
close:日・月・火曜
https://www.kenya-sakai.com/


# by writer-kaorin | 2023-07-18 17:52 | 日本料理 研野 | Comments(0)